2.2  ハードウェア

コンピュータは入力、出力、演算・制御、記憶の機能を果たすための装置からなることと、実際の装置の種類・特長・用途を理解する。


2.2.1  コンピュータの構成

コンピュータの大小にかかわらず、I/Oと演算・記憶の機能をもつ。I/O(Input/Output=アイオー)は、コンピュータの入力機能と出力機能であり、通信機能もI/Oのひとつである。

◆ コンピュータにはデータや命令などを入力する入力機能がある。その入力装置には、文字、数値情報や指示情報の入力用のキーボードやマウス、画像情報の入力用のイメージスキャナやデジタルカメラなどがある。
◆ コンピュータには処理したデータを出力する出力機能がある。画面に出力する装置がディスプレイ、用紙や感材などの媒体に出力するものに、プリンタ、イメージセッタ/CTP、プロッタなどがある。
◆ コンピュータはプログラムの命令を読み出し、解読し、演算などの処理を実行する。これが演算・制御機能で、CPU(中央処理装置)で行う。広義には、命令を実行するのに使用する主記憶も含めた本体部分をCPUという。
◆ コンピュータで処理するデータやプログラムを格納するのが記憶機能である。CPUから直接アクセスできる主記憶は半導体メモリで構成され、外部の補助記憶(ストレージ)には、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、Flashメモリなどがある。

2.2.1.1  コンピュータの基本機能

◆ CPUは、メモリからデータや命令を1語ずつ取り出して実行し、メモリに書き戻す、または出力する。CPUの処理単位の1語の長さは多様であるが、一度に長いデータが扱える方が能力が高い。
◆ 主記憶は、処理途中のプログラムやデータがまとまって貯えられ、常時ダイナミックかつ高速にデータの読み書きがされる。CPUと密接に結び付いて働く。
◆ CPUの処理速度に比べてメモリアクセスは一般に非常に遅いので、CPUから遠いところにあるデータを高速にアクセスするために、利用を予測してあらかじめCPUの近くの高速キャッシュメモリに置く。
◆ 外部バスは、CPUと周辺装置の間でデータをやりとりする際の交通整理をする機能、あるいはデータをやりとりするためのインタフェースである。
◆ 補助記憶装置は、処理対象のプログラムやデータを大量に貯えられるところで、電源を切っても内容は保持される。
◆ コンピュータに電源が入るとCPUはROMに記録されているブートプログラム(起動用プログラム)を読んで実行し、ハードウェアの準備を行い、補助記憶装置からシステムプログラム(OS)をRAMに読み込んで使用可能な状態になるのが一般的である。


2.2.2  演算機能

CPUの性能は、アーキテクチャ・並列処理・ワード長(ビット数)、クロック周波数によってその性能が異なることを理解する。

◆ CPUの処理能力は、ワード長が16ビット、32ビット、64ビットなど多くなるほど、一度に処理できるデータが多くなる。
◆ CPUが命令を実行する際の基準とする信号をクロック信号といい、1秒間のクロック信号数をクロック周波数と呼ぶ。一般にクロック周波数が高いほど、処理スピードが高速になる。
◆ CPUは、プログラムから与えられた命令を実行して演算を行うが、CPUの実行できる命令種類を少数の単純なものに絞って処理速度を上げる仕組みをRISCという。
◆ 1つのCPUパッケージの中に2つのCPUコアを内蔵するデュアルコアは、独立して動作できるため処理速度が向上する。

2.2.2.1  CPU

◆ 歴史的には、CPUをLSI化したマイクロプロセッサの登場でパソコンが生まれた。インテルの8086に始まるCPUを86系といい、Core 2に引き継がれ、現在WindowsマシンやIntel Macに使われている。
◆ モトローラの6800に始まるCPUを68系といい、Macに使われた68040が有名である。IBMのRISCプロセッサ801に始まるPowerアーキテクチャをパソコン用にしたPowerPCは、Macなどで使われた。


2.2.3  記憶機能

主記憶装置、補助記憶装置の機能・種類・主要用途を理解する。

◆ CPUと一体になって機能する主記憶装置は、高速動作が要求される。
◆ 補助記憶装置は主記憶装置の容量を補い、データの保管に使用する。

2.2.3.1  主記憶装置

◆ 主記憶(メインメモリ)は、CPUがプログラムを実行するために直接に使用するもので、その応答速度がコンピュータの計算速度を左右する。主記憶には高速の半導体メモリが使われる。
◆ 実際に使用できる主記憶の最大容量は、CPUや制御回路が管理できるアドレス領域によって決められている。たとえば、32ビットCPUでは、最大2の32乗=4GBまでのメモリを管理できる。
◆ コンピュータでは、主記憶の領域に、使用するプログラムと処理対象のデータを読み込んで処理を行う。画像データなど大量のデータを扱い応答速度を上げるには、できるだけ大容量の主記憶を装備することが必要となる。
◆ 複数のアプリケーションを実行したり、大量のデータを処理するときには、主記憶の不足が生じる。このため、ハードディスクなどの補助記憶装置を主記憶の代わりに使用する仮想記憶(バーチャルメモリ)という手法が使われる。
◆ Windows Vistaでは、ハードディスクよりも高速な処理が可能なUSBメモリなどのFlashメモリを仮想記憶として利用するWindows ReadyBoost機能が搭載されている。

2.2.3.2  半導体メモリ

◆ CPUと半導体メモリの製造プロセスは同等であり、本来なら高速CPUに高速メモリを使うのがバランスがよいが、CPU 1個に対してメモリは多く使うので、少し低速でも安いメモリを有効に使う方法がとられる。
◆ 一般に主記憶はダイナミックRAMが使われるが、この動作速度はCPUに比べて4分の1くらいなので、メモリアクセスにはキャッシュなど特別な仕掛けが必要となる。
◆ コンピュータへのメモリの実装は、SIMM、DIMMなどのモジュール構造のものが使われ、メモリモジュールとコンピュータ本体の間で通信によりデータが読み書きされる。
◆ 半導体メモリには、常時書き換えられるRAMと、読み出し専用のROMがある。一般にハードウェアとともに提供されて、ハードウェアをコントロールするのにROMが使われる。
◆ FlashメモリはROMのように不揮発で、RAMのように書き換えができる。書き換え回数には限度がある。Flashメモリは、コンパクトディスクやSDカード、USBメモリなどの携帯用メモリとして広く利用されている。


2.2.4  補助記憶装置

◆ 補助記憶とは、CPUが計算を実行するときに使用する主記憶領域とは独立に、データの保管などに使用する記憶装置のことで、外部記憶ともいう。データの保管に使う場合と、データのバックアップに使う場合がある。
◆ 主記憶装置とは異なり、使用できる補助記憶の容量は、CPUの能力とは関係がなく、搭載しているOSのファイルシステムに依存する。

2.2.4.1  補助記憶装置の種類

◆ 補助記憶には、フロッピディスク、ハードディスク(固定ディスク)、光ディスクなど種類が多くある。それらは容量や速度(アクセス速度・転送速度)などの性能がそれぞれ異なる。
◆ 補助記憶に使われるフロッピディスクやハードディスクや光ディスクなどのディスク類は、どのアドレスでも読み出し・書き込みが素早くできるランダムアクセスが可能で、このうち最も高速なのはハードディスクである。
◆ 大容量のデータを移動させるとかバックアップなどのために、媒体を取り出して保管するリムーバブルメディアがある。形状がディスクのものはランダムアクセスできる。
◆ 磁気テープはシーケンシャルアクセスだが、非常に大容量記録が可能で安定しているので、システムのバックアップなどに用いられる。
◆ コンピュータ技術の進歩の中で、記憶装置は価格対性能比でもっとも変化した。非常に変化が激しいので、システムへの採用は安定した技術を採用するか、あるいは方式にはとらわれないシステムやワークフローを考えるべきである。

2.2.4.2  記憶容量

◆ 記憶容量はバイト単位で表すが、キロ、メガ、ギガは解釈の差があるので注意する。ハードディスクやCD-ROMなどの記憶装置の容量は、一般に1Kとは2の10乗であり、1KBは1024バイトを表す。1Mとは2の20乗であり、1MBは1024Kバイト=1048576バイトを表す。また1Gは2の30乗となる。例外として、MOやDVD-RAMの容量は10進法で計算し、1Mバイト=1000バイト×1000バイトとなる。また、フロッピディスクは1Mバイト=1024バイト×1000バイトで計算する。
◆ 記憶容量を表すときにGB(ギガバイト)、TB(テラバイト)ではなく、GiB(ギビバイト)、TiB(テビバイト)と記述することがある。GiB、TiBは、GB、TBと同様、それぞれ2の30乗、2の40乗を表す単位である。ギガ、テラはもともと10進表示に用いられるSI接頭辞であり、GBは10の9乗、TBは10の12乗でも用いられるため、誤解を招かないように2進接頭辞のGiB、TiBが使われる。
◆ データを記録するときの管理単位として、セクタやクラスタがあり、この大きさは数百バイトから数十Kバイトまで、装置の容量やOSによって異なる。たとえ1文字を記録するのにも、この管理最小単位の容量が消費される。
◆ 同じ記録密度をもった媒体でも記録方式によって最大記録容量は異なり、CAV(角速度一定)よりCLV(線速度一定)の方が大容量になる。
◆ 記憶装置の内部処理にデータ圧縮技術を使い、大容量データを高速に扱う工夫がされている。

2.2.4.3  物理フォーマットと論理フォーマット

◆ 媒体上の磁気的記録様式は物理フォーマットといい、総容量を規定している。これに対しデータ管理の様式を論理フォーマットと呼ぶ。フロッピディスク1.44MBというのは論理フォーマットを指し、物理フォーマットでは2MBの2HDである。
◆ 3.5インチ光磁気ディスクの規格では、媒体に128MBまたは230MB、640MB、1.3GBなどがあるが、物理フォーマットが異なるので、同じ媒体を異なる容量で使うことはできない。
◆ データの読み出し・書き込みは、OSで決めているフォーマットにしたがって行われ、DOS、MacOS、UNIXの各OS間で論理フォーマットが異なる。同じサイズ、同じ種類のディスクでも、論理フォーマットが異なるとデータの交換ができない場合がある。

2.2.4.4  ハードディスク

◆ ハードディスクは、磁性体を塗布した円盤をヘッドと接触させないで高速回転させる構造であり、高密度で記録でき、アクセスも速い。1つのドライブに複数の円盤を使用できるので、大容量のデータを記憶できる。
◆ ハードディスクは、一般的には、ディスクと磁気ヘッドとディスクの駆動装置を一体にした構造にしており、ディスクだけの交換はできない。
◆ 元来、媒体の交換なしに使用されるので、記録様式の規格はなく、データの読み出し・書き込みは、通常はOSで決めているフォーマットにしたがって行われる。
◆ 内蔵型のハードディスクでは、通常、3.5インチがデスクトップパソコン、2.5インチがノートブックパソコンに使用される。また、薄型ノートブックパソコンに使用する1.8インチもある。

2.2.4.5  光磁気ディスク(MO)

◆ 光磁気ディスクMO(Magneto Optic Disc)は、磁性体を塗布した円盤とレーザ光を利用して高密度な磁気記録を行う。レーザで表面を加熱した上で磁場をかけて磁化方向を変えてデータを記録し、読み出し時はレーザを当てたときの反射状態で磁化方向を識別して行う。
◆ 微細なレーザ光で記録再生するため、コンパクトに大容量の記憶が可能である。
◆ 同じ物理フォーマット230MBのMOであっても、それぞれのOS論理フォーマットに対応したドライバが必要になる。
◆ 現在、MOも大容量化が進み、3.5インチMOで2.3GBディスクが登場している。また5.25インチのMOも開発され9.1GBの大容量を記録できる。

2.2.4.6  光ディスク 

2.2.4.6.1  CD

◆ CD-ROMフォーマットの標準には国際規格のISO9660があるが、MacはHFSを用いている。CDは、記録層にある1本のラセン状の記憶領域を、リードイン/リードアウトの領域で区切って情報を管理する。このデータの書き込みの単位をセッションという。
◆ マルチセッションのCDの使い方には別途取り決めがあり、仕様が多様なためデータ交換には向かない。
◆ CD-ROMの製造は凹凸の型を作ってスタンピングにより量産するが、CD-Rは1枚ずつ色素を塗布した盤にレーザで色素を変化させてデータを書き込む。
◆ CD-RのRはRecordableの意味で、データの書き込みは追記による。書き込みは専用のソフトウェアを用いるが、読み出しは一般のCD-ROM装置で可能である。
◆ CD-RWのRWはRewritableの意味で、データを書き換えられる。従来のCD-ROM装置では読めない場合もあり、マルチリードMR型のCDドライブが必要である。記録方式は相変化による。

2.2.4.6.2  DVD

◆ CDと同サイズのDVD-ROMは、製造方式は凹凸スタンピングによる。記憶容量は片面に4.7GB、2層で9.4GBになる。
◆ DVDで書き換えができるものとして最初にDVD-RAMが登場したが、対応していないDVDプレーヤでは読むことができない。書き換えはかなり多くの回数行える。
◆ DVD-Rは同じような色素系材料に同様の方法で記録するライトワンス方式で、多くのDVD関連機器で読み出すことができる。高い互換性が売り物のDVD+Rなどがある。
◆ DVD-RWとDVD+RWはリライタブルである。DVD-RW、DVD+RWのいずれも最大記録容量は4.7GBであるが、両者は全く互換性を持たない。
◆ DVD+RWは、DVD-ROMと仕様上の互換性が高く、多くのDVD-ROMドライブで読み出せる。DVD-RWは、DVDフォーラムが規格化した書き換え可能型DVDで、映像記録用途にフォーカスしている。レーザ反射率が低いために再生できないDVD-ROMドライブもある。

2.2.4.6.3  ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)

◆ ブルーレイディスクは、DVDの後継規格として開発され、形状はCDやDVDと同じ12インチディスクを採用している。
◆ 読み出し書き込みに波長の短い青紫色レーザを使用することで、1枚のディスクにDVDの5倍の25GB(2層では50GB)の大容量データを記録することができる。

2.2.4.7  磁気テープ

◆ 磁気テープは、磁性体を塗布したプラスチックテープにデータを磁気記録する記憶装置で、記録も読み出しも、先頭から順次行うシーケンシャルアクセスである。
◆ 種類としては、オープンリール型(MT)、QIC(1/4インチカートリッジ)、8mm(ExaByte)、DAT、DLT(Digital Linear Tape)などがある。
◆ 主に用途はハードディスクデータのバックアップに用いる。サーバのバックアップや大容量のジュークボックスには、アクセスの速いDLTが使われる。
◆ データ転送の速度は、圧縮技術を組み合わせることにより、パソコンのハードディスクと同じ程度までにできる。

2.2.4.8  RAID

◆ サーバなどで使われるRAIDとは、ハードディスクの故障によるデータの損失を防ぐために、ディスク装置を多重化し、冗長度をもたせて、故障時におけるデータの自動修復を行う方法である。
◆ RAID0は、低コストで高速データ転送するが、データの冗長性がなく、信頼性は低い。
◆ RAID1は、ディスクの二重化を行ったもので、1つのディスクが故障しても、もう一方のディスクへ高速に切り替え、アクセス処理に遅延がない。これをミラーリングという。
◆ RAID5は、データの修復情報にパリティを採用し、これをデータとともに分散させ、通常最低3台のディスクを使い、これらに同時にリード/ライトを行う。どのディスクが壊れても、他のディスクから情報を集めて、データの再構築をする。
◆ 利用者側からすると、RAIDの導入により個々のドライブの集合をひとつの巨大なドライブとみなすことができるようになる。

2.2.4.9  ネットワークストレージ

2.2.4.9.1  NAS

◆ NAS(Network Attached Storage)は、LAN対応の外付けハードディスクとして使われる。1000Baseなど高速ネットワークの普及とともに、使い方が広がろうとしている。
◆ NASは今日のサーバのようにネット上に置かれたストレージで、ファイルシステム専用サーバである。内部にはOSとファイルに関するプロトコルを処理するソフトが組み込まれている。OSで動いていても、それらの間でファイル共有することができる。ただし、ネットワーク上をデータが行き来するので、ネットワークに負荷はかかる。

2.2.4.9.2  SAN

◆ SAN(Storage Area Network)は、ストレージに適したネットワークを別に用意しようというもので、ネットワークに対するオーバーヘッドはNASよりも小さいが、異なるファイルシステムを持つサーバ間ではデータ共有が難しくなる。
◆ データの転送効率を優先的に考えているために、ファイバー自身、ハブその他ネットワーク機器が結構高価で、ハードウェアの投資が大掛かりになる。


2.2.5  インタフェース

インタフェースとは、コンピュータと各種の周辺装置を接続するのに必要な回路や装置を指す。インタフェースにはパラレルインタフェースとシリアルインタフェースがあり、それぞれの方式の原理・種類・特長・用途を理解する。

2.2.5.1  物理インタフェース

◆ 機器間でデータのやりとりをするために、さまざまなインタフェースが使われている。電気的・物理的な接続のレベルと、データの識別・確認という上位のレベルが、コンピュータから独立して決められている。
◆ コンピュータの処理データ単位(8ビットなど)ごとに信号線を束ねてデータを並行送信するものをパラレル伝送という。
◆ 1本の信号線でデータを1ビットずつ連続的に送るものをシリアル伝送という。
◆ パラレルインタフェースはデータの並列転送分だけ信号線が必要となる。
◆ IDEやPCI、AGPなどパソコンの内部のバススロットもパラレルであり、高速のインタフェースのために使われることがある。PCカード(PCMCIA)もパラレルインタフェースである。
◆ シリアルインタフェースとは、1本の信号線で直列的にデータを1ビットずつ連続的に伝送する方式で、信号線数が少ないので接続や取扱いは容易である。
◆ シリアルインタフェースには、USB、IEEE1394やEthernetなどがある。
◆ 8ビットSCSIやセントロニクス、RS232Cなどはレガシーインタフェースと総称され、必須ではない。
◆ 外部周辺装置への接続はSCSIが主流であったが、接続の手軽さなどの理由からそのほとんどがUSB、IEEE1394に変わっている。現在SCSIは、Ultra320SCSIなどの高速規格が、サーバやRAIDなどに使われている。
◆ パソコンとハードディスクなどの記憶装置への接続は、データの大容量化、データ転送の高速化に伴い、従来のSCSIやIDE規格から、IDEと互換性がありシンプルなケーブルで高速な転送速度を実現できるシリアルATAや、SCSIと互換性のあるシリアルアタッチドSCSI(Serial Attached SCSI:SAS)へ移行している。

2.2.5.2  IEEE1394

◆ AppleがLocalTalkを100倍高速化させたFireWireをもとに、IEEEが標準化したIEEE1394は低コストで高速に相互接続できる。速度は100〜400Mbpsであり、混在しても帯域保証する仕組みがある。
◆ デジタル機器のコードをコネクタに接続するだけで使用できるPlug&Play機能があり、デイジーチェーン方式で理論的には最大で63台の機器が増設できる。
◆ IEEE1394はパソコンがなくても機器間接続ができるインテリジェントなもので、デジタル家電には向いている。
◆ Macに装備されたFireWire800(IEEE1394b)は6ピンおよび4ピンのコネクタを使用している従来のFireWire(400)と異なり9ピンのコネクタが採用されている。

2.2.5.3  USB

◆ USBは、1996年Intel社、Compaq社、Microsoft社、NEC社が開発したインタフェースの規格で、キーボード、マウス、プリンタ、モデムなどの周辺機器を統合して接続できる。現在は2000年に発表された最大480Mdpsでデータ転送可能なUSB 2.0が主流となっている。また、USB 2.0の10倍のスピードでデータ転送可能なUSB 3.0も製品化が予定されている。
◆ USBはコードを接続するだけで周辺機器が使用でき、複数のポートをもつUSB ハブを使えば、最大127台もの周辺機器が接続できる。 ただし、ケーブル1本の長さは最大長で5mまでという制限がある。
◆ USB 2.0の転送モードには、1.5Mbpsのロースピード(LS)モード、12Mbpsのフルスピードモード、480Mdpsのハイスピードモードの3種類があり、接続する周辺機器が対応しているモードに合わせて使用される。
◆ デバイスを繋げれば自動的に認識してドライバをインストールするプラグアンドプレイと、デバイスの抜き挿しの際にパソコンの電源を切ったり、再起動したりする必要がないホットプラグに対応している。
◆ USB 2.0とIEEE1394はともに高速のシリアルインタフェースであるが、複数の機器をデイジーチェーンで配線することができるのはIEEE1394であり、接続された機器は対等の立場で通信できる。
◆ USB1.1とUSB2.0は同型のコネクタが採用されており、使用するケーブルにも互換性がある。ただし、USBにはいくつかのコネクタの形状があり、ケーブルを選ぶときに注意が必要である。
◆ USBは、単なる接続インタフェースとしてだけではなく、USBメモリとして活用されている。USBメモリは、専用ドライブを必要とせず、小型でかつ衝撃にも強いことからフロッピディスクに代わる携帯型の補助記憶装置として、広く普及している。
◆ USBメモリは、データ記録にFlashメモリを利用したもので、日々その記憶容量は大きくなり、2008年現在で32GBの大容量を記録できるものまで市販されている。

2.2.5.4  シリアルATA(SATA)

◆ シリアルATA(SATA)は、従来パラレル伝送方式によるUltra ATA/133などのパラレルATAをシリアル転送方式に変更したもので、2000年に発表され、内蔵ハードディスクの接続インタフェースとして利用されている。パラレルATAで最速であったUltra ATA/133の133MB/sより高速でデータ転送を行うことができる。
◆ SATAのデータ転送速度は、最初の規格SATA 1.0では150MB/s、その後2004年の規格改定で300MB/sとなり、現在策定中のSATAVでは600MB/sまで引き上げられる予定になっている。
◆ SATAは、接続ケーブルもパラレルATAに比べ、細くて取り扱いやすいのが特徴で、ケーブル長も最大1mまで可能である。
◆ SATAには、外付け周辺装置用規格eSATA(Extenal SATA)があり、データ転送速度などはSATA規格に準拠している。eSATAは、ケーブル長が最大2mで、ホットプラグに対応している。接続コネクタは、SATAとの誤った接続を避けるため、SATAとは異なる形状をしている。

2.2.5.5  Ethernet(イーサネット)

◆ Ethernetの10BASE-2や10BASE-5などの各端末や制御機器の接続形態は、バス型トポロジーと呼ばれ、終端にターミネーターを使う。
◆ Ethernetでは送受それぞれ1対の信号線のものが10BaseT、100BaseT、1000BaseTである。これらは1台の集線装置(ハブ)にすべての端末を接続する形態をスター型トポロジーという。
◆ 多くの機器を接続するにはハブ同士を接続するが、この方法をカスケード接続といい、Ethernetでは通常3〜4段階程度が接続できる限界であるが、途中にルータ機能があればその限りではない。

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