新・DTPエキスパート認証試験対策講座(199709)
第8期DTPエキスパート認証試験は,8月10日に行われました。次回は1998年3月に行われる予定です。本コーナーは,エキスパートを目指すうえで理解しておきたいDTPの技術体系を12テーマに分け,1年間にわたってDTPエキスパート 馬場幹彦氏に解説していただきます。試験勉強の参考にご活用ください。
問1 CIE L*a*b*
国際照明委員会の略称を[1:(1)ISO (2)CIE (3)IOC]と言い,そこでは色や光に関するさまざまな取り決めを行っている。
産業用に色の計測を行う分野では,色のズレがどのぐらいであるかが問題になる。このズレを[2:(1)色度 (2)明度 (3)収差 (4)色差]と呼び,その値を[3:(1)℃ (2)xy (3)θ (4)ΔE]で表す。これを扱う表色系は,知覚色度が均等な表現が必要になるため,1976年にL*a*b*表色系が制定された。日本でもJIS(JIS Z 8729)で採用され,各分野でもっとも広く用いられている。
L*a*b*表色系では,L*で[4:(1)色度 (2)明度 (3)収差 (4)色差]を表し,色相と彩度を示す[5:(1)色度 (2)明度 (3)収差 (4)色差]をa*とb*で表す。a*とb*は色の方向を示し,+a*は赤に向かい,-a*は[6:(1)赤 (2)青 (3)緑 (4)紫]に向かう。数値が大きくなるに従って,色が鮮やかになる。
L*a*b*はシステムやデバイスに依存しないことや,RGBやCMYKに比べて色再現範囲が広いことなどから,カラーマネージメントシステムやソフトウェアの標準カラースペースとして用いられている。
●解答と解説
1.(2) 2.(4) 3.(4) 4.(2) 5.(1) 6.(3)
工業製品では,どの商品も同じ色でなければならない。同じ色とは,見分けがつかないほど似ている色ということである。人間の感覚に基づいて色の差を測定して,その差がある値以下であれば,違いがないと言っても差し支えがない。人間は色によって差違を見つける感覚が違う。そこで,その感覚の違いが同じになるように,感覚が鋭いところでは目盛りを細かくとるようにしてある。
L*a*b*はカラーマネージメントの基礎である。印刷から新たな展開を考えるなら,画像のシームレス化が必要となる。画像データのファイル形式だけではなく,どの色空間(色の表し方)にしたのかが必要になる。どの色空間にも容易に変換でき,基準となるものを標準として用いるべきである。その基準のひとつがL*a*b*である。
問2 シャープネスの設定
画像の見かけの鮮明さを向上させる機能を,一般に[7:(1)ボケマスク (2)アンシャープマスキング (3)ピーキング]と言う。鮮明さとはディテールの情報が多いことであり,濃淡変化が起こっている部分の変化量を[8:(1)強め (2)弱め]ればよい。通常の製版スキャナでは,ディテールを強調する方法として,光学式のボケマスクを使う方法と,電気処理の[9:(1)ボケマスク (2)アンシャープマスキング (3)ピーキング]とがある。
シャープネスの強さは原稿から判断して調整しないと,シャープさが失われたり,不自然な感じになることがある。一般に人の肌などはシャープネスを[10:(1)強め (2)弱め]にし,金属の表面などは[11:(1)強め (2)弱め]にする。また倍率に応じても調整する。
●解答と解説
7.(2) 8.(1) 9.(3) 10.(2) 11.(1)
電気信号をそのまま処理して,シャープネスの向上を図る処理をピーキングと言う。山になっている部分(ピーク)を強調するのである。人の肌などは滑らかに見えるほうがよいので,シャープネスは弱めにする。DTPでは,画像処理プログラムで空間フィルタという計算手法を使って,この処理をしている。
(出典:プリンターズサークル 1997年9月号より)
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