【DTPキーワード】商業印刷物

掲載日:2016年7月21日
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商業印刷物とはパンフレット、カタログ、チラシなどの宣伝/広告に使われる印刷物を指す。内容は、ビジュアルに訴えることを主眼に、短い文章と図版(説明図/イラスト/写真など)などで構成され、カラー写真を多用する。
印刷物の目的を考えてコンセプトを立案し、サムネイルによってコンセプトをビジュアル化して、最終印刷物のアイデアをラフスケッチにする。併せて用紙、印刷加工の仕様を検討する。
印刷物の仕上がりが分かるように作成されたカンプで顧客の了承を取り、これをガイドにして制作が進められる。デザインが優先されるため、先行してレイアウトを行って紙面をブロックに分け、それに合わせてテキストやグラフィックを処理するのが普通である。
制作は、カメラマンやコピーライターなどが作成した写真や文字原稿を、ディレクターやデザイナーがとりまとめて進行する。
校正では、指示どおり作業されたかを確認し、写真などは印刷仕上がりを予測する。また、印刷・製本や納品の打ち合わせをし、高い印刷品質を求めるときには刷り出し時に立ち合い、確認する。サムネイルからカンプ作成、プレゼンテーションなどがDTP で処理できると、企画と制作工程とが連続したものとなる。

ビジュアル[visual]

視覚的なありさまで、ここでは視覚に訴える写真やイラスト、図表、グラフなどを多用したレイアウトをいう。ビジュアル優先の雑誌やポスター、カタログなどは、写真やイラストを先にレイアウトして文章の行数や内容をそれに合わせていく「先割り」進行が多い。

コンセプト[concept]

概念。観念。創造された作品や商品の全体に貫かれた、骨格となる発想や観点。

サムネイル[thumbnail ; thumbnail sketch]

親指の爪ほどのという意味から転じて、小さなスペースを意味する。広告、書籍、雑誌などの原稿制作において、その発想を小さなスペースにスケッチしたもの。
見出し、本文、写真や図の位置などがラフに書き込まれ、制作内容の説明や、スケジュールを立てる際にも用いられる。

ラフスケッチ[rough sketch]

単にラフともいう。広告や雑誌、書籍などにおいてデザイナーや編者が仕上がりイメージをクライアントに理解してもらうために写真、イラスト、文字の大きさと位置などを粗く描いたもの。ラフレイアウトともいう。

カンプ[comp ; comprehensive]

コンプまたはコンプリヘンシブともいう。ラフスケッチに対し印刷物のイメージにより近い体裁確認用のレイアウト。

カラーカンプ[color comp]

ラフスケッチより精度のよい色の付いた印刷仕上がりにより近いイメージをいう。色校正とは異なる。

顧客[client]

クライアント、得意先。継続している客。特に広告代理店が広告主を指していう語。最近ではほかの業種でも使う。

レイアウト[layout]

配置指示図。文字・イラスト・写真・図などを紙面内またはページ内に構成・配置するための位置・大きさが分かる指示図と指定用語。ほかに、サムネイルスケッチ(発想段階)、ラフレイアウト(やや詳しく)、フィニッシュレイアウト(詳細に)、コンプリヘンシブレイアウト(完成イメージのクライアント用)がある。
割り付け。

校正[proofreading]

校正刷りと原稿やレイアウトの指定との比較を行い校正刷り上で、誤りや不体裁の訂正を指示する作業。一人で行う突き合わせ校正と、二人で行う読み合わせ校正がある。著者または編集者が印刷会社で行う校正を出張校正という。校正が終了したものを校了紙といい、訂正箇所の確認を印刷会社に任せた校正を責任校了といい、責了と呼ぶ。また印刷会社からの校正刷りを著者や編集者に回すことを出校(回校)という。多色刷りの校正は原稿や指定と照合して色の調子が再現されているか確認し、色校正と呼ぶ。

製本[bookbinding]

印刷した紙葉を指定のサイズに折り、順序に沿ってまとめ接着剤や糸などで結合する作業。

刷り出し[advance sheet]

発注者に提出する校了紙に近い本機刷りの印刷物。

サムネイル
サムネイル
ラフスケッチ
ラフスケッチ
レイアウト指定
ラフレイアウト
印刷物
印刷物
有限会社 セネカ
代表取締役
野尻 研一
(Jagat info 2015年4月号より転載)

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