本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

2004年の頻出テーマ総括

この www.jagat.or.jp サイトは過去1年間に1100件の新たなページを追加した。そのうちトップページの記事になっているのは400件くらいである。それ以外はサブメニューの下に収納されていて、登録者向けの記事になっているものも多い。これらはTechnoFocus、XML、MIS、その他無料のものと、研究会メンバー向けのものとがある。このほかに www.print-better.ne.jp には年間1500ページが追加された。主に「各社の動き」のニュースリリースである。ここでは www.jagat.or.jp のトップページで扱った記事である約400件についてのみまとめてみた。

大まかな記事の内容分類

_ DTP関連      90件
_ クロスメディア    53件
_ MIS/JDF    46件
_ 業界データ      34件
_ 経営戦略       30件
_ マネジメントシステム 21件
_ 印刷         21件
_ デジタル印刷     18件
_ ネットビジネス    17件
_ マーケティング    16件
_ 営業         13件
DTP関連が1位であることは昨年と同じだが昨年は130件ほどあったのが90件に減って、一方でMISやマネジメントシステムが増えている。クロスメディアは昨年とほぼ同等で、ネットビジネスや経営戦略にも関連記事がある。業界の統計や観測もこのサイトの定番の情報となっている。印刷やデジタル印刷は多くなっているが、これはdrupa2004が開催されたことと関係している。デジタル印刷はバリアブルプリントが大半を占める。

DTP関連
_ DTPエキスパート   23件
_ 文字・フォント     22件
_ 作業・ワークフロー   16件
_ カラーマネジメント    8件
_ デジタルカメラ      7件
_ 作業用ネット・サーバ   7件

DTPエキスパートは制度開始10年目で有資格者1万人突破ということもあって、寄稿や関連記事が多くなった。ま たこの制度の新カリキュラム(参考第6版)ができた背景と関連して、デジタルカメラやカラーマネジメント/RGBワークフローの記事が増えている。作業・ワークフロー関連では、リモート校正など校正関係が6件あった。コンテンツ管理はクロスメディアのところに入っているが、DAM(アセット管理)などデータ管理のテーマや、サーバ、WebDAVなど、DTP環境のIT化の記事が徐々に増えている。

文字・フォントは、2002年から始まった澤田善彦氏のフォント千夜一夜物語の連載が40話から57話まで19回掲載され、それ以外はUnicodeなど文字コード関連が多い。

PDFはPDF/Xを中心に5回登場した。InDesignやQuarkXPressに直接関連した記事は少なく、中国のDTP、ユーザ先のDTP、自動組版など運用事例に近い記事が多かった。

クロスメディア
_ コンテンツ管理     10件
_ 電子書籍        6件

XMLなどを技術テーマとして取り上げることは大幅に減って、また観念的なクロスメディアの捉え方から、事例の記事が増えた。DTP環境とWEB制作環境を総合的に考えるような、ほとんど業務改善記事が中心になっている。コンテンツをデータベースで管理し、ASPなどを使ってオンラインでDTP制作を行うものもここに含めているものがある。

MIS/JDF

MIS(管理情報システム)のコーナーで毎週原稿がアップされるので情報が多い。これらはMIS(Management Information System)のページから簡単に辿ることができる。2004年のdrupaではJDFやMISの前進が見られたが、日本の印刷業への啓蒙や、日本で独自に検討すべき部分のために、JDFフォーラムジャパンの活動がPAGE2004を機会に開始されたことも記事増の理由である。

経営戦略

電子入札とか印刷ECもここにカウントした。クロスメディアやネットビジネスをするにも、関連業種との提携など、従来の印刷経営とは異なる戦略が必要で、それらに関する記事が増えている。それは実際に従来の印刷の枠組みからはみ出るようなプロジェクトが増えているからである。

マネジメントシステム

ISO14000関連環境問題が14件、その他では管理システムISO9000を上回る数の、情報セキュリティ・個人情報保護関連の記事が増えている。これらは 環境・情報・品質のページから簡単に辿ることができる。

これ以外では、マーケティングの中にDM関連が7件と多く、出版に関するものが6件あった。ダイレクトマーケティングはこれから取り組むべき点が多いが、出版関連はマイナスの話が中心であった。このほか中国関係が数件あり、印刷ビジネスの国際化の進展を物語っている。

2003年のバックナンバーの索引

2004/12/27 00:00:00


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