【DTPキーワード】用紙の選択

掲載日:2016年7月13日
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印刷物における最終的な画像品質は、印刷や用紙などの条件に大きく左右される。印刷物の発色は紙質の影響を受ける。印刷面の光沢を望むときにはアート・コート系の用紙を使用する。また、カラー印刷物の彩度が高く感じられるのは、アート・コート系の用紙である。印刷物の発色には紙の白色度が大きな影響を与える。表面が粗く乱反射を起こす紙は、印刷物の濃度が低くなることが多い。
上質紙の本文用紙は四六判で55〜90kg ぐらいのものが使われる。色上質紙は扉や見返しによく使われ、同じ名称でもメーカーによって色合いが違う。
色上質紙を分類する厚さの種類は特薄とか特厚という名前で呼ばれ、連量表示とは違う。
表紙用には紙自身に模様の入っているファンシーペーパーが使われることがある。ファンシーペーパーは、寸法としては四六判だけ作っているものが多く、連量も限定されている。紙質は淡いクリーム色の上質紙の方が、裏ヌケが目立たない。上質紙より少し白色度が落ちる値段の安い中質紙を使う場合もある。

印刷用紙[printing paper]

印刷適性を有した紙をいう。印刷版式や用途などにより異なるが、一般にインキ受理性が高くにじみや裏抜け(インキが紙の裏側に、にじみ出る現象)が少なく、断紙や紙むけ(表面強度の不良などにより印刷中に紙面がむける現象)に対する強度を有し、適度なコシを持ち、伸縮が少なく寸法安定性に優れていることなどが求められる。雑誌、書籍などの印刷用に製造された非塗工紙のほか、印刷用紙A、印刷用紙B、印刷用紙C、印刷用紙D、グラビア用紙などに分類される。

アート紙[art paper]

コート紙の一種。多くは高級印刷用に使用される。上質紙または中質紙をベースに、顔料と接着剤、そのほかの分散剤などの助剤から成る塗料を、片面もしくは両面に塗工し平滑な面に仕上げられた紙。

マットコート紙[matt coated paper]

表面処理により光沢を抑えた塗工紙。

コート紙[coated paper]

アート紙よりも塗工料の少ないコーテッドペーパー。

上質紙[wood free paper ; bond paper]

化学パルプ100% 配合の非塗工印刷用紙。印刷用紙の代表的種類で書籍、教科書、商業印刷物などに使用。

扉[title page ; inside page]

前付けの一種。本の見返しの次に本文より上質の紙を別丁として貼り込み、書名・著者名・出版社名などを印刷する。

見返し[end paper ; end leaves]

本の中身と表紙をつなぐために表紙の内側に貼る紙。

連量[ream weight]

1 連の紙および板紙の重量。キログラム(kg)単位で表す。1 連とは紙の場合全判1000 枚をいう。

坪量[grammage]

紙および板紙の面積1m2当たりの重量。グラム単位(g/m2)で表す。

裏ヌケ[strike through]

表に印刷したインキ中の成分の一部が紙の裏にしみ通る現象。浸透乾燥型のインキを用いて、浸透性の大きい紙に印刷したときに起きやすい。色を帯びるとき
は裏面が汚染され、無色のときも紙の透明度を増し、透き通し併発することがある。しみ通しともいう。

白色度[brightness]

紙またはパルプの白さの度合いで%(パーセント)で表す。
用紙

有限会社 セネカ
代表取締役
野尻 研一

(Jagat info 2014年8月号より転載)

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