新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、当協会の事業並びに運営等に多大なご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、現下の日本経済は、概ね好況感を見せ、景気拡大の期間も比較的長期にわたっております。しかし、中小企業者側から眺めるとその実感には乏しく、業種、企業間における格差は、依然として顕在化を見せております。
また、昨今の原油価格の高騰は、過去には考えられもしなかった高値を見せ、これが材料等の値上げに直結し、産業界に様々な影響を与えております。 印刷業界におきましても、印刷用紙の価格の値上げが昨年から数回にわたり行われ、さらにインキの価格上昇が加わり、自助努力によるコスト吸収がとても困難な状況になりました。
JAGATでは、2007年に創立40周年を迎えました。これを機に、印刷産業の新たなる可能性を探るものとして「クロスメディア」を旗印のひとつとして掲げました。2002年にJAGATが発表した「印刷新世紀宣言」の中にも、すでに「クロスメディア」に対する重要性、将来性を示し、ビジネスを進める上で必要な技術の方向性やビジネスの動向を調査して情報を提供しました。
昨年の秋、創立40周年を記念する特別イベントとして「JAGATナビゲーションツアー2007」を、福岡、名古屋、仙台、大阪の4会場にて開催いたしました。
各会場では、「印刷を継続・進化」させるために把握しておきたい現状とビジョン、それを自社に取り入れるための方法についてご理解いただくために、2日間にわたりご参加いただきました。その中で、多くの有意義なご意見をいただくことができたと担当者から報告を受けております。
報告の中で私は、今年こそ根本に立ち戻り真剣に取り組まなければならないことのひとつに「人材育成」の必要性を強く感じました。
「企業は戦略なり」という言葉を聞きますが、ここには何か冷ややかなものを感じます。この通りではあるのですが言葉通り解釈すれば「戦略」とは企業の必要条件にあたります。ここに欠けているもの・・・・それは「社風」とか「企業文化」をしっかりと考えることのできる人材の育成です。某企業の人材教育に対する考え方として「人が人を育てる、人が育てば社風が進化する」があります。ここに「企業は人なり」と言う言葉が理解できます。 JAGAT でも「印刷会社の人材育成を考える−人材教育プログラム」を作成し、勉強会を進めているところです。
最後になりましたが皆様のご健勝、企業のご繁栄を祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。
(2008年1月)
2008/01/01 00:00:00