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カラーコードとは、一定パターンの色情報を持ったコードを読み取ることでサイトにアクセスできる2次元コードの1種である。
カラーコードとは、一定パターンの色情報を持ったコードを読み取ることでサイトにアクセスできる2次元コードの1種である。デザイン性が高く、キャンペーンサイトや屋外広告、雑誌、商品パッケージのマークなどで利用され始めている。
クロスメディア研究会では、カラージップ ジャパン 五島氏にカラーコードについてお話を伺った。
カラーコードは印刷物やWebサイトからケータイサイトへアクセスできるという点ではQRコードと似ているが、仕組みとしては全く異なる。QRコードは暗号化したデータそのものをコードとして表示するが、カラーコードが持つ情報は、5×5マスに分割した中に入る色パターンに割り当てられた10桁の数値情報である。リーダでコードを読み取りサーバに送ることで、対応するURL情報を返すため、データ量が非常に軽くなるほか、URL情報を変更することができるなどの利点を持つ。
また、カメラで画像を取り込むため、距離がある看板や、斜めからも読み取ることが可能である。
他媒体からWebサイトへ誘導するという機能では認知度が高くリーダがケータイに標準装備されているQRコードのほうが圧倒的に有利であるが、高いデザイン性がカラーコードの強みであると五島氏はいう。
カルビーのJagabee(ジャガビー) では、昨年12月からカップ型パッケージのふた部分にカラーコードによるロゴマークを採用、印刷している。同商品は20代-30代の女性をメインターゲットにしており、ブランド性を強く打ち出したいという要望があったため、商品のキャラクターをデザインしたカラーコードを作成した。
数値情報を割り当てられる色パターンさえ合致していれば基本的にデザインの制約はない。Jagabeeでもキャラクターを主体に季節ごとにマークを変えて印刷している。ユーザにとってコードではなく新しいロゴマークとしての位置付けで認知してもらえるというメリットがある。
カラーコードはコスト面でも強みを持つ。初期登録料やサーバの月額利用料がかかるが、読み取りのためのリーダ機器は安価で済み、最低限であればWebカメラでも代用できる。またサーバから情報を返すので、ケータイからアクセスした場合と、店舗のリーダ端末で読み取った場合とで異なる情報を表示するなど、ひとつのコードに1対nの情報を持たせることが可能である。
またコードを作成する側にとっては、複雑なデザインパターンの作成であれば数十万円のデザイン料となることもあり、デザインとしての価値を高められる点も魅力である。
(参考)カラーコード (カラージップのWebサイト)