本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

新たな印刷技術の進展がみえたdrupa2008

インクジェットdrupaと謳われていたように各社から新機種のインクジェットプリンタが多く出展されていた。印刷機は自動化、生産性向上のための装置とともに大判サイズのものが登場し、さらなる合理化が図られていた。また、プリプレス、プレス、ポストプレスという垣根が低くなりインラインで製品化するシステムの展示も多かった。さらに、今までデジタル化しにくかった後加工機械で自動化が進んだものが発表された。

■drupa2008の特長

今回のdrupa2008には多くのポイントがあった。第一にインクジェットの応用が拡がったことだ。第二にVLF(Very Large Format)という超大判サイズの印刷機が多数出展されていた。第三にプリプレス・プレス・ポストプリントと分野毎に分類しづらくなったということである。 デジタル印刷機=オンデマンド機という概念は考え直さなければならない時期にもきている。品質や生産性、スピードも含め高速で四裁の枚葉インクジェットプリンタが出展されており、小型の四裁以下のオフセット印刷機と比べても差がなくなっている。

■さらなる生産性向上を図るオフセット印刷機

オフセット印刷機の技術トレンドは、インラインフィニッシングを装備した高付加価値印刷・自動化の追及による小ロット短納期高生産性そして大型化である。 オフセット印刷機がUV化しこれに箔押し・コーター・ホロ転写などの装置がつけられている。そしてパールインキ・メタリックインキ・ニス・接着剤などの紫外線硬化型の材料を使用して紙以外のさまざまな素材へ加工することにより高意匠表現を可能にした。

■デジタル化が進む製本機

製本工程のスキルレスを意識して製本機械をカバーで全て囲ってしまったものが展示されていた。しかも、カバー自体もデザイン化されて、昔のような暗いイメージがない。 人手を介することによってミスは出やすくなる。そのため、できるだけデジタル処理で済ませてスキルを省いたラインを構築するという意向がある。フルデジタル化となると当然のことながらラインの省人化とも繋がってくる。しかし、こうしてデジタル化されると日本の製本工場で行われているような微妙な調整はできない。

さらに、高速化のラインとそれ以下のラインが明確に区別されている。製本会社や印刷会社が製本ラインを入れるとき、どのレベルの仕事をターゲットにしてどういう機械を入れるかの選択を慎重にやらなければならない。 今回のdrupa2008で展示された機械もヨーロッパの土壌には合ったシステムだが、日本の品質規準からみるとどこまで使えるのか、現時点では課題がある。日本の土壌に受け入れられるにはもう少し改良の余地がありそうだ。

(『Jagat Info』2008年8月号より抜粋)

2008/08/25 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会