日本オラクル株式会社 アドバンストソリューション本部 Content Managementソリューション部 高橋輝匡
連載の第4回目となる今回は、「コンテンツのマルチユース」に関する問題点を、弊社オラクル製品でどのように解決できるかについて紹介します。
前回で、「乱立するファイル・サーバをコンテンツ管理システムによって統合することで、データの重複排除やセキュリティの向上を図ることができます」と述べました。確かに、作成したコンテンツは一カ所に集約されているので、コンテンツ管理システムにアクセスすれば、必要なデータが直ちに入手できて再利用可能なように思われます。まさに「コンテンツのマルチユース」の実現です。しかし実際には以下のような、簡単にはコンテンツ管理システムに集約できないが、重要なコンテンツが含まれている可能性のあるものも多く存在しています。
・パソコン内のディスク(奥深い階層)
・メールの本文/添付ファイル
・社内/社外Webサイトの情報
・グループウエア内の情報
皆さんはこれらのデータを一元管理する目的で、メールやグループウエアから一つひとつ抽出し、コンテンツ管理システムへ格納するでしょうか? 恐らく行わないでしょう。とはいえ、欲している情報が常にコンテンツ管理システム上にあるとは限りません。
無駄なコンテンツ登録作業は、できる限り行いたくない。でも社内にあるコンテンツが必要なタイミングで、すぐに見つかるようにしたい。このようなニーズをかなえるには、「エンタープライズ検索エンジン」が大いに役立ちます。
コンピュータ上のデータを検索する方法として、インターネット検索エンジン以外にも、デスクトップ検索ソフト、エンタープライズ検索エンジンも存在します。それぞれの方法によって、検索できる内容や範囲も全く異なります。よってまずは、各検索方法の特徴について紹介しましょう。
○インターネット検索エンジン
Yahoo!やGoogleに代表される、インターネット上の情報を検索できるサービスです。オープンにアクセスできるWebサイトに格納されたコンテンツを、どのユーザーでも高速に検索可能です。ただし、それほど多くのファイル形式に対応しておらず、また社内のWebサイトやコンテンツ管理システムやメールなど、公開Webサイト以外に格納されているコンテンツは検索できません。
○デスクトップ検索ソフト
PDFやMicrosoft Officeなど、さまざまなファイル形式に対応した全文検索の専用ソフトウエアです。パソコンのディスクおよびネットワーク・ドライブ上のデータを自動的に全文検索し、検索結果のデータ(インデックス)をパソコンのディスク上に保存しておきます。そのつど検索しないので、検索速度は高速ですが、検索範囲はそのパソコンがアクセスできるコンテンツに限られます。
○エンタープライズ検索エンジン
主に企業内のコンテンツ情報を集約した、専用の基盤ソフトウエアです。検索対象となるWebサイトやコンテンツ管理システムなどを登録しておくと、検索対象上のコンテンツが自動的にチェックされます。多種多様のファイル形式に対応しており、インデックスは専用データベースへ格納されます。コンテンツの検索は高速で、かつ全ユーザーでインデックスを共有できます。
インターネット上のWebサイトにはインターネット検索エンジン、パソコン内のディスクにはデスクトップ検索ソフト、社内にある各種サーバにはエンタープライズ検索エンジン。これらをうまく組み合わせてコンテンツを検索することで、コンテンツのマルチユースを実現できるのです。
オラクルでは、エンタープライズ検索エンジンとして「Oracle Secure Enterprise Search 10g」(SES)を提供しています。SESも弊社のコンテンツ管理システムContent Database同様、「Oracle Database 10g」および「Oracle Application Server 10g」が基盤となっています。
ユーザーがWebブラウザからアクセスするメイン・プログラム、および各検索対象へコンテンツをチェックしにいくプログラムはアプリケーション・サーバ上で稼働し、コンテンツのインデックスはすべてデータベースに格納されます。
さて、ここまでの話だと「デスクトップ検索ソフトとインターネット検索エンジンを併用すれば、SESのようなエンタープライズ検索エンジンは不要なのでは?」ということになるかもしれません。SESでは、デスクトップ検索ソフトおよびインターネット検索エンジンだけでは実現できない、以下のような特徴があります。
●SESの特徴 その1 <さまざまな検索対象をサポート>
デスクトップ検索ソフトとインターネット検索エンジンの併用だと、コンテンツ管理システム(ネットワーク・ドライブ経由)および公開Webサイトの検索は可能です。ただし、コンテンツ管理システム以外の社内サーバは検索対象となりません。また、各ユーザーが個別に検索を行う必要があるので、社内ネットワークに対して大きな負荷を掛けることになります。
SESでは、コンテンツ管理システムや社内外のWebサイトはもちろんのこと、メールサーバ、データベース、各種グループウエアも検索の対象となります。またインデックスはすべてデータベースに格納されるので、いったんコンテンツをチェックした後は、SES側で定期的にインデックスを更新するだけで済みます。
SESによって、コンテンツ管理システムやWebサーバ、メールサーバ、グループウエアに格納されたコンテンツを横断的に検索でき、かつその検索結果をすべてのユーザーが、統合的に確認することができるのです。
●SESの特徴 その2 <セキュリティを配慮した検索結果>
SESによって収集されたインデックスは、基本的にはすべてのユーザーがアクセスできます。ただし検索対象によっては、各ユーザーのセキュリティを十分に配慮する必要も出てきます。具体的には、例えばメールサーバの検索結果にアクセスする際、そのユーザーに宛てられた以外のメールを表示できてはならない、ということです。
各ユーザーがSESにアクセスする際、ユーザー認証を行う機能があります。この機能により、以下の2段階でユーザーの検索結果に制限を掛けることができます。
(1)SESでのユーザー認証を行わない場合
だれもがオープンにアクセスできるコンテンツからの検索結果のみ表示
(2)SESでのユーザー認証を行った場合
(1)に加え、そのユーザーがアクセスできるコンテンツからの検索結果も表示
このように、SESはアクセスするユーザーによって柔軟に検索結果を制限を掛けられるのです。
第5回目では、「作業工程・データ受け渡しの効率化」にまつわる問題点を、弊社オラクルの製品でどう解決できるのか、について紹介します。
SESについてのお問い合わせは、日本オラクルの営業窓口であるOracle Directまで。
TEL 0120-155-096
URL http://www.oracle.co.jp/direct/
『プリンターズサークル』12月号より
2006/12/20 00:00:00