印刷と出版の最新ビジネスソリューション
「デジタルロードマップ」
デジタルロードマッププロジェクトは、印刷・出版業の将来くるであろうデジタルネットワーク化やその後のビジネスにスポットをあてた広い意味での教育プログラムである。
デジタル化した印刷・出版業の未来と、これからのビジネスの道筋を示すデジタルロードマップはマイルス・デイビス氏がプロデュースしている。マイルスデイビス氏は20年以上の経験を持つ業界コンサルタントでグラフィックアーツのビジョンを語る人であり、産業アナリストである。デジタルロードマップのプロジェクトを監督し、クリエイティブ、出版者、プリプレスや印刷業者のネットワークデジタル化の未来に焦点をあて広く業界のイニシアティブを取っている。
Print 97/Converflex USAで発表されたデジタルロードマップの特長は21世紀のグラフィックコミュニケーションをロードマップの形で図示し、組織化、クリエイティブサービス、出版社、プリプレス、印刷業者、変換サービス、ポストプレスサービスなど、これからのビジネス価値を見いだすためのソリューションを提供している。
環境の変化を理解することにより、顧客がなにを望んでいるのかを知り、それにより次のようなことを提案している。
- 新しい価値あることを知ることで顧客ニーズへの対応を良くする。
- 競争に勝ち残るため、企業が考えるべき価値と現状を評価する。
- 顧客がなにを望んでいるかを知った上で、競争に勝ち残るための商品とサービスの方法を提供する。
デジタルロードマップは、以下の7つのマップで構成されている。
NEW BUSINESS
21世紀のグラフィックコミュニケーションは、過去のアナログ印刷産業から未来のデジタル通信サービスへと大きく変換していく。5年内に業界の収益の半分以上は、対話型サービスから得るようになるだろう。顧客とプロバイダや企業はオンラインでビジネスをするようになり、市場の状態や顧客ニーズにすばやく応えるために、あらゆる段階で情報をシェアするようになる。この構造変化は、ビジネス、市場、組織や技術に影響を及ぼしていき、今後は顧客に新しい価値を認識させ、コストパフォーマンスのある製品をいかに提供できるかが焦点となっていく。
NEW TECHNOLOGY
これから技術インフラは、多量に、どこでも、いつでも情報を交換するため世界中にアクセスできるようになっていく。印刷業や出版業の機械は、手作業的なアナログからデジタルやネットワーク、インタラクティブ技術へと変化していく。5年内に仕事の5割、作業の7割はネットワークを通じるようになっていくだろう。最終的な製品ではなくデジタル情報に価値がおかれ、クリエイティブ作業は、アナログの手作業からソフトのアプリケーション上で行なわれる。これからのビジネス構造は、デジタル化したオンラインのネットワークやサーバによる対話型サービスになるにちがいない。このマップでは技術インフラの展開を図解することで、現状の技術をベースにワークフローをより磨き上げ、すばやく高い能力を使う、つまり新商品や新サービス抜きでネットワークでデジタル化した未来を想像することはむずかしくなるということを説明する。
NEW MEDIA
新しいメディアは、印刷・出版業のすべてに速やかに広がり成長していく。次の5年を過ぎると、メディアの7割はオンラインでの印刷物やコンテンツになるだろう。ビジネスを成功させるコツは、よいコンテンツを適正な価格で提供できるプロフェッショナルがいかに速やかにメディアを利用するかによるだろう。このマップでは新しいメディアを利用しやすいように改良し、意味のある新メディアを採用して、完璧な通信を行なうための中心になる人とインフラを同列に考えていく。
NETWORK PRINTING
ネットワーク印刷は瞬時にできる未来の印刷である。例えば、direct printing、 variable data printing、 direct-to conventional printing、 distributed printing、 digital media replication、 interactive (on-line) deliveryなどさまざまな印刷方法で、顧客ニーズを満たすためにデジタル通信でビジネスすることをいう。5年後には、あらゆる印刷業の8割は、ネットワークを通じた印刷のワークフローにより成長していくだろう。このマップでは、企画から顧客の提案を含めて新しいネットワークで行なう印刷業について考える。顧客がウエブを知り、製品を印刷し配給してはじめてわかるデジタルの最終的な価値を考えていく。
DIGITAL ADVERTISING
アナログからネットワーク化したデジタル広告への発展は、雑誌やカタログ、ダイレクトマーケティングビジネスで、短納期や低価格をはかり、数十億ドルの価値を生みだしていくであろう。5年以内に、広告は簡単で信頼でき至る所にある、素早くしかも比較的安価にできるオンラインでのプリントになる。多くのプロセスを経てさまざまなソースから多くの目的地へといく広告ビジネスはネットワークを通じて相互に連結されていくだろう。これからの標準はウエブでのサービスになり、システムは内部処理できるようになる。このマップではビジネス、メディア(ネットワークカラー)、コンテンツ、通信標準についてのデジタル広告のワークフローを考え、ビジネス上の取引や通信フロー上でデジタル広告を手段にすることを考える。
DIGITAL SPECIALTY PRINTING
5年以内に印刷と包装の仕事の3分の2はデジタル化する。デジタル化の恩恵の一つは、高品質のビジュアル、良い材料を使ってできる感覚的にも構造的にも優れた製品、彩色、印刷、仕上げまでできる高い能力にある。もう一つの恩恵は、低価格で短時間、少なくとも5時間から10時間でサービスレベルまでもっていくことである。デジタル化した印刷過程を統合していく鍵は、これらの複雑なマネージメントを統合していく方法にある。このマップでは、デジタル化した印刷のための新しいワークフローを考える。業務の最終的なワークフローが重要であり、提案者と製作者が同じサービスを受けるようプロセスを決めた時からはじまる。顧客の要望を満たす印刷から仕上までのコンテンツ品質を考えていく
CROSS-MEDIA PUBLISHING
ここでは、あらゆる目的にあわせ、情報を上手く操作して、クロスメディアへ配信するためのコンテンツ――"liquid content(流動的なコンテンツ)"を提案するために必要なプロセスを考えていく。
PAGE98オープニング基調講演では、上記のような内容をマイルス・デイビス氏に講演していただきます。
(C)Japan Association of Graphic Arts Technology
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