News Clip (199809)

■共同印刷,ネットで雑誌編集

 共同印刷はインターネットを利用し,印刷工程に送るまでの編集作業を完全にペーパーレス化した「バーチャル編集システム」を構築した。執筆者と編集者が作業をすべてネット上でやり取りする。7月23日創刊の月刊誌「未来メディア」に採用,共同印刷が本社内に専用のウェブサーバとデータベースサーバを設置し,編集用に提供する。執筆者や投稿者はあらかじめ与えられたIDとパスワードを使ってホームページにアクセスして原稿を入稿。原稿が自動的にデータベース化されるため,インターネット上の出版も容易にできる。

■凸版,ロスにCG制作拠点を開設

 凸版印刷は,コンピュータグラフィック分野の強化のため,トッパン・アメリカのロサンゼルス事務所内に「デジタル表現工房」を開設した。全凸版CG関連の制作拠点となる。人員はプロデューサー,ディレクター,プロダクションコーディネーターの3人でスタート。CG映像をベースに,ポスターやカタログなどの印刷メディアにも展開可能な高精細CG画像やCD-ROM,テレビコマーシャル画像の企画制作を手がける。大型映像制作技術の開発やノウハウのデータベースの構築や人材育成,業界人脈の構築なども行う。

■住友商事,デジタル印刷に参入

 住友商事は,Windowsアプリケーションで編集から印刷まで一貫処理できるデジタル印刷のショールーム「O-DIP&N-BIPモデルセンター」を東京都千代田区にオープンした。提携先のベンチャー企業,フォーシスが開発したWindows対応の自動編集・出力ソフトなどを組み込んだデジタルフルカラー印刷システムを設置。オフィスや家庭のパソコンで作成した文書や画像データをそのまま使い,部数の少ないカタログや本を低コストで印刷する。今後,全国に拠点を設置し,個人や企業から印刷・製本を請け負う。

■広開本用新製本システムで納期短縮

 東京書籍印刷は,自動結束機メーカーの山田機械工業や製本システム大手の芳野マシナリーと共同で,パソコンのマニュアル本などに普及している広開本のインライン製本システムを開発した。広開本は背表紙部に空間を作ることで,無理な力を加えずに本を開くことができるもの。従来は専用装置を海外メーカーなどから購入してオフラインで使っていた。新開発のシステムを製本ラインに組み込むことで,従来の1.6倍(毎時1万回転)の製本速度を実現した。納期短縮や生産コスト削減,製本品質の向上などの効果がある。

■ヒューリンクス,表組みソフトバージョンアップ

 QuarkXPressの表組み作成XTension「FRAMESTAMP」がバージョンアップした。表組み編集専用パレットを使用した高速操作とともに,20箇所におよぶ新機能を追加し,機能を強化。動作環境はアプリケーションメモリ12MB以上のQuarkXPress3.3Jが動作するMacintosh,Power Mac,漢字Talk7.5以降のシステム。価格は4万9000円で,ver1.0からのバージョンアップ費用は1万円(ともに税抜き)。デモ版は発売元のヒューリンクスのホームページからダウンロード可能(http://www.hulinks.co.jp/DPG/)。

■アグフア,モノタイプ社を取得

 アグフア・ゲバルトグループは,フォント業界で長い歴史を有するモノタイプ・タイポグラフィー・インク(米国シカゴ)を事業取得した。アグフアは’90年代はじめにモノタイプ社とOEM・消費者向け製品の販売チャネルに関してライセンス契約を締結。以来,5年間にわたって協力関係を築き上げてきた。今回の事業取得により,世界最大規模のフォント・ライブラリーと,業界トップクラスのデザイン・技術陣を取得することになる。モノタイプ社のシカゴ本社や他の事業所勤務の主要スタッフはそのまま引き継がれる。

■コダック,総合デジタル画像サービス開始

 コダックは,デジタルカメラからのプリントサービスやインターネットを使ったオンライン画像サービスなどを含む総合デジタル画像サービス「Kodak KiDS」を開始した。写真,CDなどからのプリント,デジタルカメラ撮影からのプリント,インターネットを使っての写真の保管・共有(基本料金500円とスキャニング料金1コマ50円で30日間保管),加工品注文のオンライン画像サービス,フォトCDへの書き込み,ポストカード作成の5つのサービスで構成される。さまざまな形態で,写真に対する多様なニーズに対応する。

■JTB印刷,松伏工場竣工

 JTB印刷(東京都豊島区)の松伏工場(埼玉県北葛飾郡松伏町)が竣工した。同工場は小森製A横全判オフ輪システム40や,最大1327本のストックが可能な巻取紙自動立体倉庫,パレタイジングロボット,製本ラインなどを設備。越谷工場に設備してある時刻表などB判を中心とした印刷物から脱却し,旅行パンフレットなどA判の印刷物を制作することを目指して設計された。松伏工場は,今回導入したオフ輪と11月に導入予定のA全判オフ輪の2台でスタートするが,設備拡大を図り,21世紀には5台のオフ輪を配備する計画。

■オンラインで印刷発注「カタログ博士」

 凸版印刷は企業が独自にカタログやチラシを作成し,オンラインで印刷会社に発注できるシステム「カタログ博士」を開発した。専門家がデザインしたレイアウトパターンと商品データを元に,企業の営業所や販売店が独自のチラシ・カタログを作成する仕組み。少ない部数のカタログやチラシを低コストで作成・印刷できる。データベース化し,サーバ側で管理して,クライアント側で再利用できるようにする。1枚のチラシから数百ページのカタログ印刷まで対応可能。データベース構築も請け負う。価格は一式950万円から。

■三菱化学が北米事業再編

 三菱化学は業績不振が続く北米事業の再建に向け,印刷材料の工場を統合。また,王子製紙と共同で合成樹脂を原料とした合成紙の生産を開始する。統合するのは子会社ウエスタン・リソテックが経営するミズーリ州とテキサス州のPS版の2工場。テキサス州の工場に一本化する。PS版はライバル社がシェアを伸ばし,価格競争が激化,赤字が続いていた。一方,高収益の見込める事業を拡大するため,王子製紙とポリプロピレンを原料とする合成紙を共同生産。新設するバージニア工場で10月にも年間1万トン体制で本格生産に入る。

■保険・信託商品の顧客開拓を代行

 印刷,マルチメディアのコーヨー21(大阪市)は金融機関向けに保険・投資信託商品の新規顧客開拓を代行するサービスを開始した。委託を受けた各社の商品情報を元に,各媒体向けのコンテンツを作成する。情報の配信は年4〜6回。同社の専用ホームページのほか,テレビと電話回線を接続して情報のやり取りをする「ITビジョン」,全国のコンビニに設置した「マルチメディアキオスク端末」,新聞折り込みチラシなどを通して行う。利用者の問い合わせなどをデータベース化し,金融機関向けにコンサルティングも実施する。

■大洋社,デジタル入出力サービス本格化

 大洋社(東京都港区)は書類,図面,写真などのデジタル入出力サービスを本格化する。事業拠点として神奈川県大和市に情報デジタル化センターを開設した。A0サイズまで対応の大型スキャナ,マイクロフィルムコンバーターなどを設置。デジタル化気運の高まりにともなう需要増に対応する。紙や写真の形で保存された情報をCD-ROMなどに収納する。価格はA1サイズで400円から。CD-ROM1枚にA1サイズの図面約2000枚を収納。デジタル化した図面や文書を必要な部数だけ紙媒体に高速出力するサービスも行う。

(出典:プリンターズサークル 1998年9月号より)

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