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フリーペーパー市場実態調査2009から フリーペーパーの最新動向を探る

掲載日: 2010年10月17日

■発行部数は10年足らずで1.5倍に
JAFNA(日本生活情報紙協会)による「フリーペーパー市場実態調査2009」の結果を見てみたい。フリーペーパーの推定発行部数は2002年に2.2億部、2005年に2.9億部、今回調査の2009年は3.3億部と、10年足らずで1.5倍に増えた。
そのうち、フリーペーパータイプは61%、フリーマガジンタイプが38%であり、ペーパータイプのほうが多いが、近年はマガジンタイプが増える傾向にある。版型はペーパータイプではタブロイド判が74%、マガジンタイプではA4判が48%。
年間の延べ発行部数は約85億部で、新聞(約180億部)と雑誌(約34億部)の中間ぐらいと捉えるとわかりやすい。発行頻度は月間が最多で43%、週刊、季刊、隔月間の順で続く。0.6%と少ないながら日刊もある。
全国の発行社は1303社、平均従業員数は10人未満が7割前後を占める。各社が地域に根ざし、広告を直営業で地道に集める姿が浮かび上がる。


■この2年は広告不況の影響で縮小
中長期で見る推定発行部数は増えているが、ここ2年はフリーペーパー市場に投下される広告費の減少が続き、2007年から2009年の2年で800億円減少して2881億円になった。2009年の広告費全体は11.5%減だが、新聞が18.6%減、雑誌が25.6%減、フリーペーパーが18.7%減と、印刷メディアはいずれも下げ幅が大きかった。
フリーペーパー市場を象徴的にリードしてきたリクルートの「R25」「L25」「ホットペッパー」や「リビング」も以前より発行活動を縮小した。フリーペーパーは加熱期から定着期に移行しつつあり、地域の情報や広告を丹念に集めるようなタイプはそれほどでもないが、ナショナルクライアントへの比重の高かった大部数・大都市型のフリーペーパーにとっては不況の影響が特に強い。


■それぞれの方向に進化するフリーペーパー
よく読まれているフリーペーパーは1位が「Fu(福井県)」、2位が「うさぎの耳(鳥取県)」、以下6位まで「02(富山県)」、「すぱいす(熊本県)」、「まんまる(富山県)」、「月刊ぷらざ(佐賀県)」の順になっている。
新しい試みにはリクルートの「Town Market」がある。2008年3月に町田市と相模原市からスタート、現在の会員数は55万人に達しているという。ヤマト運輸のクロネコメール便を使い、毎週金曜日にフリーペーパー、テレビ番組表、チラシを無料で届ける。
「美少女図鑑」は新潟の広告デザイン会社のテクスファームが東京を除く46道府県でフランチャイズ方式展開しようと試みている。モデル、スタイリスト、デザイナー等スタッフ、ロケ地等、すべて地元で構成し、年2回各回2万部発行で、毎号入手困難という人気ぶりだという。
ゼンリンは7月30日にさいたま市浦和区で、「Actiz mi-ru-to」を創刊した。今後は政令指定都市を中心に300地区で発行、自治体からのオファーもあり、2013年に広告売り上げ50~60億円を目標にしている。


■海外のフリーペーパー概況
スウェーデン発のメトロは最盛期に2000万部だったが、15言語、19カ国、119都市、764万部に落ち着いた。イギリスでは無料紙から有料紙へのシフトが見られる。新聞の過半数をフリーペーパーが占めたフリーペーパー王国だったスペインからはメトロが撤退した。韓国はメトロ以外に6紙がひしめいて過当競争気味という。

プリンティング・マーケティング研究会2010年5月31日開催セミナー「印刷メディアは電子書籍とどう向き合うべきか」より   (藤井建人)

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