社会の様々な課題がICT(Information and Communication Technology)により解決された2010年の我が国の姿において、「人とモノ、モノとモノ」とのコミュニケーションを結ぶ各種メディアはいかなる変化を遂げ、どのような役割を担うのであろうか。
■各種メディアの急速な進展
この1年においては、企業サイドで韓国の「電子タグ」、日本の「非接触ICカード」、米国の「新たにネットワーク機能が備わった電子機器」、等ユビキタスツールは、各国の特性も炙り出しながら大きく進歩を遂げている。
さらに1年以内に「FTTH」への乗換えを希望する者が3割に上るブロードバンドの進展、携帯インターネット契約数の急拡大、IP電話利用の急増とFMC(Fixed and Mobile Convergence)の台頭、企業におけるIP-VPN、IPv6への対応、等様々な目的でインターネットの多面的多角的な利活用が大きく進んでいる。
また、地上波デジタル放送のエリア拡大、受信機の出荷台数急増、など地上デジタルの普及と相まって、携帯電話との融合化など、その期待も大きくかつ多岐に渡ってきている。
■デジタルメディア進展における課題
このような各種メディアの動きの中で、ユビキタス・ネット社会において企業や生活者が各種メディアへ接触を図る上で、ネットワークの特性や技術に起因する問題、コンテンツビジネスにおける著作権の問題、社会へのマイナス効果の存在、地域や生活者の属性におけるデジタル・デバイドの拡大、など課題もまだまだ多いと考えられる。
ユビキタス社会におけるデジタルメディアの世界では、技術主導のインフラ・ハード分野と、コンテンツやサービス主導のソフト分野が歯車の両輪を形成し進展する。印刷ビジネスにとって、デジタルメディアがプラス、またはマイナスいずれの影響を与えるにしろ、多角的な観点から最新のメディア動向と課題を的確に捉え、今後の方向性や展望を把握することは重要なことである。
来る1月26日(木)、印刷マーケティング研究会では、総務省編 平成17年版 情報通信白書を基に、
総務省 情報通信政策局 総合政策課 情報通信経済室 室長 井上 知義 氏(講演者の変更がある場合がございます)
を招き、「u-Japanの胎動における情報通信メディアに関する現状と展望」と題して、拡大ミーティングを開催致します。
2005/12/26 00:00:00