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Webパブリッシングツールによる情報誌制作の効率化

近年、求人やグルメ情報など情報誌型フリーペーパーが急速に普及している。しかし、これらを発行している出版社や情報誌会社では、広告の受注・制作および進行管理についての負担が大きく、制作ワークフロー全体の効率化が必要としていることが多い。

Webサーバ上での自動組版やデータ一元化を実現するWebパブリッシングツールにより、校正の効率化や制作時間短縮のほか追加掲載対応など大きな効果が得られるという。キヤノンシステムソリューシヨンズの玉中勝也氏にお話を伺った。

Webパブリッシングツールの機能と特長

Webパブリッシングツールでは、広告掲載主や出版社の営業担当者がWebブラウザ上からテキストの入稿を行う。画像やフリースペース部分については、DTPの知識をもつ制作担当者が作成した画像・イラスト・地図などのデータを、ブラウザからアップロードする。テキスト・画像などのコンテンツおよび媒体を管理するための工程情報、割付け情報をWebサーバ上で一元的に管理する。印刷用データは、これらの情報を統合して最終的に作成される。

広告枠の割付けは自動配置のほかに、Webブラウザ上でドラッグ&ドロップで配置、入れ替えすることもできる。さらに、未承認なら赤色表示するなど広告枠の進捗も一目で確認することができる。

Webで入力後すぐに自動組版が行われ、プレビュー機能によりリアルタイムにレイアウト結果を確認することができる。このため、すぐに校正・修正・結果確認を行うことができ、校正・修正時間を大幅に短縮できる。

Webパブリッシングツールの効果

自動組版により、大幅に制作の生産性が上がる。Webブラウザ上でのプレビュー機能により内容確認が行えるため、校正業務を効率化することができる。
また、Webパブリッシングツールでの自動組版は、特別な知識や技術がなくても、だれにでもデータエントリーができ、広告枠を作成できる。

Webサーバ上での割付け管理により、空きスペースの状況を容易に把握することができる。従って、追加掲載依頼や締め切り間際の入稿にも柔軟に対応することができる。
データの一元管理により、印刷以外のWebページなどへの展開も容易に対応できる。

(概要はJagat Info 2006年6月号,詳細報告はテキスト&グラフィックス研究会会報 Text & Graphics No.243に掲載しています)

2006/06/10 00:00:00


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