
受発注管理・コンテンツ管理・情報リスク管理・環境管理の項目別に具体的で豊富なQ&Aとわかりやすい図解・事例が満載。印刷ビジネスの法律疑問をすばやく解決! 経営幹部はもちろん、企画・デザイン・営業・管理各部門のリーダー必携の1冊。

発行日:2008年9月(第2版第1刷)
頁数:280頁
判型:B5判
著者:石田正泰 萩原恒昭 小関知彦 西川貴祥(凸版印刷(株)法務本部法務部) 樋口宗治 共著
発行:公益社団法人 日本印刷技術協会
定価:4,286円+税
CONTENTS
1章 受発注管理 経営の視点
Ⅰ 契約の重要性 1.契約の成立は口頭でも 2.契約書は水掛け論防止にも 3.契約書の形式は問わない 4.契約の内容は的確に
Ⅱ 印刷取引は請負契約 1.印刷取引と法 2.法律の体系 3.印刷取引は売買と請負の混合契約
Ⅲ 取引基本契約と個別契約 1.取引基本契約について 2.取引基本契約の内容 3.取引基本契約の締結 4.下請法との関係
Ⅳ 電子受発注について 1.増加する電子受発注 2.電子受発注における法的留意点 3.法改正のフォローを
Ⅴ 印刷版は誰のもの 1.印刷データの引渡し 2.公正な印刷取引に向けて 3.経営層の意識改革と教育
なるほどQ&A 印刷請負契約─契約するための準備は? 印刷請負契約─受注契約の成立について 印刷請負契約?契約書の内容は? 印刷請負契約─中途解約に対処するには? 請負人の義務─指定どおりに納品できなかった 請負人の義務─得意先が満足しなかった 請負人の義務─自社技術を過信したために 請負人の義務─市場に出たあとミスが判明 請負人の義務―外注に依頼した仕事にミス 請負人の義務─火災など不慮の事故の場合 請負人の義務─原稿を紛失・破損したら? 請負人の義務─注文者の仕様変更が原因で 注文者の義務─支払期日の取り決めは? 注文者の義務─代金を支払わない場合 注文者の義務―代金支払が遅れた場合は? 注文者の義務─完成前に中止申し入れが 注文者の義務─契約時との相違をタテに 注文者の義務─事前見積分しか払わない 売掛金の回収─未払いによる債権について 売掛金の回収―取り立ての事前対策は? 売掛金の回収―回収の事後的方法は? 共同プロジェクトの契約書と契約のあり方 自社制作Webサイトの更新業務が他社へ 下請け会社が倒産、印刷データとフィルムが第三者へ 印刷データの引き渡しを得意先が要求
2章 コンテンツ管理 経営の視点
Ⅰ 著作権について 1.印刷技術の発展から誕生した著作権 2.企画に欠かせない著作権知識 3.印刷ビジネスと著作権 4.コンテンツにおける制作管理
Ⅱ 著作物を上手に利用する 1.利用に際しての権利処理 2.権利処理が必要でない場合. 3.著作権に関する契約
Ⅲ Webサイトの利用と制作 1.Webは便利だが利用には注意 2.料金を支払っても利用には制限がある 3.コピープロテクトは外しただけで違反に 4.Webサイトの制作上の注意
Ⅳ 企画のポイント-ロゴ・マーク・ネーミングの問題 1.ネーミングについて 2.ネーミングのチェックポイント
Ⅴ 企画のポイント-適切な表示 1.印刷物制作と表示 2.食品に関する表示 3.専門資料を整備し、知識を深める
Ⅵ 企画のポイント-肖像権の上手な利用 1.人物の肖像には権利がある 2.肖像の適切な利用 3.人物以外にも肖像権が
Ⅶ 企画のポイント-ものまね(類似)対策 1.デザインが似ているとどうなるか 2.不正競争防止法による保護 3.ものまねにはリスクが伴う
Ⅷ 印刷経営における特許の重要性 1.特許出願と特許調査 2.ビジネスモデル特許と印刷経営
経営者の知らない違法コピーの実態
なるほどQ&A ホームページに著作物が無断転載されたら 新サービスが著作権管理事業法に該当? ホームページのリンク方法に問題? 外注したキャラクターの権利は誰のもの ビジネスソフトの違法コピー? 渡した印刷データが勝手にWebへ─その素材の著作権は? 写真を素材に絵を書き起こすのはダメ? 派遣スタッフのデザインの著作権は誰のもの? 開発を請け負ったデータベースソフトの市販はダメ? 自社オリジナル写真の再利用でクレームが デジタルカメラで撮影しデータベース化した素材の権利は?
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3章 情報リスク管理 経営の視点
Ⅰ 情報資産の管理 1.情報管理と印刷経営
Ⅱ 情報管理に対する企業の姿勢が重要 1.情報セキュリティ管理に関する動向 2.個人情報管理に関する動向
Ⅲ 第三者認証制度(マネジメントシステム)と印刷会社の対応 1.ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)適合性評価制度 2.プライバシーマーク制度(JIS Q 15001) 3.まとめ
なるほどQ&A 在宅勤務時の個人情報管理は? 倒産企業から購読者名簿を譲り受け アンケートでも利用目的を公表? イベント申込で収集した個人データをDMに使えるか? ホームページのセキュリティにクレームが
4章 環境管理 経営の視点
Ⅰ 企業には社会的責任が求められている 1.21世紀は環境の世紀 2.貴重な公害の経験 3.重要性を増す地球温暖化対策 4.意識改革が求められている 5.社会的責任を果たそう 6.これからはQCD+E 7.遵法は当然の義務 8.遵法はリスク管理になる
Ⅱ 企業の環境対応が重要 1.普及が著しい環境ISOと法令との関係 2.簡易EMSの出現 3.印刷物のグリーン基準 4. 環境問題に関する国際的な規制と標準化 5. エコビジネスには遵法とEMSが不可欠
Ⅲ 環境関連法令と環境基本法 1.環境関連法令の概要 2.環境基本法
Ⅳ 循環型社会形成 1.循環型社会形成推進基本法 2.資源有効利用促進法 3.容器包装リサイクル法 4.グリーン購入法 5.廃棄物処理法
Ⅴ 公害防止 1.公害関係法律の仕組み
Ⅴ-1 水質 1.水質汚濁防止法 2.下水道法 3.浄化槽法
Ⅴ-2 大気 1.大気汚染防止法 2.自動車NOx・PM法
Ⅴ-3 近隣公害 1.騒音規制法、振動規制法 2.悪臭防止法
Ⅴ-4 地球環境 1.地球温暖化対策法 2.省エネ法
Ⅴ-5 オゾン層保護 1.オゾン層保護法 2.フロン回収・破壊法
Ⅴ-6 薬品類・物質管理 1.PRTR法 2.労働安全衛生法 3.消防法(主に危険物と指定可燃物等について)
Ⅴ-7 公害防止組織等 1.公害防止組織法
Ⅴ-8 立地 1.工場立地法
Ⅵ 印刷物のグリーン基準
なるほどQ&A 環境関係の法令を調べたいが…… 容器包装リサイクル法に該当? 容器包装リサイクルのマークの表示方法は? グリーン購入の対象品は? マニフェスト管理をもっと簡単にできない? 印刷物のMSDSは必要か? 無償支給の場合でもMSDSを交付しなければならないのか? 工場のクーラーの騒音対策は? 公害関係の測定回数と測定頻度について 水なし印刷導入時の注意点は? 自現機の廃液を回収しているので、法律の対象にならないのでは? 排水の共同処理施設の問題点は? 県の環境事務所から立入検査 VOC対策 地球温暖化の取り組みをどうしたらよい? ディーラーにはどのような法令が適用?
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著者紹介
石田 正泰(いしだ まさやす)
現職:凸版印刷株式会社 相談役
主な経歴:(社)日本経済団体連合会知的財産部会長
(現在)東京理科大学専門職大学院総合科学技術経営研究科長教授、日本知財学会理事、
主な学歴:日本大学大学院法学研究科、商学研究科修了(法学修士、商学修士)
中央大学大学院法学研究科博士課程後期課程単位取得
主な著書:「セキュリティハンドブック」(日科技連出版社 共著)「技術取引契約の実務」(商事法務研究会 共著)「クリエイターのための知的財産権ルールブック」(グラフィック社 共著)「デジタル化と知的財産権(日本印刷技術協会)「ライセンス契約実務ハンドブック」(発明協会 監修者)「特許実施契約の実務」(発明協会 補訂者)
萩原 恒昭(はぎわら つねあき)
1978年 神戸大学工学部卒業、凸版印刷株式会社入社、特許部配属
1990年 開発営業部に異動
1994年 法務本部に異動、知的財産部課長
1997年 法務部長
2005年 法務本部長、現在に至る
現在、日本知的財産協会常務理事、(財)デジタルコンテンツ協会法的環境整備委員会委員長等をつとめる
主な著書:「デジタル化と知的財産権」(日本印刷技術協会)「クリエイターのための知的財産権ルールブック」(グラフィック社)等
小関 知彦(こせき ともひこ)
1985年 中央大学法学部卒業、凸版印刷株式会社入社、特許部契約部(現法務本部法務部)配属
1995年 国際法務センター米国駐在
1997年 法務本部法務部に帰任
2004年 法務部部長、現在に至る
現在、日本知的財産協会ライセンス委員会委員長代理、(財)デジタルコンテンツ協会技術/法研究委員会委員等をつとめる
主な著書:「企業のPL対策」(商事法務研究会)「クリエイターのための知的財産権ルールブック」(グラフィック社)等
西川 貴祥(にしかわ たかよし)
1998年 大阪大学法学部卒業、凸版印刷株式会社入社、法務本部法務部配属
2003年 法務本部コンプライアンス部に異動
2008年 コンプライアンス部主任 現在に至る
経済産業省認定情報セキュリティアドミニストレータ
主な著書:「新インサイダー取引規制ガイドブック」(商事法務研究会)等
樋口 宗治(ひぐち むねはる)
プリンティングアドバイザー 元 日立インターメディックス(株) 環境管理センター統括部長
静岡県生まれ、千葉大学 工学部写真印刷工学科卒業、1964年日立グループの日立印刷(株)に入社。技術部、生産管理、技術開発などを経て同社、製造本部副本部長を勤める。この間に生産技術と研究開発等を担当。生産技術の一環として公害防止技術も担当。
また、印刷 紙加工 パッケージの協力会社の技術指導を経験。環境ISOの事務局責任者としてシステムの構築運用。
JAGAT講師として印刷業界の指導にあたっている。
公害防止管理者(水質、騒音)、作業環境測定士、環境ISOと品質ISO審査員補。
主な著書:「印刷ISO」(印刷出版研究所 共著)「オフセット印刷技術-作業基本マニュアル」(日本印刷技術協会共著)