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第3回アジア印刷技術情報フォーラム
情報交流会/1998年
日本レポート

CTPへの取り組みが始まった日本の印刷産業(その1)

社団法人日本印刷技術協会
常務理事 山内 亮一

  1. 日本におけるデジタル化の現状
    (1)プリプレスのデジタル化の状況
    (2)CTP(Computer to Plate)の現状
  2. プリプレスのデジタル化 CTP導入の問題点
    (1)顧客が作成するデータの不備
    (2)CTP導入の問題点
図1 プリプレス用機器の設置状況
  DTPCTS(電算写植)Image setter
設備率(%)43.215.1 16.5
設備社数322113123
設備台数計1600552206
平均保有台数
(設備保有企業)
4.974.881.67
平均保有台数
(回答企業全体)
2.140.740.28
    プリプレス工程における出力のデジタル化の状況を見ると,各ページ単位の出力では,61.8%がデジタルになっている.そして,CTP出力の前提となるページ面つけをしたデータのデジタル化率は,49.8%で,日本印刷産業で50名以上の企業の半分はFull Digitalizationを達成していることがわかる(図2)
図2 プリプレス出力のデジタル化率
工程別(平均デジタル化率)
団体名 単頁を制作する時の率(部分の貼り込みの率)頁面付け(大貼り)の率(完成頁の大貼りの率)下版直前の直しの率(ストリップフィルム直しかデータ直しか)(広告など)流用頁部品の率(網フィルム入稿かデータ入稿か)
印刷工業会 48.20 37.42 40.19 22.98
全印
工連
68.39 55.41 55.34 41.16
フォ
ーム
69.60 57.39 64.05 46.05
JaGra 55.05 47.00 49.37 26.44
合計 61.80 49.8451.62 35.08
従業員数
20〜49人 45.00 40.00 63.33 26.67
50〜99人 54.1748.65 46.65 31.24
100〜299人 67.59 53.78 55.68 39.34
300人以上 53.62 42.26 43.9130.05

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    (2) CTP(Computer to Plate)の現状

    プリプレスのデジタル化の一つの到達点はCTP(Computer to Plate)である.
    1998年3月末現在,日本で販売されているあるいは年内に販売予定のCTPは
    図3(メーカー別CTP版材一覧表)の通りである.
    このなかで,三菱製紙のSilver Degiplate SDF,SDRは200サイトで使われている.サイズはA2までだが,版代が1版800円と安いこととと,Image setterが使えるというメリットがある.版のベースはフィルムだが,きちっと管理して使えば,カラー写真集の印刷にも使える. それ以外の版では,約60社で80台程度のPlate setterが稼動していると見られる.版材としては,銀塩タイプ,フォトポリマータイプが半数以上を占めている.

    現在,CTPを導入している製版,印刷会社の代表的な例を以下に簡単に紹介する.

      ● 学校アルバムが売上の8割を占める307人規模の印刷会社は1995年にアルバム製版工程を従来のアナログ方式から,5台のCEPSと7台のCTPによるフルデジタルシステムに一気に置き換えた. この結果,プリプレス人員は以前の70人から50人体制になった一方で,生産性は30% 向上したという. 7台のPlate setterはピーク時には1日1000から1100版を 出力している.

      ● 730人の印刷会社はある出版社が創作を計画しているフルカラー40ページの情報誌への対応のためにCTPを導入した. 編集部からはNet1500で入稿しているDTP制作された完成ページデータをデジタル面付けして,CTP出力・印刷を行う. ページデータ受信から印刷・製本を行って第一便の出荷までが3時間という納期に対応するためのCTP導入である.
      技術的なポイントは,プリプレス部門と離れている印刷工場を設置されるのPlate setterでのPostScript ファイルのRIP処理は,エラー発生時に対応技術者がいない点から避ける方策を探すことであるとしている. 同社では3年後には内製化しているプリプレスの仕事の7割をCTPで出力しようと考 えている.

      ● 38人規模の製版会社は菊半裁の印刷機(4色,2色,1色各1台)を所有しており,プ リプレスはPostScriptベースのワークフローを採用している. 現在は2台ののPlate setterが稼動しているが,当初は95年末にビジネスフォーム製 版のCTP化からスタートし,96年末からプロセスカラー製版のCTP化を完成させた. CTPによる少量多品種の印刷を指向しており,ポリエスターベースのCTPプレートをヤ レPS版に貼るというカメラダイレクト的な手法ながら,写真集を印刷して高い評価を 得るまでのきめ細かな技術ノウハウを蓄積してきた.
      CTP導入で約30%のコストダウンと印刷品質の安定化が達成できた. 色校正はインクジ ェット方式のDDCPにより行っている.経営者は中小の印刷・製版会社でもCTPにより, 十分な経営的なメリットを得ることができると考えて実践している.

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