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第2回FAGAT報告

国際化に対応したアジアの国々の印刷産業発展と協力関係構築に欠かせない印刷技術情報の交流を目的とするアジア印刷技術情報フォーラムは,日本において1996年2月に設立準備会を,1996年9月に第1回フォーラムを開催した.

今回で第2回を迎えたフォーラムは韓国のソウル・ホテルロッテにおいて1997年10月13日(月)〜15日(水),盛会裡に開催された.

主催国:
 大韓印刷工業協同組合聯合會/FAGAT'97組織委員会
参加国:
 1.中国/The Printing Technology Association of China
 2.日本/社団法人日本印刷技術協会
 3.韓国/The Federation of Korea Printing Industry Cooperatives
 4.マレーシア/Malaysia Printers Association
 5.フィリピン/Philippine Printing Technical Foundation
 6.タイ/The Federation of Thai Printing Industries
 各国から代表者4名が,また中国,日本からはオブザーバー各2名も参加した.
 シンガポールは今回は不参加.

1.総会[10月13日15:00〜16:30ホテルロッテ]

議 題
(1)新規参加国への呼びかけ−[提案;韓国]
インド,インドネシアにオブザーバー参加を呼びかけたが不参加となった.

(2)次期主催国(第3FAGAT)の選出と決定−[提案国;タイ]

  1. タイが主催国を引き受ける旨提案があり,満場一致で賛同決定
    (フォーラムに併せてTHAI PRINT'98を開催予定)
  2. 開催時期は1998年10月バンコック市
  3. 第3回主催国議長にビチャイ・パヤクソ氏が決定
  4. 第3回統一テーマについてはタイから提案がある予定

(3)情報レポートの交換−[提案国;日本]
    (内容)
  • 発行の原則は規約の2-(3)-2)「メンバー国の代表機関は年に3回(4,6,1月)に英文で発行して,他国の代表機関に直接配布する」とある.
  • 97年に発行している国は中国(2回),日本(2回),韓国(1回)である
    (決定)
  • すでに各国で発行している英文の刊行物,会報,機関誌等を情報レポートに充てることができる.
  • 3回という回数にはこだわらず出来るだけ多くの交換をする.
  • 更に英文の発行が難しい場合は本文は自国語でもやむ得ないが,アブストのみ英文化する.

(4)第2回FAGAT収支予算
    (内容)
  • 韓国から収支の総額US$54,000という概算書が提出された.
    (決定)
  • 全員一致了解した. 但し全体に経費が掛かりすぎるので節減のため,今後は簡素化した運営を望む.
(5)その他
◇FAGAT組織委員会の設置−[提案国;中国]
    (内容)
  • 運営のための組織委員会を設ける.
  • 1カ国から一人のメンバーを選ぶ.
  • ソウル・FAGAT97に出席した人から代表者を選ぶ.
  • 組織委員会の委員長はFAGAT主催国がなる.
  • FAGATメンバーの年会費
    (発展国;US$200/発展途上国;US$100)
  • 組織委員会に事務局を設ける
    (決定)
  • 次回までの継続審議テーマとする.
◇技術委員会の設置−[提案国;韓国]
    (内容)
  • アジア各国の将来の技術展望,共通の技術課題などを議論する場として「技術委員会」を設けたい.
    (決定)
  • 良い事なので実現に向けて議論する.次回までの継続審議テーマとする.
  • 具体案を韓国より提出してもらう.
◇FAGAT主催国への運営賛助金−[提案国;日本]
    (内容)
  • 年次フォーラムを開催するに多大な経費が掛かる.
    主催国の負担を軽減するため日本から「JAGAT・小森・FAGAT賛助金100万円」を主催国に渡す事を提案した.
    (決定)
  • 喜んで受ける事を満場一致で決定
2.情報交流会[10月14日,15日 ホテルロッテ]

ホテルロッテにおいて2日間にわたり,情報交流会が開催された. 今回は総合テーマ「21世紀に向 けたアジアの印刷産業のビジョン」をベースとして,統一テーマ「各国におけるプリプレス環境と印刷関連資材の動向」が取り上げられ,各国の発表はこれに沿って行われた.

(1)特別講演:
韓国の印刷文化−過去と現在/Mr. Chung-UPark
世界最古の木版活字,銅活字の発明などについて発表された.

(2)中国:
ファンダー社のプリプレス・ソフトウェア/Mr. Li Pingli
中国におけるプリプレスのソフトウエア開発について発表された.

(3)日本:
日本におけるプリプレスの技術・印刷材料の現状/塚田益男氏
デジタルシステム化の過渡期にあるプリプレスの動向とオフ輪比率の高まる日本の印刷業界における印刷材料の現状,中小印刷業の現状を,アジア各国に共通する課題として発表された.

(4)特別講演:
韓国・中国・日本の多国語環境の研究/Cho,Yong-Joo,Ph.D.
漢字圏の国々に共通するコード化の研究開発について発表された.

(5)マレーシア:
マレーシアにおけるプリプレスの報告/Mr. Yong Khoon Sam
プリプレスのハードウエア・ソフトウエア環境,紙・インキなどの材料事情が発表された.

(6)フィリピン:
フィリピンにおけるプリプレス/Mr.Bernabe A. Kitane
ハイエンド事情,エレクトロニックシステムの現状と組織などについて発表された.

(7)タイ:
タイにおけるプリプレスと印刷材料の環境/Vichai Payackso,Ph.D.
プリプレス機器とソフトウエア環境,印刷材料の概観が豊富なデータで発表された.

(8)総括講演:
アジアにおけるFAGATメンバーの印刷環境の統合/Mr.Jae-Hwan Cho
韓国のプリプレス・材料事情と21世紀へ向けてのアジアのプリプレス環境の統合化,標準化などの課題について発表された.

(9)まとめ:Mr. Gunn-GookUPark
今回のFAGAT運営の実際と課題の報告,今後のFAGATのあり方などについて発表された.

(参加者)
 日本:23名 / 韓国:150〜200名 / 他の国:4〜6名

3.その他

(1)工場見学:10月13日10:00〜11:30
訪問先:(株)教学社
社員数400名/オフ輪10台を導入
教科書を主力商品とする出版印刷会社
ワークシステムは12時間2交代制

(2)オープニング基調講演:10月13日
韓国ナショナルオープン大学学長/Dr.Wan-San Han
「ビジョンを実現するためのアジア印刷システムの構築」と題して,これまでアジアの国々はイデオロギーや地理的要因により分かれていたが,アジアの印刷業が一つに結ばれれば,世界の他地域よりも高いレベルで他産業をリードする.
アジアのネットワーク構築が可能となるという内容の格調高い基調声明が述べられた.

(3)パーティ
歓迎パーティ :10月13日 18:30〜20:00
代表者夕食会 :10月14日 18:30〜21:00
さよならパーティ :10月15日 18:30〜20:00

(4)観光(市内観光):10月16日9:30〜16:00 主催者の手配により,最終日は景福宮,民俗博物館,昌徳宮などのソウル市内観光に案内された.

(付記)
第2回FAGATは大韓印刷工業協同組合聯合會をはじめとする,韓国印刷業界の人々の熱意と尽力により大盛会の裡に終わった.
日本は参加ツアー編成に当たり、韓国が予定したFAGAT前後の全スケジュールへ参加するAコース,情報交流会・歓迎レセプション・夕食会のみへ参加するBコースを設定した.この両コースに現地参加者,JAGAT役・職員を含めてトータル23名が参加した.
日本が開催した第1回フォーラムを踏まえ,21世紀への課題を克服しようという認識を共有することで着実な一歩を刻んだ.
第3回FAGATを担当するタイより開催のプレゼンテーションが発表され,来秋バンコックで再会することを約束された.


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