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印刷界OUTLOOK2004(2)

2004年4月1日

●印刷業29万3701人,印刷産業36万7037人

経済産業省「平成14年工業統計表 産業編(概要版)」によると,従業員4人以上の規模の印刷会社における従業員数は,2002年には29万3701人で,前年比3.0%の減少です。
全製造業(従業員4人以上の会社)の従業員数は832万3589人で,前年比で6.1%の減少となりました。国際競争の激化で低コストの海外生産や現地生産へのシフトが進んだこと,また第3次産業の伸長,景気低迷による雇用減,生産現場の省人化などが要因と考えられます。
2002年の製版業(従業員4人以上)の従業員数は,3万7193人で前年比で8.9%の減少となりました。一方,製本業は技術的には比較的デジタル化の影響が少ない分野で,この十数年2万4000〜5000人前後で推移していましたが,2002年は2万2368人と前年より6.6%の減少となりました。印刷業の不振,紙ベースの帳票の減少,出版業の不振などに影響を受けて,大きく減少したものと思われます。
10年前と比較すると,印刷業は14.6%減(5万335人減),製版業は36.1%減(2万1025人減),製本業は10.3%減(2563人減)となりました。全製造業では25.4%(283万3589人減)減少しました。

●就業者の割合は営業部門がトップ

全印工連「平成15年度印刷業経営動向実態調査集計結果報告書」によると,回答企業575社の就業者数は1社平均60.9人となっています。このうち役員,パート・嘱託などを除いた従業員数は51.2人で,男性38.7人,女性12.6人となっています。
業態別に1社平均従業員数を比較すると,出版印刷54.6人,事務用印刷31.0人,商業印刷65.7人,包装印刷117.3人,総合印刷が57.3人です。
集計575社の部門別の就業者数を見ると,営業が12.1人で最も割合が高く,平版印刷が9.0人,デジタルオペレータ7.0人,製本加工5.8人と続きます。しかし,29人以下の企業では営業より平版印刷の割合が最も高くなっています。
職種別に見ると,企画・デザイン・編集部門とデジタルデザイナー部門を合わせて東京が2.1人に対し他地域は4〜7人弱です。これは日本の広告ビジネスの中心で,独立系デザイン事務所の多い東京の地域事情があるものと思われます。


プリンターズサークル 2004年4月号より)

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2004/04/05 00:00:00


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