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社内報の現状 2割がWeb版と印刷を併用
〜今後はWeb版を意識した印刷メディアの企画と活用が必要〜
企業の作る商業印刷といえば、宣伝パンフレット、カタログ、ポスター、チラシ、PR誌などが直ぐに思い浮かぶ。
それらに比べると目立たない存在だが、隠れたヒット商品とでもいうのが、社内報である。企業規模や方針によって部数にはかなりの差があるが、部数の安定や企業全体への深耕作戦に繋げやすいポジションにある大切な分野の仕事といえよう。
企業の社内報をサポートする(株)ナナコーポレート・コミュニケーションがまとめた社内誌ガイドブック-社内誌白書2003からWeb版社内報の動向を見てみよう。
●社内報メディアの大半は印刷メディア
社内報としてどのようなメディアを制作しているのか。アンケートによると雑誌型が74.3%、新聞型が10.8%、前者以外の形態が5.6%。回答が複数回答のためイコール企業割合ではないが、大半の会社が印刷メディア社内報を制作していることが推測できる。Web版社内報を制作しているところは、35.1%、電子メールが16.3%で合わせると電子メディアを製作しているところが50%を越えている。ビデオ型が5.2%、テレビ放送が2.1%。その他印刷メディアではあるが、グループ誌、業務情報誌などタイプの違うものが10%ほどある。同社代表の福西氏は、印刷とWebの2極化が進んでいるという。ただし、ニ者択一だけでなく併用するところも多い。メディアの数は、1種類という企業が48.8%、2種類という企業が27%で合わせて8割になる。3種類、4種類という企業は減少傾向にあり、印刷版とWeb版の使い分けが進んでいるのではないかと分析している。その要因は、業務形態とメディア特性にあるようだ。すなわち、製造工場、あるいは流通などの店舗勤務などでは、Web版のみへの置き換えは厳しいという。
●これからは電子と印刷は共存
電子メディアと印刷メディアの共存についてどう考えているか。電子メディアが普及しても印刷メディア社内報は必要であるという人が82.6%で共存の考え方が強いようである。印刷メディアは不要だ、という人はわずか3.8%である。「いつでもどこでも」というまさにユビキタスなメディアとしての印刷への評価は高い。ただし、それだからこそ電子メディアの特徴、印刷メディアの特徴を活かし、うまい併用を考えることが大切だという。つまり、印刷といっても単に従来からの延長ではダメで、企画面、制作面で新しい方向を目指すことが要求されているようだ。印刷会社としては印刷メディアをよりクロスメディアの方向へ、あるいは新しい技術を使った高度な利用への提案ができるかどうかである。
●Web版社内報を持たない企業が7割
Webを利用した社内報を実施している企業は22.5%で意外に少ない。イントラネットでの社内報制作が35%程度あるので、その6割がWebを利用していることになる。アンケートでは検討中が16.4%あり、近い将来4割に達すると考えればすごい数字ともいえる。実施予定がない企業の理由としては、印刷メディアで十分、実施できる環境にないの2つに集約され、予算がない、トップの不理解というのはごくわずかである。
「実施できる環境にない」の大きな要因は、前述した社員の職場環境の問題である。
その他では、社員がPCを使えない、社外への配布の問題(OB、取引先、家族)などもある。
●Web社内報の課題は認知度
印刷社内報は、歴史もあり、また社内組織を通して配布されるので、認知度、到達度は高くなるが、Webでは従業員に積極的にアクセスしてもらう必要がある。アクセス数と密接に関係があるのが更新頻度である。更新頻度の少ないものほどアクセスは減る。これはWeb社内報だけでなくWebというメディアの原則である。更新頻度については大きな山が3つあるようだ。まず毎日更新が最も多く22.7%、次に月1回が19.7%、不定期が16.7%である。週1回が15.2%あり、毎日とあわせると37%がデイリーまたはウィークリーである。これはすごいことではないだろうか。担当者としては、更新頻度が多ければ多いいほど、ネタ探し(コンテンツ)は大変である。月1回、あるいは季節ごとの更新になると、印刷メディアと併用では差別化が難しくなる。お決まりコースとしては印刷メディアのPDF版のアップであるが、これは最悪のコースともいえる。
更新の告知方法は、一番オーソドックスな掲示板というのが27.3%、メールが19.7%。一方、告知なしが40%もあるが、実は定期的に更新しているため告知の必要がない(21.1%)というものと、まったく告知していない(19.7%)という、2つの意味に分かれている。この意味の違いは大きい。不定期→告知しない→アクセス数が低迷、という悪循環に陥っているケースも結構あるようだ。
●もっとデザインをよくしたい
では更新作業をどう感じているのか。意外に「問題なし」が5割を越えている。作業が面倒で時間が掛かるという人は20%である。同社ではアンケート回収はネットと紙で行ったが、ネットでの回答者には作業が面倒は0%だったとコメントしている。日頃からどれだけパソコンを使っているかでその辺が大きく変ってくるようだ。
今後、実現してみたいこととしては、デザインの向上(41.7%)、社内アンケートの実施(40%)、アクセス数の把握(31.7%)、動画によるトップからのメッセージ(30.0%)が挙がっている。これらのことは、やり方如何では、社内だけでは実現できないものもあり、外の専門家の手を借りるものも出てくるであろう。例えば、印刷社内報での外注作業ナンバーワンは「レイアウト」で、外注の7割を占めている。デザインやレイアウトでインパクトを与えようとすれば素人ではハードルが高い分野であろう。この辺も印刷からの提案の余地はあるのかもしれない。
製作担当は、予算不足、時間不足、複数メディアの担当など悩みはつきない。2つの性格の違うメディアの上手い活用、それぞれの作業スキルの向上、新しい電子器機の活用など担当者個人への負荷は重くなる一方である。その分、製作のサポートにおいては印刷会社への期待も高くなるであろう。それに応えられる、提案力、制作力を持たなければならない。そのポイントは、相手が印刷メディアを選択してくれることに甘んじるのではなく、印刷の強味、メリットを活かせる提案をすることである。(杉)
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社内報市場の行方
〜経営・製作・企画からみた社内誌の現状・今後〜
印刷メディア優勢の社内報市場において、企画提案から技術サポートまで含め、印刷会社の出番は少なくないと思われるが、そのためには、前述のような社内報の昨今の変化や製作上の問題点等、社内報事情を正しくキャッチすることが重要である。来たる10月21日(木)
14:00-16:00に社内報の企画・制作のサポート企業としては日本のトップクラスである、(株)ナナ・コーポレート・コミュニケーション代表取締役社長、福西七重氏をお迎えし、社内報の現状と今後について3つの視点からお話を伺います。
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