初めのうちは積極的ではなかった私だったのですが,受験予定者で行った模擬試験の結果が思いのほか良かったので,本腰を入れて勉強を続行しました。
そこでぶつかった難題が「色」に関する分野です。
仕事の現場では,専門のスタッフがスキャニング・レタッチをしているので,任せっきりになっていたのです。難しい専門用語もたくさん出てきます。
ところが勉強していくと,今まであいまいでバラバラだった知識が,連結していくように理解できました。これは,以前いた部署での経験を元に前後の工程を踏まえた考え方ができるようになった証拠だと思います。
できる限りの準備をして臨んだ筆記試験・課題作成,そして無事合格。あらかじめWebで合格を知っていたのですが,合格通知と認定証が届くと感無量でした。
合格後,仕事の内容には特に変化がありませんが,自信をもって作業に取り掛かることができるようになったと感じています。
何よりも,自分がしている作業の意味を理解して取り組めることはミスやロスの低減につながり,仕事に対して責任とやりがいを感じることができます。これは私にとって大きな力になると信じています。
最近では,データでの入稿が増え,パソコンの普及とともに作成者の間口も広がり,いろいろなデータが来ます。発生するトラブルも多種多様です。さらに,ハードウエア・ソフトウエアを筆頭に,次々に新しいものが登場します。ネットワークなどのテクノロジーも飛躍的に進歩しています。
もはや,マニュアルどおりに作業をしていればよいといった考え方では通用しません。マニュアルが完成するころには,既に過去の技術になってしまう恐れもあるのです。受け身の姿勢ではいつまでたっても時代遅れのままになってしまいます。
このような状況だからこそ,私たちDTPエキスパートが先頭に立ち,効率の良い方法,安定した方法を模索し続けていく必要があるのではないでしょうか。
まだまだ未熟なエキスパートですが,以上のことを念頭にいつでも前向きな姿勢で仕事に取り組んでいこうと思います。
■月刊プリンターズサークル連載 「DTPエキスパート仕事の現場」9月号
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2002/08/31 00:00:00