高感度UVインキとパウダーレスインキの原理を学ぶ

掲載日:2016年1月14日

UV印刷は急速に普及が進み、より省エネルギーのLED-UV印刷も注目を集めている。一方油性印刷でもパウダーレスの技術が注目されている。UV印刷においても油性印刷においても、インキは重要なファクターだ。

高感度インキで進化遂げるUV印刷

小ロット・多品種・短納期の時代、UVランプでインキを硬化・速乾させるUV印刷はまさに時代の要請に応える技術である。当初は厚紙やフィルムなど特殊素材の印刷が主戦場と思われてきたが、現在は一般の商業印刷物でも当たり前のようにUV印刷が使われている。すばやく後加工に移ることができ、パウダーがPP貼りや追い刷りなどの後加工の邪魔をすることもない。UV印刷機は菊全・菊半の出荷ベースで7割に達しているといわれており、印刷機の更新に合わせてUV印刷機を導入することはもはや一般的である。
UV印刷のデメリットはUVランプの消費電力であったが、省電力でも感度よく硬化する高感度インキの開発により、UVランプ1灯で速乾できる「ハイブリッドUV」(H-UV)が席巻した。さらに、より省エネのLEDランプのイニシアルコストが下がり、高感度インキのノウハウも蓄積されるにしたがって、いよいよLED-UV印刷が普及期に入ろうとしている。近年増えている蒸着紙やユポ、フィルムへの印刷や、疑似エンボスなどの後加工の仕事にUV印刷が欠かせないのは言うまでもない。

パウダーなしで油性印刷が可能に

一方で、いぜん油性印刷機を稼働させている印刷会社は多い。油性印刷はいうまでもなくUV印刷機を導入する必要もなく、インキや電力のコストも低い。イニシアルコスト、ランニングコストとも長じているのである。
ただしパウダーによるボタ落ちなどの印刷事故はネックであった。近年はインキや版の改良により水幅が広がったが、そのためにオペレーターが水管理を怠り、よりパウダー量を増やすことで解決しようとする傾向になっている。その結果ますます乾きにくくなり、パウダーの事故も増えるという悪循環に陥っている。
そういった現場を改善する技術が、今回紹介するパウダーレスインキである。パウダーの代わりに、インキ中に特殊ビーズを配合させ、印刷物の間に隙間を作って裏移りを防止する。従来の油性印刷機をパウダーなしで稼働できるパウダーレスインキは従来の印刷工場において朗報で、切り替える印刷工場も増えている。

インキの原理を学ぶ意義

UV印刷にも油性印刷にもそれぞれメリットとデメリットがあるが、それを理解するには、高感度インキやパウダーレスインキなど、インキの原理を学ぶ必要がある。設備導入の判断を行う経営者、トラブル防止に努める現場はもちろん、顧客企業やエンドユーザーにしっかりと印刷物の特性を伝えるためには、営業もインキの特性を理解しておかなくてはならない。

(研究調査部 光山 忠良)

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