MacOS版 JADE 1.2.1b2


目次

はじめに ▼
起動方法 ▼
コマンドライン ▼
環境変数 ▼
注意事項 ▼
配布 ▼

はじめに

 MacOS版JADEは,James Clark氏が開発し,配布しているJADEをMacOS環境で動作するように私(岸 和孝)が移植したものです。

 MacOS版JADEは,現在広く利用されているUNIX版やWin32版のJADEとほぼ同じ機能を実現します。

▼注:


起動方法

  1. 環境変数を指定した環境変数ファイル“%SP%”を用意します。
  2. MacOS版JADEのアイコンをダブルクリックすると,JADEが起動されます。
  3. SIOUXのコマンドライン入力ダイアログ(図1を参照)が表示され,Argument欄へのコマンドライン入力が可能になります。ただし,このダイアログにおけるConsole/Fileラジオボタンの指定は左右(入力・出力)共に無効です。ファイル入出力はオプションで指定します。
  4. OKボタンを押すと,JADEは検証・解析・変換・出力の処理を行います。この時,画面にデータが表示されることがあります。
  5. その処理が終了すると,画面にデータが表示されている場合,ファイル保存ダイアログ(図2を参照)が表示されます。Saveボタンを押すことにより,その表示内容を保存することもできます(ただし,画面への出力の限界は32KBです)。Don't Saveボタンを押すと,何もしないで終了します。画面にデータが表示されていない場合は,直ちに終了します。
  6. 処理を途中で中止したい場合は,コマンドキーとピリオド(.)キーを同時に押します。
図1 コマンドライン入力ダイアログ

▲図1 コマンドライン入力ダイアログ

図2 ファイル保存ダイアログ

▲図2 ファイル保存ダイアログ


コマンドライン

 コマンドラインでは,UNIX版やWin32版のJADEと同じ指定(ただし,“-trtf”を除く)ができます。MacOS版では,先頭にプログラム名“JADE”を入力する必要はありません。

 [ -BCdeglprsuvG ]
 [ -alinktype ]
 [ -bbctf | -bencoding ]
 [ -csysid ]
 [ -Ddirectory ]
 [ -Emax_errors ]
 [ -ferrorfile ]
 [ -iname ]
 [ -ooutputfile ]
 [ -wwarning_type ]
 [ -ddsssl_spec ]
 [ -t ( fot | tex | sgml | xml | html | mif ) ]
 [ -Vvariable ]
 [ sysid... ]

コマンドライン入力例:

-fMyDisk:MyDoc:SAMPLE.ERR -dMyDisk:MyDoc:BOOK.DSL -ttex -oMyDisk:MyDoc:SAMPLE.TEX MyDisk:MyDoc:HTML32.DTD MyDisk:MyDoc:SAMPLE.HTM

 このコマンドラインは,次のような指示になります。

入出力ファイル名(フルパス)内容
出力 MyDisk:MyDoc:SAMPLE.ERRエラー出力結果
MyDisk:MyDoc:SAMPLE.TEXTeX形式へ変換された結果
入力 MyDisk:MyDoc:BOOK.DSLHTML 3.2型のためのDSSSLスタイルシート
MyDisk:MyDoc:HTML32.DTDHTML 3.2型の文書型宣言および定義
MyDisk:MyDoc:SAMPLE.HTMHTML 3.2型で書かれた文書インスタンス

 次のコマンドライン入力は,JADEが置かれているフォルダーと同じ場所(カレントフォルダー)で入出力する意味になります。

-fSAMPLE.ERR -dBOOK.DSL -ttex -oSAMPLE.TEX HTML32.DTD SAMPLE.HTM

環境変数

 MacOSでは環境変数の概念がありませんので,実現方法はUNIXやWin32などと異なります。JADEが置かれているフォルダーと同じ場所(カレントフォルダー)に“%SP%”という名前(注:JADEの環境変数と共有するため,NSGMLS 1.3.3b2より“%NSGMLS%”から変更しました)のテキストファイルにおいて,次のように定義します。この環境変数ファイルが存在しない時は,すべての環境変数が指定されなかったとみなされます。

環境変数名= 改行
  :
  :

ここで,環境変数名は正しいものでなければなりません。1行に複数の定義は書けません。同じ環境変数名に対する定義が複数行ある場合は,先の記述が有効になります。環境変数名,“=”,の前後に余分な空白は置けません。環境変数名だけの行は注釈にみなされます。先頭が“#”の行は注釈とみなされます。改行だけの行は意味を持ちません。

環境変数名意味
SP_CHARSET_FIXED固定的文字集合モードの指定(JADEでは常にYESと解釈されます)
SP_SYSTEM_CHARSET固定的文字集合モード時の内部文字集合(JADEでは常にUnicodeと解釈されます)
SP_ENCODING固定的文字集合モード時の省略時エンコーディングの指定
SP_BCTF固定的文字集合モードでない時の省略時エンコーディングの指定
SP_USE_DOCUMENT_CATALOG“-C”オプションと同じ指定
SP_CATALOG_FILESカタログファイルのリスト
SP_SEARCH_PATH探索フォルダーのリスト

例:

#シフトJIS文書のための環境変数
SP_ENCODING=sjis

注意事項

■オプション

 現在,JADEのバージョンは,1.2.1です。これに対してMacOS版JADEのバージョンはそのベータ2です。すなわち,表1において,○印のオプション機能は確認してありますが,無印のオプション機能はまだ確認していません。これらの確認ができた場合は,お手数ですが,お知らせください。

確認オプション機能
 -alinktype連結型linktypeの活性化
 -bencoding
-bbctf
出力エンコーディングの指定
 -Bバッチモード
 -csysidカタログ記述ファイルの指定
 -Cカタログファイルの指定
 -Ddirectory探索フォルダーの指定
 -e開いている実体の表示
 -Emax_errorsエラーの許容数
-ferrorfileエラーの出力先ファイル名
 -g開いている要素の表示
 -inameマーク区間の制御
-ooutputfile変換結果の出力先ファイル名
 -p前書きだけの解析
 -s出力の抑制
-vバージョン番号の表示
 -wwarning_type次のwarning_typeによる警告とエラーの制御
  xmlXMLで許されない構造体
  mixed#PCDATAを許さない混合内容モデル
  sgmldeclSGML宣言における種々の曖昧な構造体
  shouldISO 8879の勧告に従っていない文書
  default省略された参照
  duplicate重複した実体宣言
  undefined定義されていない要素
  unclosed閉じていない開始タグと終了タグ
  empty空の開始タグと終了タグ
  netnet可能な開始タグと無効の終了タグ
  min-tag最小化された開始タグと終了タグ
  unused-map使用していない短縮参照対応表
  unused-param使用されていないパラメーター実体
  notation-sysid引き起こせない記法
  all通常避けるべき条件
  no-idrefどんな要素もそのIDとして持たないID参照値でもよい
  no-significant意味のある文字でないとした文字が生じてもよい
  no-validtype-validであることを文書に要求しない
-ddsssl_specDSSSLスタイルシート
-ttype出力形式
-tfot流し込みオブジェクト木のSGML表現
-tsgml別のSGML形式への変換
-ttexTeX形式への変換
-txmlXML形式への変換
-thtmlHTML/CSS形式への変換
-tmifMIF形式への変換
 -Vvariable変数

■出力ファイルのファイルタイプ

 ベータ版では,変換出力とエラー出力で生成されるファイルの内容はテキストですが,ファイルタイプは'TEXT'ではなく,'BINA'です。従って,それはエディターで開けないかもしれません。

 それらが生成された後,File Buddyなどユーティリティを使ってファイルのファイルタイプを'TEXT'へ変更してください。あるいは,生成前に「受け皿」としてファイルタイプが'TEXT'のファイルを用意しておいてもいいでしょう。つまり,出力されると,その内容が書き換えられます。出力ファイルのファイルタイプの設定は,次の強化項目の一つです。

■実行環境

 ベータ版では,プログラムのバイナリーは68K用になっています。もちろんPPCでも動作します。PPC用(兼用のFATも)は次の強化項目の一つです。また,Win32版におけるダイナミックリンクライブラリーに相当するシェアドライブラリーはバイナリーに一本化されています。今後,SPの他のプログラムを移植する際に,ライブラリーの共用を行うためにWin32版のように分離するかもしれません。

■進行状態の表示

 ベータ版では,処理はかなり早いのですが,処理中状態を表わすウォッチのようなカーソルは表示されません。従って,処理時は,フリーズしたような画面になります。進行表示は次の強化項目の一つです。

■画面への日本語表示

 ベータ版では,日本語を処理する場合,コンソール画面へ表示される文字が字化けすることがあります。しかし,これはバグではありません。

■プログラムの説明

 プログラムの説明については,SP説明書として,できる限り日本語化をしていますが,まだ訳していない文書(カタログやシステム識別子などに関する説明)があります。必要に応じてJames Clark氏の説明を参照してください。

■メッセージの日本語表示など

 メニュー,ドラッグアンドドロップ,日本語メッセージ,AppleScript対応機能を備えたJADEを開発する予定はありません。


配布

 MacOS版JADEを次のパッケージで配布します。皆さんの協力を得て,バグを無くしていきたいと思います。プログラム上の問題が生じましたら,ぜひお知らせください。なお,エラー報告では,使用環境条件の説明に加えて,問題を起こしたデータも添付してお送りください。

配布記録:
 JADE 1.2.1b2 2000/7/7
カタログ機能の不具合を解消
 JADE 1.2.1b1 2000/5/21
最初の配布
MacOS版JADE

パッケージの内訳:

ファイル名内容
JADEMacOS版JADE
READMEMacOS版JADEについての説明(英文)
jadem.htmMacOS版JADEについての説明(この文書)
jadem1.gif同,図1
jadem2.gif同,図2
jade.htmJADEについての説明(バージョン1.0)
nsgmls2.htmNSGMLSについての説明
charset.htmSPの文字集合の取り扱いについての説明
sgmldecl.htmSGML宣言についての説明
catalog.htmカタログについての説明
sysdecl.htmシステム宣言についての説明
sysid.htmシステム識別子についての説明
mif.htmMIF形式への変換についての説明
tex.htmTeX形式への変換についての説明
%SP%JADE環境変数ファイル(サンプル)
CATALOGカタログファイル(サンプル,実行環境に合わせて調整してください)
HTML32.DTDHTML 3.2型の文書型定義
ISOLAT1.ENTISOラテン文字1のデータ実体宣言
DSSSL.DTDDSSSLの文書型定義
FOT.DTD流し込みオブジェクトの文書型定義
STYLE-SHEET.DTDDSSSLスタイルシートの文書型定義
BOOK.DSLHTML 3.2型のためのDSSSLスタイルシート
SAMPLE.HTMHTML 3.2型の文書インスタンス(英文,サンプル)
SAMPLE.GIFSAMPLE.HTMが参照する画像データ(サンプル)

(2000年5月記,6月改訂,7月増補)


(c)2000 JAGAT