インターネットやケータイ電話の普及に従ってセキュリティ問題やそれによる犯罪、あるいは社会悪というのが大いに論じられるようになった。不正利用・悪用を企てる人がいる以上、利用者保護の観点からこれらに対して規制やルール作り、パトロール・検査ツール、警戒情報などが必要になるが、パソコンやネットの技術だけで解決する問題ではない。
そもそも安心して使えるサイトとかサービスであることを認識してもらうには、主催者はネット上だけではなく、企業なり組織なりのブランド力の一部として「信頼」というステータスを確立していなければならない。これは企業活動全般を通じて培われるもので、Webに目立つ広告や安売りを仕掛けるだけでは、いくらアクセスが多く、一時的に売上げが上がったとしても「信頼」は養われない。
日常的な信頼関係を築くには、生活者が自分にはこの会社は不可欠な存在だと思うような良質のコンテンツを提供していくのがよい。これはマスメディアの時代には大変費用がかかるものだった。Blogの時代にあっては単に「やる気」だけの問題なので、良質のコンテンツを出していない事業者は「本気」なのかどうかと問われるようになるかもしれない。
企業の製品やサービスに関する広告とコンテンツの違いは微妙なものであるが、紙媒体でもカタログハウスなどはユーザ視点の情報をうまく販促に使っているし、TVでもインフォマーシャルをうまく使ってショッピングをしている例はある。しかし歴史の浅いWebではそれほどうまく成果を出しているのは少ないだろう。企業の側はCGM/UGCのような一般ユーザの声を反映するものには警戒感があるので、あまりBlogなどには乗り気ではない。Amazon.comのレビューもヤラセのような書き込みが目立つと信用度は下がる。
ユーザが実名を出さないまでも、ケータイやOpenIDなどのような利用者の本人確認がされているはずで、何か連絡が必要なら追跡可能な利用者が参加する世界は、情報の信頼度も高くなっていくと考えられる。こういったところこそ双方向に情報を共有して、お互いの信頼を高めていきたい時には活用すべきメディアだろう。
(クロスメディア研究会会報231号より)
Internet/メディア
|
| >>Internet/メディア記事一覧 |
2008/08/05 00:00:00