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Q:「CMYKやRGBに固執しない広範囲な知識が必要」とありますが、CMYKは印刷固有なデータなので理解できるのですが、RGBはなぜ問題なのでしょう?
A:RGBがダメという事ではなく、現実的に一番使用されるのはRGBデータで間違いありません。しかし、RGBデータは一つの目安であり、色指定のためにはLabをはじめとした色基準が使用されています。一番問題なのはメタメリズムの問題で、大事故につながる医療関係や科学技術データなどは分光スペクトルとして色をハンドリングしています。このようなアプローチが理解できることが色評価士の基礎的素養となるのです。
Q:色評価士検定試験は選択式の第一部試験と論述式の第二部試験に分かれていると聞きましたが、具体的にはどのような問題が出題されるのですか?
A:DTPエキスパート資格取得者は、第一部試験が免除になっています。非取得者は第一部から受けなくてはいけませんが、レベルはDTPエキスパート認証試験と同等と考えてください。ただし、より一般的な設問に変更されています。第二部試験は論述形式になっていますが、カリキュラムを網羅するため問題数は7~8問くらいと考えていただければ良いと思います。
Q:合格基準はどれくらいなのでしょう?
A:第一部試験はDTPエキスパート認証試験に準拠していますので、80%を合格ラインとしています。第二部試験は70%が合格ラインですが、加点法で採点しています。色評価士検定は印刷業界に限らず、色に関係したビジネスに従事している人にとって、真に役に立つ知識や技能レベルが試される試験内容になっています。
Q:印刷会社でカラーマネージメントの仕事をしているのですが、色評価士にはCGの知識も出題範囲に含まれると聞きましたが、私の仕事に実際に関係あるのでしょうか?
A:CGといっても基本的な理屈が分っていれば大丈夫です。しかし印刷業界にとってCGはデジカメ以上に重要で、最近は印刷会社へもCGデータがどんどん入稿されるようになって来ました。問題は色のハンドリングで、この辺で色評価士の活躍の場があるのです。データを揃えるだけではなく、環境光も考慮して「見え」を一致させることが必要になってくるのです。このようにクロスメディア環境に心理的な要素も加味して色をマネージメントすることが次世代の色再現ビジネスには必要とされているのです。