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「ユーザー視点に立つ」ことが成功のポイント

Webサイトへの集客手段として定着してきたSEMについて、アイレップ専務取締役・インターネットマーケティング事業部長の紺野俊介氏にお話いただいた。


■SEMは「企業が伝えたいメッセージをいかに的確に伝えるか」

マーケティングというものを「経営課題を解決するための考え方や手法」と定義すると、サーチエンジンマーケティング(SEM)は「検索するユーザーをWebサイト上でいかに収益化するか、あるいは検索するユーザーにいかに企業が伝えたいメッセージを的確に伝えるか(ブランディング)という概念」と理解していただければと思う。 これまでSEMは販促を目的として実施することが多かったが、商品の不具合などユーザーが購買目的以外におこなう検索に対しても企業側は説明責任を求められるため、最近では広報・IR的な活用をSEMで行うケースも出てきている。

次にSEOは「検索エンジンに評価されやすくするためのWebサイトのインフラ整備」であると認識している。 これまではSEOのために「リンクを購入する」という行為がなされていたが、最近GoogleはこのようなSEO目的のみの検索ランク操作を否定した。ユーザーニーズを度外視した方法で検索結果の上位表示を狙うWebサイトを排除し、ユーザーの欲しい情報を適切に順位付けしたいというのがGoogleの立場である。従って、今後のSEOを考えるにあたっては、検索ユーザーの求める情報を的確に捉え、必要なコンテンツを用意し、それを検索エンジンに伝えやすい状態に整備することを意識していくべきである。

■モバイルでは異なる検索シチュエーション

今までのモバイル検索と言えば、ユーザーはキャリア側の公式サイトを中心に、iMenuなどのカテゴリで情報を探す人が大半だった。2006年、auでGoogle検索ができるようになったことから、ユーザーがキーワードで検索をするようになった。カテゴリから情報を探す場合、ユーザーの入り口はトップページだったのだが、検索が始まるとトップページだけでなくすべてのページが入り口になった。

一方で、モバイル検索の検索結果はまだ精度があまり高くないという問題もある。これは、検索エンジンの精度(現在は徐々に改善されつつある)、Webサイトの作り方の双方に 問題があると感じている。Yahoo! では、「oneSearch(ワンサーチ)」という独自のモバイル検索のアルゴリズムで利用者の意図を理解した情報を出す取り組みを始めている。

モバイルとPCでは、技術も違うが検索をするユーザーのシチュエーションも大きく異なる。 例えば、キャッシングに関する検索クエリを見ていると、モバイルで「キャッシング すぐ借りたい」というクエリが出てくるが、PCではあまり出てこない。ほかにも「ひまつぶし」というキーワードで検索しているユーザーも存在し、モバイル独特の検索クエリを考慮してSEMを実施しなければならない。

検索エンジンの多くは、ますますユーザー志向優先に進化をしている。SEMの具体的な手法としてリスティング広告やSEOなどさまざまあるが、どの手法においても「ユーザー視点に立つ」ことが成功のポイントになるだろう。

(『JAGAT info』2008年2月号より抜粋・クロスメディア研究会 )

2008/03/06 00:00:00


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