■ASIA Forum
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第3回FAGAT報告

1998年10月29から31日,タイのバンコクでアジア7カ国の印刷産業の技術に関する代表が参加して,印刷技術の情報交流を図る「第3回アジア印刷技術情報フォーラム」が開催された.

主催国(タイ)
The Federation of Thai Printing Industries
参加国
(1)日本/社団法人日本印刷技術協会
(2)中国/The Printing Technology Association of China
(3)韓国/The Korea Federation of Printing Industry Cooperatives
(4)マレーシア/Malaysia Printers Association
(5)フィリピン/Philippine Printing Technical Foundation
(6)シンガポール/Master Printers' Association

[総会 10月29日(木)15:30-16:30
シリキット王妃国立コンベンションセンター ]

議題
(1)議長報告(Dr. Vichai Payackso, Ph. D./ President of
Thailand Association for Printing Technology Promotion)

    1) 各国代表者紹介
    2) JAGAT-KOMORI-FAGAT Supporting Fund(100万円)の 贈呈
    3) FAGATの旗について
      「提案国:タイ」
    • コンセプト : まず旗の左上端に描かれた四分の一の地球は, 未来の繁栄のた めに開発され, 役立つ自然資源に富むアジア大陸を意味している. 濃淡のグラデーションを持つバックグランドの色調は協力的なFAGA Tメンバー国の不断の強い結束を象徴している. そしてFAGATという略 語の頭文字は印刷のシアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4色であ り,追加された緑の色は環境配慮を示している.
    • デザイン : Federation of Thai Printing Industries
      「決 定」
      第4回FAGATからFAGAT旗として正式に使用する.

(2)次期主催国(第4回FAGAT)
    「決 定」
    中国が来年は中国建国50周年にあたり,
    開催したいと立候補. 満場一致で決定.
      1) 開催地は北京
      2) 開催時期は1999年の10月11日スタート
(3)情報レポートの発行
    「提案国:日本」
    1)日本,中国,韓国は情報レポートを発行してFAGATに貢献した.
    2)シンガポール,マレーシア,フィリピン,タイは情報レポートを自国の定期刊行物に掲載した.
    「決 定」
    今後も情報レポートの発行を続け, 機関誌の代用などの許せる範囲で協力,ホームページ,E-mailでの情報交換も検討.
(4)第3回FAGATの収支について
    第3回FAGATは主催国の努力で経費節減がなされた.
    今後もこの方向を維持する.
(5)その他
    1)技術小委員会について
    第2回FAGATで韓国より提案された技術小委員会について,日本から性格付けと役割, 運営方法,内容などの提案がなされ,継続審議となった.
    2)技術・管理の向上,テキスト利用の協力について
    タイより,技術・管理のレベル向上,トレーニングに関する指導者派遣などの協力,JAGATの印刷テキスト利用などの提案があり,基本的に了承された.
[情報交流会 10月30日,31日 シリキット王妃国立コンベンションセンター]

合計
参加者日本20名 タイ64名
 韓国3名 シンガポール8名
 中国7名 フィリピン10名
 米国1名 マレーシア 17名
    130名
統一テーマ:How to Approach Full Digitalization
特別講演:副首相/His Excellency Mr. Suvit Khunkitti(科学技術環境大臣)
内容/講師 (概要)

    ●10月30日
  1. 中国のフルデジタリゼーション:Mr. Jia Ling Pu
    従来の文字処理と画像処理に基づくワークフローが今も広く使われているが,DTP+イメージセッタ技術が普及し始め,急速にシェアを落としている. DTP+イメージセッタ技術は北京や深せん,沿岸都市や大都市に広がっている. DTP+デジタルプレスの技術は次の世紀の課題となるだろう.
  2. 日本のフルデジタリゼーション:JAGAT常務理事 山内亮一
    「CTPへの取り組みが始まった日本の印刷産業」をサブタイトルとし,プリプレス用機器の設置状況,プリプレス出力のデジタル化率,CTPの現状をデータで示し,プリプレスのデジタル化,CTP導入の問題点,デジタル化がもたらす印刷業界の構造変化,フルデジタルへの挑戦についてデータ,図を駆使して解説. 先行情報として好評を博した.
  3. 韓国のフルデジタリゼーション:Mr. Gunn-Gook Kimによって代読
    CEPSにPostScriptを基本とするワークフロー,リンクシステムを加えることへ移行しているが,効果的なフルデジタル化は今後の課題。PostScript環境とPDFフォーマットが標準になりつつある。プリフライトチェックはDTP制作会社に限られている. CTPの採用は少ないが,今後さまざまな分野で受け入れられるだろ.
  4. マレーシアのフルデジタリゼーション: Mr. Lim Kheng Guan
    印刷業者のフルデジタル化率はまだ2%強,2000年までに100社と見られており,デジタル化は幼年期にある. デジタル市場の立ち上がりはゆるやかだろう. しかし,トップ規模の印刷業は設備への投資を考えてている. 印刷業者が知識不足なので,エンドユーザーに納得の行く説明ができていない.
  5. シンガポールの印刷産業の危機管理:Mr. R.Theyvendran
     デジタル化ではなく,印刷経営・管理における危機の見分け方,危機の要因とその理由,ケーススタディなどについての講演が行われた.
  6. 特別講演:印刷/出版ワークフローに関するデジタル技術とマーケットダイナミクスの潮流と未来:Mr. Ya-Ping Zhou
     現在アメリカで注目を集める,印刷ビジネスを成功させるためのアクションステップに関する講演が行われた.
    ● 10月31日
  1. フィリピンのデジタリゼーション:Mr. Bernabe A Kitane
    最近の技術トレンドの吸収への対応に遅れているが,オンデマンド印刷は業界でゆっくりだが,普及することが期待されている。CTPシステ分野への参入はローエンドユーズ,上位企業に限られている. 国内の課題としては価格競争,低品質への無自覚,トレーニング不足など山積している.
  2. タイのデジタリゼーション:Mr. Teera Piyakunankorn
    デジタル技術が急速に広がり,これまで製版外注だった印刷会社でも,デジタル技術とDTPシステムによりプリプレス能力が高まる傾向にある. デジタル技術上の問題点は自前のソフトとハードではない点にある. このため設備とアタッチメントの値段が高く,投資の意思決定を左右している.
[その他]
  1. THAI PACKPRINT'98 / THAI PRINT'98 / INTERPLAS THAILAND'98
    展示会式典(10月29日 午前中)開会式に招待された.
    産業大臣 His Excellency Mr. Suwat Limptapallop より挨拶が行われた.
  2. 工場見学 (10月31日 13:00〜17:30)
    < Kanoksilp社>アナログからCEPS,DTPを装備して,ハイエンドのエレクトロニックプリプレスシステムを装備して商業印刷物のカラーセパレーション,スキャニングなど の製版専業. 日本から3日製版なども請け負う,品質力のある企業.
    < Bangkok Printing社> バンコク市の中心部にある,高層ビルの1〜3階の印刷専業会社. 王室他の出版物などの美術出版物が主力商品. これまでは取扱い製品を丸秘として,営業マンを置かないでも仕事がきたのでPRをしなかったという.
  3. パーティ
    Welcome Reception10月29日19:00〜 21:00/140名が出席.国際交流を深めた.
    Farewell Party10月31日18:00〜 JW Marriottホテルにて開催, 第4 回北京での再会を約束して今大会を全日程, 無事終了した.

    (付記)
    第3回フォーラムはアジア危機という厳しい環境の下で開催されたが,主催国の努力による企画の充実を背景に,各国のコミュニケーションが進み,FAGATの定着を確信させる年次フォーラムとなった. これをベースに技術情報の交流が一層促進されてゆくことを期待する.


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