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DTP関連資格には何がありますか?

印刷界OUTLOOK2004(14)

2004年4月1日

●定着したDTPエキスパート認証試験

DTP関連にはいくつかの資格制度があります。
日本印刷技術協会が主催するDTPエキスパート認証試験制度は94年にスタートし,DTP関連資格では最も歴史があり,既に20期までに累計で1万1559人の合格者が出ており,印刷関連業界では広く認知されるようになりました。
この試験の目的は,激しく変化する情報技術環境の中で,印刷メディアを時代に合わせて革新していく知識を有する人材の育成にあります。また,DTP化で印刷業界以外の人が印刷物制作に関わるようになり,より良い印刷物を制作するための知識の習得も求められています。
第20期の業種別受験者数において,印刷・製版が64.8%,一般企業・個人が24.7%,メーカー・ディーラー7.3%,出版・デザイン3.2%となりました。印刷・製版が6割を超え,8期連続でトップシェアとなりました。これは,「DTPエキスパートのカリキュラム」を社内の教育制度に,位置付ける企業が増えているためと思われます。

●注目高まるDTP関連資格

DTPの国家検定としては,厚生労働省の技能検定制度にDTP技能検定があります。製版の職種の中で行われるもので,1997年に「電算写植字法」から独立した「DTP法」のことで,3級,2級,1級,特級に分かれ,受験資格としてそれぞれ1年,3年,12年以上の実務経験,1級合格後5年以上の実務経験が必要です。合格者には技能士の称号が与えられます。試験は実技試験と学科試験があります。
(社)日本経営協会の主催するDTP検定は,1999年にスタートしました。この資格はI種,II種,III種の3つに分かれており,レイアウト,編集,デザインなどのオペレーション技術と知識を問うものです。I種は商業印刷物の作成を行うデザイナーやオペレータなど,プロフェッショナルが対象です。II種は企画・編集職や企業内広報職など,主にディレクションを行う人,印刷物発注者が対象で,III種はプレゼン資料など,プリンタ出力を行う印刷物の作成を行う営業職や事務職が対象となっています。I種は受験資格として2年相当以上の実務経験,II種,III種合格者など。試験は筆記と実技試験があります。
このほかにメーカーなどが行う検定や資格制度があります。


プリンターズサークル 2004年4月号より)

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2004/05/10 00:00:00


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