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貴社のMISは、次の時代にも通用するか?(要登録)

プリプレスのフルデジタル化、CTP化が一般的になり、印刷機の準備作業時間が10分以内でできるところまで合理化されて、個別工程内での生産性向上努力で得られる成果は少なくなってきた。これからの生産性向上は、印刷物制作・製造全体を見渡してのボトルネックの排除、情報伝達の効率化などに視点を変えなければならない。CIMやEDIによる全体最適化の実現だが、その中核になるのがJDFと管理情報システム(MIS)である。

従来、経営管理のコンピュータシステムを考える時の主な内容は、入出力帳票の内容項目、レイアウトといったことであった。しかし、全体最適化を目指すMISでは、「統合化」、「オープン化」、「自動化」が大きな課題であり、従来とはかなり異なった広い視点が必要になる。さらに、それなりの投資効果を出しながら、これからのMISに必要な機能要素を付加していく道筋をどのように取るかも、IT投資を十分に見返りのあるものとするために重要である。

印刷業界では、パッケージソフトは使えないという。また、販売管理や原価管理のソフトに比べて見積もりソフトの採用比率はかなり低くなっている。それから、同じ仕事の見積りを自社の営業マンにさせてみても5割、6割の違いが出ることは決して珍しくない。ばらばらに見えるこれら3つのことはその根っこでは繋がっている問題である。そして、それはこれからのMISで求められる統合化、自動化を阻む大きな要因ともなる。
この問題は、結局、現場的な臨機応変の対応が重視されるあまり、しごく当然の基本認識がおろそかになるとともに、基準とか標準という概念が反映されないシステムをつくってしまうことが最大要因である。このように言うと、1品個別受注生産的な印刷において標準などは使えないという声が聞こえそうだが、そうであればあるからこそ、基準、標準をうまく使わなければ、利益の管理をあらかじめ放棄してしまうようなシステムが作られることになるのである。例えば、標準手順計画という基準を基点としたシステムを作ることよって、一本筋が通った形で上記のような問題を矛盾なく解消するとともに、統合化、自動化を進めるシステム作りも可能になると考えられる。

現在のMISで多くの企業が抱えている大きな問題は、特にプリプレス工程の管理における柔軟性をどのように確保したシステムにするかであろう。プリプレス工程の作業では、仕様変更などの変更が多い中で校正出しや下版などの日程は変えられないため、作業割り当て等が錯綜し進捗管理や実績データの把握が思うようにできないという問題である。
このような問題は、従来のコンピュータ技術を前提とした従来のシステム構築の考え方を踏襲することによるものであるが、新しい技術を活用しながら従来と異なるデータベースの作り方をすることによってかなり解消することができる。

MIS関連の新しい技術の利用は、これからのMISを外部組織との情報共有やEDIを可能にするオープン化したものへと進化させていく上で不可欠になる。世の中一般では、2002年以降、Web技術を使わない情報システムはなくなりつつあるという。印刷関係でもXMLベースのMISがそろそろ出てくる気配がある。XMLをベースとするJDFを使った生産システムと連携するMISを考えるのならば、MIS関連技術としてのXMLの技術動向も念頭に置いたシステム開発が必要である。数年もすれば、CS(クライアントサーバー)型のMISは過去のものと見られるようになる可能性が大である。
これからのMIS構築において、WebやXMLといった技術の動向を押さえておくことは必須要件である。

JDFは、現場の実態を事細かく把握する手段を提供してくれる。それは、従来のMISでは得にくかった有用な経営判断情報を提供してくれる可能性を持っている。右肩上がりの成長がもはや望めなくなり、利益重視の緻密な経営が求められる印刷業界が使うMISは、従来のような個別処理の合理化だけではなく、上記のような統合化、自動化、オープン化することによってビジネスプロセスを改革するとともに、高度な経営判断にも資するものでなければならないし、新しい技術がそれを可能にしつつある。また、そのような総合的な視点からMISを構築していかないと、IT投資はプラスを生み出せないかもしれない。

Page2004コンファレンスにおけるMISトラックの各セッションは、現状のMISの問題とその解消から、今後求められるMISとはどのようなものか、また、その構築のロードマップに関する情報を、実例の紹介を交えてお届けする機会として企画、実施いたします。
Page2004コンファレンスMISトラック詳細

2004/01/28 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会