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合理化によって薄れてきたプリプレス技術の基礎

 DTPやプリプレスのデジタル化は、さまざまな環境が整い技術的にも成熟の段階に到達してきた。1年ごとに画期的な製品が発売されることもなくなっている。
 たとえば、デジタルカメラによる画像データがどのように仕組みで生成され、どのような特徴があるかを知らなくても、印刷やWebサイトに利用することができる。
 世の中には、すぐに使用するための解説書やトラブルを回避するための情報でさえ行き渡っており、「なぜそうなるのか」を深く理解せずとも利用できることも多い。

 DTPやプリプレスなどデジタルに関わる技術者にとっては、かえって理解しにくい環境でもある。多くのことが当たり前のワークフローや技術になっており、「なぜそうなっているのか」を深く考えずに受け入れてしまうことも多い。
 さらに、DTPやプリプレス技術は印刷分野だけではなく、コンテンツ管理やWebサイトなど、クロスメディアとして幅広い分野とも関連が大きくなり、理解しなければならないことも大幅に増えている。
 なかでも、デジタルカメラによる画像データなどの色情報は、機器のデジタル化やネットワーク技術の進展により、画像機器間でのデータ交換の頻度が高まり、入出力機器の色を管理するカラーマネジメント技術がますます重要になっている。

 これらの関連知識を会得するには、色の知識やプリプレス技術の基礎をしっかりと身に着けることが近道であろう。
 印刷に関連する技術者にとって、DTPやプリプレスの合理化によって、かえってデジタル化技術の基礎となる部分を理解する機会が減少していることは残念である。

関連セミナー
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2006/09/15 00:00:00


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