JAGAT Japan Association of Graphic arts Technology


本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

さまざまなメディアで情報発信するために必要な仕組みとは? フリーペーパー・情報誌におけるWeb to Print

掲載日: 2010年01月28日

※フリーペーパー・情報誌は、印刷物だけでなくWebやケータイでの情報発信を前提にしたメディアに変わってしまった。そのための制作システムも大きく進化している。

■フリーペーパー・情報誌の最先端

フリーペーパーや情報誌の媒体制作の主力は、広告営業担当者である。
広告営業担当者が広告の契約を取った店舗に行き、取材をおこない、写真を撮影し、原稿を書き、それを誌面にするというビジネスモデルである。

すなわち、専門の編集者が何人も関わって制作するのではなく、営業直結で自動的に本が制作されるという方式でなければ、フリーペーパーや情報誌はビジネスとして儲からないと言う。

そのためには、特別な編集スキルを持たない営業担当者が簡単に、特別なハードやソフトウェアが不要であり、Webブラウザが動くだけの環境で使えるシステムが求められている。
そして、Webブラウザから原稿を入力すると、システムが作動して組版結果をリアルタイムでプレビューすることができ、プリントして顧客に持って行くことができるシステム、すなわちWeb to Print+自動組版のシステムが必須となってきたのである。

■Web to Printと自動組版

昨今のフリーペーパー・情報誌では、Webやケータイ配信との連動も必要である。
Webサイトの最新の店舗情報やクーポンなどの情報は、最新の印刷物に反映されていなければならない。また、その逆で、印刷物制作のための最新情報がWebサイトにも反映されなければならない。そのような連携が自動的に行われるようになっている。

さらには、携帯メールでのクーポン配信との連動など、さまざまなメディアで情報発信出来る仕組みが求められている。

フリーペーパー・情報誌は、もはや印刷物だけで成り立つことはなく、さまざまなメディアを通じて横断的に情報発信するクロスメディアそのものとなっている。
Webと印刷物の融合が進んでおり、そのために必要な仕組みがWeb to Print+自動組版なのである。

このようなシステムは、Adobe InDesign ServerやQuark XPress Serverをコアとして構築される場合もあるし、早い時期からサーバー・クライアント運用やWeb入稿・Web配信との連動を手がけてきた国産DTPメーカーの得意とする分野でもある。

【関連情報】
※PAGE2010コンファレンスでは、フリーペーパー「ぱど」の制作システムを構築した関係者に、各々の立場から話を伺う。
また、システム上での課題やフリーペーパー・情報誌事業の今後について、パネルディスカッションをおこなう。

【D4】「フリーペーパー制作におけるWeb to Print 活用 」 2010年2月5日(金)10:00-12:00

(C) Japan Association of Graphic Arts Technology