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印刷会社はリスクとどう向き合うか!

 

●リスクマネジメントを意識しているか
来年の4月からはいよいよ個人情報保護法が施行される。これは法律であるので,印刷会社だけの話ではなく,これからの共通の社会規範となる。印刷会社ではプライバシーマークを取得する企業が急増しているが,ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を含め,これらは単なるお墨付きほしさでは済まされない内容のもので,維持できなかった場合の認証取り消しはビジネスの撤退にもつながりかねない。

最近の不祥事は他人事ではない。受託先・派遣社員という環境の中で発生しているのも事実で,外部委託のガイドラインは厳しくなるだろう。法的には「過去6カ月以内に個人情報DB等で識別される特定の個人の数の合計が1日でも5000件を超える事業者」が対象だが,対象でなければずさんな管理が許されるわけではない。個人情報漏えいのリスクは計りしれないものがあり,営業マンが受託したCD-ROM1枚のデータが十数億円ということも珍しくない。どんな優れた情報処理システムが稼動しても,営業マンの不注意ですべてが水泡に帰する時代である。車の中に置いた顧客データが盗難にあった場合,20年前なら,「道義的責任はあるが,営業マンも同じ被害者」と同情してくれたかもしれないが,今日では個人データの受け取り,持ち出し,保管など,管理責任を厳しく問われるのは明らかである。この時代の落差を認識し,教育をする必要がある。印刷会社としては個人情報だけでなく,クライアントの預かりデータに関するルールの存在が厳しく問われることになる。つまり自社のビジネスルールの有無と,その履行である。企業のコンプライアンス(企業倫理,順法精神など)は経営姿勢として評価される。コンプライアンスは精神論ではない。現場,営業マンすべての社員の具体的な行動指針として具体化されていなければならない。

●基準のない対応はクライアントの信頼を失う
問題が発生するとまず問われるのは,ルールの確認である。そのルールが確認ができればトラブルシューティングが可能である。ルールはだれもが共通にもっている基準なので,営業マンによって,あるいは部門によって対応が違うというのは問題である。これを品質管理に当てはめれば,自社の標準化(現場のルール)を明確にすることであり,それをクライアントに正確に伝えることであろう。そのルールをクライアントと相互承認ができれば,印刷にとってもメリットは大きいであろう。クライアント側にハウスルールがあるとすれば,それが受け入れ可能かどうかを検討し,印刷側のルールに乗せていくことができよう。営業マンの日常業務・管理はルールの確認とも言える。しかし,前提となるルールがなければ確認ができず,コミニュケーションがあいまいになる。そこからミス・ロスやムダが発生する。

上述のようにビジネスルール=法律ではない。法律を順守することは当然のことであるが,その前にある企業のルールが重要で,その整備を軽く考えてはいけない。例えば,クライアントとの間でよく問題になる中間生成物の所有権問題はその典型でもある。なぜなら法的には,二者間契約がない限り印刷会社に所有権があることは判例上,明白である。しかし,大切なことは法的な権利関係ではなく,印刷会社側に資産管理の社内ルール(運用規程)があるかないかである。声高かなクライアントに社内承認手続きもなくOKサインを出す営業マンこそ大問題である。譲渡の決断は営業戦略上の判断であり,全く別物である。これらの姿勢はデジタルデータの環境下での印刷会社にとっては,大変重要な意志表明でありスタンスである。マネジメントシステムをこのような視点から捉え直していただきたい。

(2004.6.28up)

【関連セミナー】
●情報マネジメントシリーズ
情報リスク時代の印刷経営のあり方
〜情報先進企業への脱皮を目指せ!〜

印刷業界としては初めて全部門・全業務を対象にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得した福島印刷株式会社(本社・金沢市)代表取締役社長の福島理夫氏と同社専務取締役でありISMS・個人情報保護統括管理責任者の下畠学氏を講師にお招きし、経営者としてこれからの情報リスク時代とどう向き合いながら、信頼のある高いレベルの情報加工サービス業を目指すかを伺います。

開催日時/2004年8月5日(木)14:00〜17:00
会場/社団法人日本印刷技術協会 研修室(杉並区和田1-29-11)
参加費/JAGAT会員企業様 12,600円/一般 15,750円 (税込)
講師/福島 理夫 氏(福島印刷株式会社 取締役社長)
     下畠 学 氏(福島印刷株式会社 専務取締役/ISMS・個人情報保護統括管理責任者)

→ → →詳細とお申込は、こちらでご確認下さい。

 

 



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