DTP豆知識(1998/03)


第9期DTPエキスパート認証試験は,1998年3月15日に行われました。本コーナーは,エキスパートを目指すうえで理解しておきたいDTPの技術体系を12テーマに分け,1年間にわたってDTPエキスパート 馬場幹彦氏に解説していただきます。試験勉強の参考にご活用ください。

問1 PS版

 PS版は通常,支持体に[1:(1)鉛 (2)紙 (3)アルミニウム (4)プラスチック]の薄板を用い,表面に化学処理を施して強度をあげ,また[2:(1)水 (2)油 (3)インキ (4)熱]を保つようにしている。PS版はこの表面に[3:(1)乾燥剤 (2)保湿剤 (3)定着剤 (4)感光剤 ]を塗布して製品化したもので,フィルムを密着させて[4:(1)赤外 (2)紫外 (3)可視 (4)白色]光で露光し,自動現像機で現像する。
 多くの場合,非画線部が水になじんで,インキの[5:(1)熱分 (2)ビヒクル (3)水分 (4)油]をはじく性質を使って画像形成をするが,非画線部にシリコンなどを使った水なし平版もPS版の一種である。

    解答と解説

    1.(3) 2.(1) 3.(4) 4.(2) 5.(4)
     印刷で言うインキとは,油に溶かした顔料のことである。刷版上のインキが乗らない部分には水分が多く,水と油の性質により,インキが移らないようになっている。
     露光や現像は一定にすべきであるが,ドットゲインの調整などの目的で「さじ加減」があったりする。CTPやカラーマネジメント,FMスクリーニングをするときには,ここの品質管理が重要になる。


問2 トンボ

 トンボは位置の基準という意味では,英語の[6:(1)margin (2)bleed (3)strip (4) register mark]に相当し,日本ではセンタートンボと角トンボの2種類がある。たとえばページ物の版下につけるセンタートンボは[7:(1)断裁 (2)刷版製版 (3)印刷 (4)製本]の工程で各ページを大貼りする基準である。
 日本で一般に使われる角トンボには2つの用途がある。ひとつは,製本の段階で化粧断ちをするための[8:(1)版面 (2)仕上がり線 (3)製版寸法線 (4)原紙寸法]を表すものと,もうひとつは,化粧断ち線の少し外側で製版処理に必要な面を表す[9:(1)版面 (2)仕上がり線 (3)製版寸法線 (4)原紙寸法]を表すものである。
 たとえば写真を仕上げ寸法いっぱいに入れる場合,製版部分が[10:(1)版面 (2)仕上がり線 (3)製版寸法線 (4)原紙寸法]までしかないと,裁断時のズレなどで写真の回りに白い部分が出てくることがある。したがって,DTPのレイアウトでは製版寸法線まで伸ばしておかねばならない。このような指示による処理を,写真の[11:(1)角版 (2)断ち落とし (3)トラッピング (4)毛抜き合わせ]と言う。

    解答と解説

    6.(4) 7.(2) 8.(2) 9.(3) 10.(2) 11.(2)
     トンボのように,すべての色で100%になるようにするには,黒を選ばずに全色100%のレジストカラーと呼ばれる色にする必要がある。また,でき上がったときに端まで写真などがある時には,裁断されるところよりも外まで画像がなければいけない。
     日ごろ,よく耳にするトンボであるが,意外といろいろな役目があるので,再確認しておくとよいだろう。


問3 製本工程

A:各台のなかのページの並び順と,見開き関係を表した表を[10:(1)台割 (2)折丁見本 (3)殖版 (4)折丁]と言い,編集の進行にともなって,作成され,これに基づいて面付けを考える。 B:折丁を一部ずつ取り出し,ページ順に積み重ねて1冊にまとめることを[11:(1) 本掛け (2)殖版 (3)丁合 (4)面付け]と言う。
C:製本に際して,印刷後の刷り本をページ順が正しくなるように折ったものを[12: (1)折丁 (2)打返し (3)台割 (4)本掛け]と言う。
D:綴じが終わった印刷物の天,地,小口を裁断することを[13:(1)殖版 (2)三方断ち (3)本掛け (4)折り]と言う。
E:実際のページの並びを予測あるいは確認するために作るのが[14:(1)丁合 (2)折丁見本 (3)打返し (4)面付け]である。
F:1枚の刷版に同じ像をくり返し何面も焼きつけることを[15:(1)台割り (2)面付け (3)殖版 (4)打返し]という。
    解答と解説

    10.(1) 11.(3) 12.(1) 13.(2) 14.(2) 15.(3)
     1台というのは,印刷される大きな紙の1枚分である。台割によって表裏16ページなら, 33ページ〜48ページといった具合に,その台に含まれるページが割り当てられる。その台のデータが全部そろわないとフィルム出しができないので,制作進行は台ごとに管理するのが効率がよい。
     殖は繁殖の殖である。殖版は1枚の紙に同じ物を何枚も刷って効率をあげるために,同じ像をくり返し刷版に焼きつけることである。
     打ち返しは,表版と裏版を同じ版で刷るように面付けすることである。この場合,全体の半分が表,ほかの半分は裏になっている。片面を刷った後,反対側も同じ刷版で刷る。大きな版で刷ることで印刷枚数が半分になるメリットがある。

(出典:プリンターズ・サークル 1998年3月号「新・DTPエキスパート認証試験対策講座 」より)

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