印刷ビジネスに重要なコンプライアンスについて

掲載日:2020年9月29日

日常に潜む法令違反

法令違反行為はあってはならないことだが、知らぬ間に自分もしているかもしれない違法な行為が怖い。日本経済新聞 電子版<2020年9月24>によれば、大阪府の第三セクターが運営する大阪モノレールの延伸工事の入札情報が漏洩した問題では、大阪府都市整備部の50代男性職員=奈良市=を地方公務員法(守秘義務)違反の容疑で書類送検したことが分かった。記事によれば、男性職員は3月23日、大阪市内の個室焼肉店で、ゼネコン社員や府の元職員ら計4人で会食。ゼネコン社員と2人きりになった際、支柱建設工事の入札の採点基準などを含む資料を社員に渡した疑いがあるという。明らかに法令違反であるが当事者の意識はどれ程だったのだろうか。違反行為は、日常に潜む。例えば、法令によればコンビニ前に設置されているゴミ箱に家庭のゴミを捨てることは、廃棄物処理法違反での不法投棄となり法律上は5年以下の懲役,1000万円以下の罰金になる。他にも家庭のゴミ捨てだけのために立ち寄ったとすれば,建造物侵入罪にあたるかもしれないようだ。

企業が守るべき「コンプライアンス」とは

法令違反が明るみになれば、企業は大打撃をうける。法令遵守は重要であるが守るべきはコンプライアンスだ。コンプライアンス(compliance)とは「 法令遵守 」という意味で、企業がルールに従い、公正・公平に業務を遂行することを指すが、社会的信用を守るという視点に立てば、法令遵守だけでは不十分だ。今の日本においては、法令だけではなく、就業規則や企業論理、社会規範といった内容もすべて遵守すべきものとして捉えられている。むしろ法令以外のもが大きな影響を及ぼすことが多い。

東京オリンピック開催とコンプライアンス

来年に延期された東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの聖火リレーについて、大会組織委員会は28日、新たな日程を公表した。五輪は3月25日から121日間、パラリンピックは8月17日から8日間にわたって火をつなぐもので、五輪の聖火リレーは、東京電力福島第一原発事故の対応拠点だったスポーツ施設のJヴィレッジ(福島県楢葉町、広野町)を出発する<朝日新聞デジタル2020年9月28日より>。東京オリンピックと言えば、2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーの劇場のロゴに似ていると指摘された問題があった。結果的には、ベルギーのロゴは「商標登録」されておらず法令違反には当たらなかったが、当時のクリエイターの信用は大打撃を受けた。コンプライアンスの重要なポイントだ。

落とし穴は、身近なところにもある。オリンピック関連のロゴマークやスローガン等は、IOC、JOC、大会組織委員会によって管理されており、原則としてスポンサーにならなければ、使用することはできない。実は、誰もが知る「五輪のマーク」も管理下にあるのだ。安易に無断で使ってはいけない。法令遵守は、企業活動でも当たり前のことであるが、コンプライアンスを大切にすることこそ 価値を守り高めることにも繋がる。今一度、コンプライアスの見識を広め、社員が意識してビジネスに対応していくことが益々重要になっている。

(CS部 古谷芸文)

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