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『JAGAT info』2021年4月号

JAGAT info 2021年4月号表紙

特集

page2021 開催報告

オープニングセッション 「コロナで変化した世の中の新常識について語り、対策を考える」 株式会社マーケティングサイエンスラボ 代表取締役・所長 本間 充 氏 公益社団法人日本印刷技術協会 専務理事 郡司 秀明

特別企画

印刷ビジネスの動向と展望 2020-2021―with/afterコロナ時代を考える―

公益社団法人日本印刷技術協会 研究調査部長 主幹研究員 藤井 建人

■巻頭言 専務理事 郡司 秀明

連載

■印刷界OUTLOOK 広告市場 研究調査部 藤井 建人

■マーケティング・ナウ 第3回 デジタル×紙×マーケティングを実践してみよう 本間 充

■専務のつぶやき 1 永久なんてものなどない 専務理事 郡司 秀明

■デジ印奏論 23 デジタル印刷に関する勘違い? 星 輪太郎

■マーケティング情報 アメリカの印刷需要と日米比較の試み 「2020年度印刷産業経営力調査」へのお誘い 研究調査部 藤井 建人

■技術トレンド グラフィックス RFIDの活用による業務改善と付加価値創出 研究調査部 花房 賢

■デザイン・トレンド 2020年度東京ビジネスデザインアワード 新規ビジネスと企業価値、二つの方向をデザインする 研究調査部 石島 暁子

■キーワード2021 LED(前編) 研究調査部 松永 寛和

■Education 印刷会社のQCサークル活動 教えることで理解が深まり、社員の主体性を育てる CS部 古谷 芸文

■デジタル印刷最前線 インクジェットロール機の生産性を最大化する発注方式を開拓 株式会社廣済堂

■西部支社便り フリーランスを後押しするスキルシェア市場 西部支社長 大沢 昭博

■ワールド・プリント・サテライト Canvaがモック制作と画像修正AIスタートアップ企業を買収 ほか 研究調査部 丹羽 朋子

■page2021オンラインを終えて分かったこと page2021オンライン詳細報告 CS部 堀 雄亮

■森 裕司のデジタル未来塾 109 クラウドを活用していこう!

■エキスパート資格 クラウドサービスの活用と業務の最適化は進む 資格制度事務局 丹羽 朋子

■DTPエキスパートのための注目キーワード ページレイアウトソフトの機能と役割 研究調査部 千葉 弘幸

■クロスメディアエキスパート試験でも役立つ課題解決入門 フードデリバリーサービス 市場拡大と生活者の変化 影山 史枝

■ニュースラウンジ 東洋美術印刷 リンテックサインシステムとコラボレーションし、アートギャラリー「ii-Crossing」をオープン ほか

■印刷経営ウォッチング

■ニューメンバー・消息

■JAGAT事業のご案内 『みんなの印刷入門』のご案内/『新版DTPベーシックガイダンス』のご案内/JAGAT印刷総合研究会のご案内/図書のご案内/『印刷経営動向調査2020』のご案内/印刷営業20日間集中ゼミのご案内/よくわかる印刷技術・基本コースのご案内/印刷業のための新入社員コースのご案内

2021年4月15日発行 A4判68ページ

JAGAT info 最新号

JAGAT info バックナンバー

コロナ禍でも堅調な印刷会社に共通する戦略-インバウンドマーケティングの手法と有効性-

コロナ禍によって対面営業が難しくなった。多くの印刷会社が困難な状況にあるにも関わらず、状況の悪くない印刷会社がある。

 

「コロナ禍で変わる印刷営業」

本稿で紹介するのは、page2021に登壇する企業の事例であり、共通するのはデジタルや工場を使い、引き付けるタイプの営業、つまりインバウンドマーケティングに取り組んでいる点である。

ウェブサイト

ある印刷会社は、コロナ禍以降に自社ウェブサイト(WS)のアクセス数が急増、積極的な新規開拓をしていないのに受注が堅調だ。実はコロナ前からWSの制作・運用を見直していた。その過程で、自社のサービスを棚卸して、WS上にすべて展開、そしてアクセスを分析、弱みを削ぎ落していく作業を進めていたのが功を奏したのである。分析からは、自分たちでも気づかなかった強みが明らかになった。そして全国の潜在的な顧客からの電話やメールでの引き合いが目に見えて増えた。印刷発注者としては、営業に来られても困るが、発注はしたい。

コロナ禍で生まれた、検索してヒットした、信頼できそうな印刷会社にとりあえず問い合わせる、そんな図式が追い風になった。経験者はわかると思うが、WS制作は意外に難しい。上述のように、まず自社サービスの客観的な把握と整理が簡単ではない。業績の堅調なもう1社によると、サービスの棚卸と言っても印刷会社の事業領域は膨大で途方に暮れてしまう。そこでベテラン営業担当者に同行し、営業トークを分析してWSの記載内容との乖離を分析して差を縮めていったという。

工場見学

WSの目的はあくまでも関心喚起に過ぎない。潜在顧客にとって気になる存在になり、問い合せたくなり、話を聞きたくさせるまでが役割だ。次の段階は直接の接点を持つこと。工場見学に招き、WSで見たものを実地に体験させてあげれば不安や疑問は安心に変わる。こうしたデジタルとリアルの連携という意味で、WSと工場見学は印刷会社のマーケティング戦略において連続的に考えるべきものだ。コロナ禍では動画を活用した相当に楽しいオンライン工場見学も生まれた。印刷産業に限らず、工場見学は地域活性化と結びついて相乗効果を高める場合も多い。動画の活用も含め工場のマーケティングにおける役割は相当に広がってきている。

オンライン校正

コロナ禍ではオンライン校正の顧客側での受け入れも進んだ。印刷会社からは活用の巧拙が受注の明暗を分けるとの声も聞かれる。顧客にとって画面上での校正指示は紙より面倒な面もある。しかし感染防止メリットとテレワークとの相性が、面倒さ・煩雑さによるデメリットを上回るケースが増えてきた。ただし画面上での操作習熟には多少の時間と手間を要するし、操作者の方のスキル差もある。したがって普及ではここをいかに手厚くサポートするかである。

これからのマーケティング

本稿で取り上げたウェブサイト・工場見学・オンライン校正は、現代印刷会社におけるインバウンドマーケティングの重要な構成要素といえる。これらオフラインとオンラインをどのように組合せて顧客獲得から顧客維持までの導線を作るか。下記のpage2021オンラインカンファレンスを通して、実際の事例発表と今後の展開を議論する。          (研究調査部 藤井建人)

2 /17(水) 14:00~15:30
〔C5〕Webと地域活性化で顧客を創る
   ~実践! インバウンドマーケティング~

2 /19(金) 14:00~15:30
〔C6〕営業と生産の溝をどう埋める?
   ~ものづくりコミュニケーションの改善手法~

2 /24(水) 14:00~15:30
〔C8〕デジタル時代のローカルマーケティング
   ~withコロナ時代のクロスメディア~

2月はまるまるpage月間!!
2/8~2/28 <オンライン展示会>
2/8~2/26 <オンラインカンファレンス>

印刷会社のテレワーク実態調査に見る方向性

コロナ禍で取り組まれたテレワークの実態はどのようなものか。実施企業は8割超だが、従業員の参加率は2割強にとどまった。製造業のテレワークは難しくも不可避な潮流として捉え、顧客のテレワークに対応する必要もある。課題と成功要因などをレポートにまとめた。

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