読売インフォメーションサービスの「首都圏月間折込広告調査Report」によれば、2006年1月〜6月までの首都圏1家庭当り月平均折込枚数の対前年比は1.2%増であった。2005年通期の対前年伸び率(0.4%増)よりも若干高い伸びになっている。シェア第三位の不動産業は▲5.9%(2005年は▲4.1)と大幅な前年割れになっているが、シェア第1位の小売業が4.2%増(2005年:0.2%増)と好調だからである。シェア第2位のサービス業は1.7%増で2005年通期(1.9%増)並みである。
過去20年間の折込市場の推移を見ると、基本的には景気と連動して上下し、しかも伸び率はGDPを大幅に上回っていたが、ここへきてさすがに伸び率は鈍化傾向にあることがわかる。電通発行の「日本の広告費」によれば、折込みの広告費はすでにテレビ、新聞に次ぐ大きさになっている。「日本の広告費」におけるマス4媒体の広告費には制作費が含まれているが、折込の広告費は「折込み料」しか含まれていない。マーケット研究会が数年前に計算し本誌に掲載した折込みの制作・印刷費用は9960億円であった。現時点での制作・印刷費の試算結果はないが、折込の広告費も、制作費を入れれば「日本の広告費」における新聞広告費の水準になっている可能性もある。
折込市場は1985年→1995年の10年で1.9倍、1995年→2005年で1.3倍の勢いで伸びてきた。その中で、不動産のシェアが下がり続ける一方、一般小売店、その中でも「サービス・娯楽」が折込市場の牽引役になってきた。
読売ISの「首都圏月間折込広告調査Report」によれば、パチンコ店等の「遊戯・娯楽」分野の折込の対前年伸び率は、2001年の41.0%から、73.3%、23.3%、39.0%、そして2005年は10.0%となっている。この間、市場の伸び率の6割以上を担ってきた。しかし、2005年の伸び率は10.0%とそれまでに比べれば伸び率はかなり鈍化している。2006年の状況を見ると、1月〜6月までの6ヶ月間ではあるが、▲4.1%と前年を下回っている。
高い伸びが続いてきたから伸び率自体が鈍化するのは当然である。また、パチンコ等の遊戯・娯楽に関連する社会的問題から社会の見るも厳しくなり、その影響も考えなければならない。遊戯・娯楽頼みの成長もそろそろ終わりつつあるのではないだろうか。
JAGAT印刷マーケティング研究会会報 「FACT 2006年7月号」より
2006/08/29 00:00:00