■2005年、変曲点を迎え回復基調を示す印刷業界
2005年、日本経済は長いトンネルを抜けて本格回復局面に入りつつあるという。
1997年以降景気が回復しても反応を示さなかった印刷産業だが、2005年8月以降は前年を上回る売上を継続している。5年ぶりの安定成長ある。
マクロ的にはプラス要因が復活し、印刷業界内部のマイナス要因の影響も薄れつつあるからである。
世の中一般のデジタル化、ネットワーク化は、印刷市場にプラス・マイナスの両面で影響をもたらす。雑誌の退潮は不況のせいではなくネットを介した情報流通の普及によるものと認めざるを得なくなった。一方で、そのこととフリーペーパーの増加は無縁ではない。
■本格的な成長、多様化が進む周辺業界
インフラがほぼ行き渡り、サービス、コンテンツビジネスが幅広い範囲で多様に広がっていくことになる。それに伴って、顧客のクロスメディア展開への支援が印刷業にとっての新たな事業領域として拡大することは間違いない。
2005年は出版、広告分野ともに少なくともビジネス側では本格的な動きが始まった。これらの動きも、印刷産業にとっての変曲点をもたらす要因となる。印刷業界自体のデジタルネットワーク化、印刷CIMの基盤も整いつつある。しかし上記の動きがプラスになるかマイナスになるかは、個々の企業の対応次第である。
マーケット研究会の2005年活動の総括として、来る3月24日(金)に「変曲点を迎える印刷産業」と題して、拡大ミーティングを開催致します。印刷産業と主要市場の現状を紹介、これからの印刷産業の動向を考えるとともに、印刷CIMの現状と課題についても報告する。
2006/03/03 00:00:00