プリント、メディア、EC、MISは連動する
10月に 「新ビジネスは新しい関係構築から」 の記事で、2008年2月6日から3日まで開催されるPAGE2008コンファレンスのスピーカー募集を行ったところ、たくさんの応募をいただき、誠にありがとうございました。コンファレンスの時間枠が限られている関係で、入りきらないテーマは別途何らかのセミナー・ミーティングで採り上げさせていただきたく、検討を行っています。応募いただいた方には、お礼として基調講演の招待状を後日送らせていただきます。
テーマ シナジー:タテ割からヨコ串に
人口減少・高齢化という難問をかかえる日本の国内産業の最大のテーマは、従来の量的拡大路線から、効率向上・低コスト体質への転換である。このことは印刷産業も、その発注者も共通の課題であるが、幸いなことに「
IT、ネット、デジタルメディア」の発達がこの転換の追い風になろうとしている。現状で日本の印刷業自体が縮小均衡しつつも過去の印刷需要量に加えてクロスメディアの業務をもまかなおうとしているのは、1社あたり、ひいては1人あたりのパフォーマンスが向上していることの証明でもある。
つまりメディアビジネスの生き残り策は、さらに効率がよく費用対効果の高いサービスを提供することにあり、メディアの企画・制作・経営管理の全面で「IT、ネット、メディア」という3技術要素への取り組みが盛んになろうとしている。デジタル印刷の今後の普及も、オフセット印刷との価格・品質比較の結果ではなく、Web2Print、バリアブルプリント、クロスメディアなどの普及と連動した形で、印刷物を必要とするビジネスの効率化・改善のために取り組まれるであろう。
PAGE2007では「ボーンデジタル」をテーマに掲げ、最初からデジタルで情報というのは生まれることを前提に情報の流通や加工のどの仕事も組み替えられつつあることを採りあげた。ボーンデジタルの時代だから、DTPのワークフローの変化から、生産管理へのJDFの利用・MISとの連携、またクロスメディア/デジタルプリントの拡大がお互いに結びつくようになる。そういう結びつきのあるビジネスをするためには、お互いに関連した情報ビジネスのシナジー効果を高めることが今の最大の課題であろう。
PAGE2008は、従来のDTP関連・JDF/MISに加えて、デジタルプリントやクロスメディアにも重点を置き、新たなビジネスパートナーともヨコ串を通してシナジー効果を高めるのためイベントとして企画中である。2008年2月6日(水)の基調講演では、コンテンツ・表現の側と制作技術の両面から、これからの表現の高度化の方向をテーマにし、game、VR、SecondLife、ユビキタス、RFIDなど、デジタルで生まれる新たな情報空間を考える予定である。
また午後は、昨年に引き続きCGや、メディアビジネスのテーマに加えて、ダイレクトマーケティングについて郵便事業株式会社からの基調講演も予定されている。
デジタルメディアトラック 2008年2月7日(木)〜8日(金)
ブログや動画投稿サイトなどに代表されるCGM(消費者発信型メディア)の台頭や、それらを支える急速な技術革新により、インターネットビジネスには大きな変化が起こっている。Webサービスの提供側も、ユーザーを中心としたコミュニティを形成する動きを加速させ、今やマーケティングの方法も販売促進ツールも、普通の人々との双方向コミュニケーションの中で展開することが一般的な状況になりつつある。一方、第3世代ケータイの普及や定額制の浸透により、ケータイは一層利用範囲を拡大しており、さまざまな分野で大きな役割を果たしている。
デジタルメディア・トラックでは、近年大幅な市場拡大が見込まれる電子出版・電子書籍の新たな動きをはじめ、コミュニケーションツールとして今や不可欠となったWebサイトのブランディング施策や、Web表現のベースとなる新たな技術、また、新しいビジネスに果敢に取り組んでいる事例も紹介する。
● 電子出版・電子書籍の展望
● Webによるブランディング向上
● メディアが作る新たなビジネスモデル
● インターネットの表現力の飛躍
● マッシュアップとクロスメディア
● コミュニケーション向上の新サービス
グラフィックストラック 2008年2月7日(木)〜8日(金)
DTPやプリプレスのデジタル化は成熟段階となったが、顧客から見ると煩雑な校正作業や、印刷ミスなどが解消したわけではなく、高度なサプライチェーンに到達しているとは言えない。しかし、印刷会社と顧客間でのコンテンツデータのやり取りなど顧客の立場に立った全体最適化や印刷会社のサービス価値を高めるチャレンジも始まりつつある。
グラフィックス・トラックでは、ITやWebを活用した印刷サービス価値と生産性の向上として、Web toプリントやバリアブル印刷、XML出版を取り上げる。また、急速な進展を見せるカラーマネジメント時代に即した新たなカラー品質向上を取り上げる。
● RAWデータと印刷入稿
● DTPに求められる機能とInDesign
● Web toプリント+DBパブリッシング
● 広色域印刷における品質の追求(分光画像原稿の利用)
● 出版分野のXML活用
● バリアブルプリントの動向
MIS/JDFトラック 2008年2月7日(木)〜8日(金)
製造プロセスを自動化した革新的な企業に与えられるCIPPIアワード(CIP4主催)において2007年度は日本企業が二社受賞したように、日本においてもJDF導入の動きは着実に立ち上がりつつある。JDF導入のゴールは、いわゆる「全体最適」であろうが抽象概念ではなく具体的な設計図を描く段階にきている。PAGE2008「MIS/JDF」トラックでは、JDF導入ユーザにより現状実現できていることと残された課題を議論するセッションやより高度な運用を行うための自動スケジューリングの実現性を議論するセッション、そして自動収集された実績データを業務改善にどう活かすかを議論するセッションを設ける。
デジタル印刷機はIGAS2007において多種多様な新製品が登場したように、印刷会社の設備のひとつとしてオフセット印刷機と併存していくこととなるだろう。しかし、ビジネスとしてうまく活用するためには、ハードだけではなくソフト面の強化が要求される。デジタル印刷機を活用するためのビジネスモデルを検討するセッションやデジタル印刷分野においても積極的に議論されているJDFの規格動向を紹介するセッションを設ける。また、印刷ECを視野に入れつつ印刷受発注のあり方を議論するセッションを設ける予定である。
● 原価管理/生産性評価とJDF
● ユーザから見たJDFの理想と現実
● 現実味を増す自動スケジューリング
● ITとデジタル印刷による新印刷ビジネスモデルの構築
● ハイブリッドワークフローをつなぐ標準化技術
● 顧客視点で問い直す印刷受発注
DMソリューショントラック 2008年2月7日(木)〜8日(金)
ダイレクトマーケティングのための顧客コミュニケーションには、DM活用は重要である。今顧客とのコミュニケーションには複数のメディアが利用でき、紙メディアの利用は少なくなってきている。しかし紙メディアのDMは重要な手段なので今まで以上の高い効果が求められる。告知の段階から購買の動機付け、そして最終的な購買につなげる手段と、フェーズごとに狙う効果は違ってくる。今広告業界やメーリングサービス産業の動向からDM活用がどのように変わりつつあるのか、またこのような状況の中でDMをどのように企画すべきかを取り上げる。
● ダイレクトマーケティングツールとしてのDMの可能性
● 広告業界の中でのDM利用動向
● レスポンスとブランドの両立
● TransPromo(トランスプロモ)を実現する最新のソリューション
● 最近のDM手法の盲点解決法とそれを活用した印刷業界の可能性
● Web2.0時代における広告会社と印刷会社の協業
上記のセッションタイトルは一部仮のものを含みます。正式なPAGE2008サイトは12月初旬にオープンの予定です。順次情報を追加しますのでご覧ください。
2007/11/22 00:00:00