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成長を続けるデジタル印刷の技術を活用する

 印刷産業の成長が全体的に低迷している中で,唯一成長分野と注目されているのがデジタル印刷(オンデマンド印刷)である。デジタル印刷の定義は正確に定まってはいないが,幅広い分野に適応できる技術である。この技術を幅広く活用して新しい受注の創造,製造方法を含めたワークフローを変革することが,今後の印刷会社における企業成長の大きな鍵を握る。

 デジタル印刷の適応分野は,オフィスドキュメント,マニュアル,チラシ,定型印刷物など幅広く,大半の従来型印刷はデジタル印刷の影響を受けると考えられている。幅広い業務に展開できる一方,業務内容によって技術的難易度や付加価値に大きな差もある。

 デジタル印刷は大きな伸びが予想される魅力ある分野とされているため,今後もハード・ソフトともに多くの新製品が出てくると期待されている。しかし,戦略・戦術なしに突き進むことはリスクがあり,以下の項目が重要である。
・顧客との間にデジタルのメリットを享受する仕組みの構築
 (デジタル印刷の受注金額は小さいものが多く,従来型の営業が回るスタイルでは利益は出ない)
・見積り・受注・データ制作・印刷・加工・納入・代金回収までのトータルワークフローの構築
・フレキシブルな製造体制の構築
 (デジタル印刷やオンデマンド印刷に対応するには時間的制約を排除する必要がある)
・データ管理を含めたセキュリティ体制の構築
 (個人情報等を扱うこと等が多い)

 以上のようにデジタル印刷で成功するポイントは,印刷以外の能力部分が大きく,例えば従来のオフセット印刷のような営業が回るスタイルとは違った,Webを利用した入稿システムによる効率・省力化が求められている。このような顧客と印刷会社の要望を実現するソリューションは,海外では数多く展開され実績を上げている。

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2006/03/18 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会