News Clip (199808)

■DNP,電子メディア企画・制作会社設立

 大日本印刷は,電子メディアの企画と製造の両部門を統合して,マルチメディア専門の新会社「ディー・エヌ・ピー・デジタルコム」を設立した。パッケージ系電子メディアやネットワーク系メディア,CTS組版・漢字情報処理などの文字情報処理品目の販促・企画・制作を中心に業務を開始。新会社は,大日本印刷のマルチメディア関連の企画・制作を担当する約100名のスタッフと文字・画像情報処理などを行う同社の子会社,シーティエス大日本の従業員約400名でスタート。国内最大の電子メディア企画・制作会社となる。

■凸版ら,ミャンマー政府から感謝状

 凸版印刷と千里文化財団は,国立民族学博物館の協力で,「失われつつある民族文化―生活を映像化して永久保存する」ことを目的に,海外文化支援プロジェクトを開始。最初の舞台であるミャンマーで,「日常生活」をテーマに文化・生活などを克明に記録。機材やノウハウを提供し,現地スタッフの目で撮影した。このプロジェクトの文化貢献が評価され,ミャンマー文化省から感謝状が贈られた。映像資料は両国で有効活用できるように編集して保存,世界に公開する。今後は対象をさらにグローバル化し,世界各国へ広げる。

■音声認識技術を使った製品を共同開発

 オリンパス光学,日本IBM,ジャストシステムの3社は協業体制で,音声認識技術を活用した製品を共同開発する。IBMが音声認識の基礎技術を提供,オリンパス光学はデジタル音声記録に関するハード・ソフト技術を提供,ジャストシステムは日本語処理技術を提供する。オリンパスの超小型デジタルボイスレコーダ「Voice-Trek」で録音,圧縮された音声を,IBMの音声認識ソフトの入力データにする。また,それをジャストシステムの「一太郎Lite」に対応させ,音声だけで文章の入力や操作ができるようにする。

■ソニー,印刷業界向けプリンタに本格参入

 ソニーはデジタルカラープリンタ「UP-D9500」を中心に印刷業界向けのプリンタ市場に本格参入し,サポート体制も強化する。同機は昇華型熱転写とバリアブルドット型熱転写の2方式に切り換えられ,プルーフ出力に最適。独自のカラーテーブルを作成できるカラーマッチング機構も備え,2年以内にAdobe PostScript3にも対応させる。製品化に合わせ,印刷機材ディーラーの販路を開拓。リョービ,大日本スクリーン製造などが取り扱う。用紙サイズは最大523×330mmとA3プルーフ用として業界最大。価格は240万円。

■博報堂,デジタル化実験研究機関を新設

 博報堂は印刷媒体向けの広告制作業務をデジタル化する実験研究機関として「博報堂パワーラボ」を新設。取り引きのある制作プロダクションやデザイン事務所などとの間で,デザイン案などを通信回線を使って送受信し,コンピュータ画面上でレイアウトなどの共同作業ができる環境を整えることが狙い。実験では電子データ交換に必要なソフトの開発などに取り組む。スタッフは約30人。この機関の運営・管理のために「デジタルネットワーク推進室」を同社内に設置。デジタルネットワーク構築の業界の標準化も視野に入れる。

■色情報によるカラー画像検索を開発

 電力中央研究所は,かすかに覚えている色やおおまかな配色パターンを手がかりに画像を検索する色指定検索と,画像をもとに類似画像を拾い出す類似画像検索の2つの手法を開発。色指定検索は画面内の一部分を選び,その中心的な色を指定すると,一致する候補画像を選び出す。類似画像検索では画像を碁盤状に分割し,それぞれのマス目の配色パターンを比較することで,類似度を判断して画像を拾い出す。市販の写真画像2000枚を使用した実験では,従来型の画像検索ソフトに比べ,検索時間が約40%短縮できたという。

■図書印刷,川越工場建設に着工

 図書印刷は,埼玉県川越市に新工場を建設する。蒲田工場(東京都大田区)や戸田工場(埼玉県戸田市),製本子会社の図書バインダリー(埼玉県朝霞市)などを集約して,東京地区に刷版から製本までの生産性の高い一貫生産の工場を建設する。定期刊行物の受注増加に対応するため。敷地面積は約4500坪,延べ床面積約6800坪,鉄筋コンクリート3階建て。8月に着工,1999年8月の竣工を目指す。主要設備はオフ輪4台,オフ枚葉3台,製本無線綴じ1ライン,中綴じ4ラインで,このほかPP貼り,刷版・CTP設備が設置される。

■レンゴー,軟包装事業に参入

 段ボール印刷・加工大手のレンゴーは,軽包装メーカーの朋和産業に資本参加,過半数の株式を取得し,事実上同社を傘下に収めた。レンゴーは段ボール原紙,印刷紙器に加え,軟包装事業の販売をしていたが,軟包装では生産拠点を持っていなかった。かねてから検討していたところ,朋和産業村野社長が株式を譲渡することを知り,資本参加にいたったもの。朋和産業はフィルム原反を購入し,製版,印刷,ラミネート,スリット,製袋まで手がける大手コンバーター。食品業界がおもな得意先であり,包装技術開発力に優れている。

■DNP,インターンシップ制度導入

 大日本印刷は,学生が企業で一定期間仕事を体験するインターンシップ制度を導入した。第一弾としてこの夏,20人前後を受け入れる。この制度の対象は大学3年と大学院1年に在学中の学生で,期間は7月上旬から8月下旬。技術系,文系ともに募集するが,第一弾は大半が技術系。研究開発,企画,生産部門で受け入れる。学生はLSIの設計,自動検査技術の開発,ビジネス用Webサーバのリニューアル,クロスメディアの制作などに携わる。報酬は支給しないが,奨励金などを支給する。今後は大学との連携も検討していく。

■電子出版読書ツールを開発・発売

 電子出版を手がけるボイジャーは,横書きで見にくい電子出版物を読みやすくする電子出版読書ツール「T-Time」を開発,発売した。ページをめくりながら読書をする感覚で電子出版物のテキスト文が読める。基本はスクロールなしのページ割り表示。ページサイズやレイアウトを自由に決められ,背景にイラストやグラフィックスも取り込める。この技術は同社のソフトに利用されていたもの。業務用の電子出版ソフトとして企業からの引き合いが多いため,個人向けのツールの販売に踏み切った。価格は3500円でハイブリッド版。

■ネットワーク版下管理システムを開発・発売

 富士ゼロックスは,ネットワーク対応型の電子版下管理システム「ゼロックス・ドキュメント・オンデマンド・ジェイ(XDOD-J)」を開発・発売した。紙の原稿とデジタルデータをオープンなネットワーク下で一元的に管理できる。A3両面対応の専用スキャナとソフトウェア,OADG準拠のDOS/Vパソコンで構成。解像度600dpi,A4横は20枚/分で入力できる。簡単な操作性で,多品種少量のデジタル印刷に適している。専門知識は必要ないため,一般企業へも普及を図る。一般企業も対象にしたこの種のシステムは業界初。

■国語審議会,略字使用限定の方針

 国語審議会は表外漢字の略字体使用を限定する試案をまとめた。2年以内に最終的な字体表をまとめ,日本工業規格(JIS)や出版・新聞社に活字統一を呼びかける。漢字のJIS規格は’78年に誕生。現在の第4次規格は第1,第2水準合わせて6355字で,「鴎」「涜」などの略字体を採用している。通産省工業技術院では「最終的な結論が出れば対応を考える。位置付けが決まっていない段階で変更は難しい」とただちに見直すことには消極的。ワープロ機器メーカーも「JIS規格自体が変われば,それを採用する」と静観の構え。

(出典:プリンターズサークル 1998年8月号より)

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