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BtoBのデータベースマーケティングはなぜ機能しないのか

先日「PAGE2007」と同時開催された「ダイレクトマーケティングフォーラム」でのシンフォニーマーケティングの庭山一郎氏の講演内容から、データベースマーケティングに必要な要素について紹介する。


BtoBというステージでは、データベースマーケティングの成功事例はほとんど出ておらず、CRMやSFAというシステムを導入しても、営業が効率的に利用した例がほとんどないという。

BtoBの場合、まず見込み客を集めることから始める。これは展示会やイベントなどで名刺を集めるが、なかなか集めた顧客のリストから有望顧客を絞り込むことは行われていない。営業は集めたリストを使い受注活動をするが、このようなリストではマーケティング活動が効率的な営業活動に結び付かない。またシステムも顧客管理ではなく、案件と顧客管理というSFAの仕組みが多く利用され、受注した顧客からクロスセリングやアップセリングを行うためのCRMにはなっていない現状もある。SFAは、案件に対して、営業が販売活動をするための支援を行うシステムで、CRMのような顧客管理を生かした販売促進には使えない。

次に問題なのは、顧客リストのメンテナンスである。日本の法人データの名寄せは世界で一番難しい。この重複だらけのデータを分析・解析しても意味がなく、また事故やクレームを起こして、営業業務に支障を来す原因にもなる。

名寄せの問題には、名前・住所・会社名と、大きく3つのゆらぎが存在する。同じ名前でも、新字と正字では、漢字が異なる異字体の問題がある。番地表記では、数字だけで略したり、漢字を使用したり、漢字と数字を混在させたりする。会社名では、特に横文字の場合、アルファベット表記と片仮名表記で違うだけでなく、中黒のあるなしでも違ってくる。

このような名寄せの問題を乗り越えても、顧客とコミュニケーションを行うチャネルの情報が有効かどうかという問題が出てくる。個人情報保護法に対応する必要もある。このような状況の中で顧客リストを管理するのは難しく、またあっても使えない場合が多い。

顧客リストには、次のことが求められる。まず名寄せで重複がないこと。それ以外に個人情報保護の観点からコンタクト情報を時系列にもつ必要がある。最初はどこで、次はどこでといった情報にして、個人情報の入手について答えられるようにする義務がある。

次にチャネル情報とそのパラメータがある。今ならば、チャネルには、Eメール、電話、ファックス、そしてDMがある。これに対して、この情報が有効か、許可を取ってあるかをもたせ、メディアのコミュニケーションが可能かを管理する。

次にマーケティングラインをつなぐ人の適性がある。リストを集める人は、イベントの企画などを行うマーケティングプランナーであり、どう顧客を集めるかというアイデアや広告媒体の知識が必要になる。これに対してリストを作りためるには、注意力や一般常識、スキルなどが要求される。それぞれ適性は異なるので、同一人物では難しい。さらに、顧客リストのターゲティングには、メディアでのコミュニケーションやキャンペーンなどで情報を絞る必要から、クリエイティブに強い人、分析力のある人などが要求される。このような人たちにより、顧客リストが目的別に絞り込まれ、ターゲティングされたリストになり、その結果、効率の良い営業活動ができるようになる。 企業の営業部門では、案件や営業活動を管理するシステムを要求するので、キャンペーンやメディアなどの効果測定や分析には使えない。基本的にデータベースが違うため、データベースマーケティングが成功しない。

データベースマーケティングは優良顧客となるべき個人を見つけ出し、その結果企業を見つけ出し営業活動に使えるようにする。そのために個人の接触履歴や購買履歴、それをまとめた顧客企業情報にすることである。展示会、イベント、キャンペーン、購買など、すべての接触履歴を関連付けて絞り込み、いわゆる極上リストにすることである。そのためには、キャンペーンやメディアでの接触を管理できるデータベースの仕組みが必要になる。

(Jagat info4月号から抜粋)

2007/04/23 00:00:00


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