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技術のトレンドを整理して、着実なサービス向上を

日本語のWebページに限っても数十億にのぼるといわれ、Webサイトは企業活動や各種情報発信において欠かせないツールとなっている。短期的な視点で見ると、さまざまなサービスや技術開発等のニュースが報じられ、目に触れている。長期的な視点で、Webの大きな流れとして見てみると、googleが果たした役割は非常に大きく、またSNS、ブログ、Wiki等の、いわゆる「Web2.0的」なサービスが広まってきた。

この2年ほどの間に登場したサービスでも何百万〜何千万人の利用者を獲得している。とりわけ、WikipediaやYoutubeの増加が目立つ。Wikipediaは恒常的に増加しているが、Youtubeは急に立ち上がり、アクセス分析をすると、もっとも増加したのはYoutubeであろう。そのような状況においてWebの進化を見通すために、これらサイトが伸びてきた必然的な理由や、どのようなコミュニケーションの進展があるのか等の流れを掴む必要がある。これらを踏まえたうえで、次のWebの展開を考えるのがどこの組織にとっても今日的な課題である。

しかし今日運用されているWebサイト改修にみる多くの取り組みは、ややもすると上記人気サイトと同様のテクノロジーを取り組込むことが自己目的化されたり、Web2.0の風潮に乗れば従来のビジネスが順調にいくのではないか、といった誤解もみられる。だがよく考えるとWebはビジネスの枠組みを変えてしまうような力をもっている。おそらく最大の小売業も最大の広告業もWeb上のものになっていくだろう。だから既存のビジネスの枠組みが不変であることを前提にWebを考えるのはナンセンスである。

2006年度のJAGAT技術フォーラムでは、Webの設計において仕組みよりも先に考えなければならないブランディングマーケティングについて話をうかがった。NRIウェブランディア 白鳥氏より、企業のブランド構築に必要な要素を学んだ。ステークホルダーとの接触窓口としてWebサイトは非常に重要な役割を果たしていることや、生活者が求める情報を提供する等の運営ルールを徹底させること、社内の意識改革、コンテンツ作成が重要であり、これらにより自身のブランドを向上させることができる。博報堂 池田氏よりは、広報を考えるとき最優先事項は「何を伝えるか」であり、その上で、「どのように」「いつ」「誰に」伝えるかを考えることの重要性を学んだ。

要するに一般にいわれる「Webをどうする」ではなく、「Webで何をする?」を決めないとWebの次ステップは始まらない。これはJAGATにとってもWeb再設計は喫緊の課題である。JAGATのWebサイトは1996年からスタートし、印刷関係ではもっともよくアクセスされるサイトのひとつになった。現在のサイトは10年近く前に設計されたが、Webの利用状況は10年前と大きく変わってきている。人々はいわゆるweb2.0的なサービスを利用してコミュニケーションをすることが日常化し、また長けてきた。我々は、よりWeb2.0的なものを意識して、自らのリアルワールドの活動に役立てるべきで、リアルワールドとデジタルワールドが別物のように考えるのは誤りである。

新しいテクノロジーにふさわしい新たなWebでのサービスがあってしかるべきである。しかしこれはおそらくJAGATだけではなくて、多くのWebサイトを運営していえる人に共通した課題であろう。これからは、リアルワールドとデジタルワールドのコラボレーションを強化する必要がある。そのためにこそクロスメディアの進展を図るべきだ。今や、紙メディアを含む全てのメディアが『メディアの大分岐点』にさしかっている。JAGATはクロスメディアの資格制度や研究会事業活動を通じて、同じ課題を持つメディアビジネスをおこなう多くの人とともに研鑽し、日本のコミュニケーション能力向上のために2007年度も活動していきたい。

過去のJAGAT技術フォーラム

2007/06/27 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会