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印刷白書['96→'97] =未来への意志=1999年5月10日
成熟から競争へ1996年の印刷産業は、3年間のマイナス成長からようやく水面に顔を出し、対前年3%程度のプラス成長となった。しかし、カラー印刷物市場のオフ輪支配は強まり、1988年をピークに企業数の減少が常態化した。印刷産業は、成熟期から競争の時代に入った。前途多難なデジタル化印刷産業におけるDTPは普及期に入ったが、何とかデジタルデータの受け皿ができる水準の企業が大半である。情報に関わるニーズは、「ストック」から「フロー」へと変化しつつある。データのワンソース・マルチユースの市場は急速に拡大しつつあり、文書データのプラットフォームとしてのSGMLをめぐる動きも印刷ビジネスに直接的な影響が見られるようになった。 しかしながら、多くの印刷企業のデジタル情報処理に関わる技術水準やビジネスに対する認識は、その動きについていけていないのが現状である。印刷産業のデジタル化対応は、ようやくスタートラインに立ったところだが、前途は多難である。 印刷産業が挑戦すべき課題今後の印刷産業が挑戦すべき課題は「FA化」と「サービス化」である。デジタル映像技術がある臨界点を越えたことにより、電子媒体の利用範囲は格段に広がった。そして、紙媒体の世界は狭まり、印刷媒体の中心となる中ロット以上の印刷物市場は、熾烈な短納期、低価格競争の時代に入った。この世界で生き残るための課題がFA化である。デジタル技術の進歩は、従来、高額な設備とそれをオペレートする能力が生み出していたプリプレスの価値を、パソコンソフトが持つひとつの特徴に過ぎないものにしつつある。単に道具を持っていることは、プロとしての価値を生まなくなり、その道具を使って顧客に提供するサービスの内容、質が価値を決めることになる。つまり、サービス化である。この分野で伸びていこうとする企業は、サービス化への体質転換をクリアーしなければならない。 ビジネスモデルの再構築に向けて 上記のような方向を目指す印刷企業は、それぞれの方向に応じたビジネスモデルの再構築が必要である。また、デジタルをビジネスとする世界で明らかなことはただ2つ,「サクセスストーリーは誰にも描けていない」が「ストーリーを描いてから動くのでは遅い」ということである。印刷企業がデジタル化の波に乗り,新たな地平を切り拓くためのキーは「未来の確実な設計図」ではなく「未来への意志」である。 (最新版のご案内はこちら) (C)Japan Association of Graphic Arts Technology |HOME|JAGATについて| |