DM成功の鍵はデータドリブン×デジタル印刷

掲載日:2016年1月28日

新たな飛躍を遂げているDMであるが、データドリブンとデジタル印刷が成功の鍵となる。

顧客関係づくりに有効なDM

ネット通販やポイントカードなどの伸長により、企業は自ら大量の顧客データを持ち、特定のセグメントへの決め打ちや、ワン・トゥ・ワンのコミュニケーションが可能になった。DMはその強力なツールであるが、DM戦略においてデータドリブンとデジタル印刷は欠かせない技術である。
大量に販促物を撒き、反応を待つだけのマスマーケティングは万能ではなくなった。見込み客を獲得し、育て、購買させるストーリーが必要である。
その有効な手段の1つがDMによる複数信である。例えばまず商品のサンプルを送り、1回目は15日後に商品の説明、2回目は30日後にエモーションに訴える「ユーザーの声」、3回目は45日後にハードセルを行う「キャンペーン終了間近」の情報のDMを送るのである。これをさらに発展させ、例えば女性に対しては、結婚の段階から、妊娠、出産、育児、教育などの段階までひたすら追いかけ続け、それに応じた商品のDMを送る手法は大きな成果を上げている。
紙のDMの利点はまだある。個人情報を取得しやすくなり、例えば高所得者層に決め打ちすることもできるようになった。具体的にいえば、六本木ヒルズに住む住民に向けて、それらのエリアや年齢に適した情報を送れる。これら高所得者層に高級商品を紹介するのに、PCのバナーやeメールは必ずしも有効ではない。表面加工や後加工を駆使した高級感のあるDMの方がより有効だろう。
紙メディアは効果測定やログ取得ができないと批判されてきたが、例えばDMに抽選券番号とパーソナルQRコードを振り、スマートフォンや店舗の抽選機(市販のタブレットでも十分活用できる)で抽選させることで、顧客の行動を把握することができる。

フロントの強化が重要

セグメントを絞り込むにも、見込み客を選別するにも、ワン・トゥ・ワンの関係づくりを行うにも、QRコードで個人情報を取得するにも、データドリブンとデジタル印刷が重要である。
デジタル印刷の役割は単なる宛名印字だけでなくなった。セグメントを絞れば絞るほど小ロット印刷が求められ、究極のセグメンテーションである個人に向けても、パーソナルなコンテンツを盛り込むことが求められる。これらの極めて多品種の仕事をさばくには、RIPを含めたフロントの処理能力が重要になるだろう。デジタル印刷で成功を収めている会社は、そういったフロントの技術やシステム、人材に力を入れている。
多品種・小ロットのデジタル印刷で成功するには、「大量の仕事をかき集める仕組み」と「大量の仕事をこなす仕組み」の両方が求められる。その点で、印刷発注を効率化するウェブ・トゥ・プリントの重要性も忘れてはならない。ウェブブラウザ上でのレイアウトや自動組版、校正、進捗管理が行えるシステムも進化を遂げている。

(研究調査部 光山 忠良)

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