生産現場は、製品、プロセス、システムの3つに大別されます。製品は、完成品、仕掛品、原材料など生産の結果を含みます。プロセスとは、インプットをアウトプットへ、経営資源(ヒト、モノ、金、情報)によって行われる付加価値を生む変換を指します。システムは、相互に関連し作用する業務/管理の体系を示します。
水や空気のさまに捉えにくい仕事の複雑な体系を把握する手法として、プロセスマッピングを使用し、業務、情報、帳票の流れを図示します。業務担当者は、まず定常的な日常業務を明確にします。次に質問して異常時・緊急事態の対応処理を図示します。さらに支援して課題設定の目標管理・方策実施を表示します。これで生産現場がほぼ正確に把握できます。
この関係を下表に整理してコンプライアンスと統合マネジメントについて論究します。
| 日常管理 | 異状対応 | 目標管理 | |
|---|---|---|---|
| 製品 | [1]品質安定 | [2]苦情対応 | [3]生産能力 |
| プロセス | [4]納期確保 | [5]事故対応 | [6]原価低減 |
| システム | [7]安全 |
[8]情報 |
[9]統合 |
印刷現場で最大課題である品質の安定はコンプライアンスに密接な関連があります。
1.1 コンプライアンスの意義
法規制順守の意味ですが、その内容は3つの対象を含みます。
[1]法規制は法令、条例、業界団体・地域社会との協定を含みます。最近の企業不祥事では法令違反でなくて協定違反に該当することがありますので注意して下さい。
[2]法令と経営と一体とする有力な手順・技法としての国際マネジメントシステム(MS)規格です。1995年日本は世界貿易機関WTOの政府調達協定に基づき、国際規格ISOの使用が義務付けられました。
[3]顧客のニーズ・期待を含む要求事項です。
1.2 品質と5S
品質とは、製品固有の機能・特性が顧客要求事項を満たす程度です。製品は、製造条件の違いでバラツキが生じますし、顧客の使用条件・状況によって差異が生じます。印刷品質の安定を確保するには、2ケタのパラメータを監視し、傾向と変動を管理する状況の維持が必要です。
ISO9001品質MS国際規格では、製造条件基準の確立、製品固有の識別とトレーサビリティ(追跡)、作業環境を要求しています。実行責任者は、作業環境を作業場所、通路、保管場所を区分して各々管理方法を明確にすべきです。
整理・整頓は能率の尺度、躾は作業手順書順守の目安、清潔・清掃は品質の537445074の基準といわれています。ほこり・油汚れは作業機のズレ・狂いの元です。JAB及び外国のISO/QMS認証印刷事業所は現在国内で約1000社と推定しますが、5Sが低いレベルの現場の品質は安定せず、改善のブレーキになっている状況です。
有機溶剤取扱規則の掲示、産業廃棄物保管場所の表示など法規を順守し、適切に実施するとともに、点検担当者・保管責任者のカラー写真名札表示もイメージアップになります。 管理責任者は、安全衛生委員会と共同して安全衛生法、廃棄物処理法等を研修し、実行責任者に提案し、安全パトロールや予防処置の推進に当たって頂きたくお願いします。
ISO9001QMS規格では、経営者が法令・規制要求事項の順守と周知すること、営業管理者は製品に関連する法令・規制要求事項を明確にすること、設計・開発管理者は製品に適用される法令・規制要求事項を明確にすること、3箇条にわたっておいて要求しています。
(以下、略。詳細はトピック技術セミナーにて講演。)
2.苦情対応
2.1 QMS規格の3つの要求事項
2.2 苦情対応の指針規格
2.3 苦情対策の3K
3.生産能力
3.1 生産能力の重点課題
3.2 生産性の評価基準と向上方策
3.3 統合マネジメントの運用基準
4.納期確保の原則と方法
4.1 統合マネジメントの2原則
4.2 プロセスアプローチと納期管理
5.事故・緊急対応
6.原価管理とコスト低減
6.1 コスト低減の目標管理の設定
6.2 実施状況の分析と進捗管理
6.3 内部監査とマネジメントレビュー
7.リスク評価・安全管理システム
7.1 関連業界のMS規格と統合
7.2 労働安全衛生マネジメントシステム規格
7.3 食品安全MS規格その他
8.情報保護と活用の管理
8.1 個人情報保護法とPマーク規格
8.2 情報セキュリティマネジメントシステム
8.3 IT技術の活用規格
9.統合マネジメントの課題と未来
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