JAGAT Japan Association of Graphic arts Technology


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複雑化した製本仕様のいろいろ

掲載日: 2010年11月29日

現在では雑誌をはじめとして付録などが綴じこまれた本が市場に多く流通している。こうした仕様が複雑化した本が出始めた頃は特殊なものとしてとらえられ、各製本会社もテストをしながら作業をしている。


複雑化した製本仕様にはCDやさまざまなサンプル類を挟み込んだもの、ブックインブックや合本がある。こうした本は消費者に対するサービス向上という面で様々なメリットがある。しかし、仕様が複雑な本を製造する製本会社には生産上いままで以上に負担がかかっている。
特にパッケージの素材は流通しているときの破損に備えてしっかり保護を目的としていたが、その形態も変わってきた。

従来、歪みにくくメディア以上の厚みをもったチップボールにフロッピーディスクなどを挟み込んでおり、CDが普及してからも同じだった。しかし重量やコスト面などの問題からパッケージも改良されてきた。今は不織布のホルダータイプが多く、不織布を使用していないフィルムで挟まれたものや紙パッケージのものもある。
また、意匠上から単にCDを綴じ込んでいるだけのものではなく、綴じ込んだものを外してもカセットやビデオと同じように棚に並べて飾っておけるタイプのパッケージも出ている。しかし、こうしたものは必ずしも製本作業のやりやすさにマッチした適正な材料が使われているとは限らない。中綴じには適していても無線綴じには適していない材料を渡されるケースがあり現場も個々に対応しなければならなくなり作業効率も下がる。

ブックインブックと合本は本の中に本が入っているという意味では同じである。作り方としてブックインブックは無線綴じの中に中綴の小冊子を綴じ込んだものであり後で切り離せるようになっている。また、中綴じの中に中綴じを綴じる場合もある。

合本は無線綴じの本を複数冊まとめてくるみ、取り外すと2冊以上の本になるものである。こうした本は学習参考書類のものが多い。
一般的に学習参考書を使うときは問題編と解答編を分けて使用するので、問題編と解答編とを別冊で作ってもよさそうだ。しかし、これらは一体で買わないと意味がないことから、出版社としても別冊よりも一冊の状態のほうが販売しやすい。使い方としては、小中学生向けの参考書やドリルなどは解答編を親が持って答合わせをするという使い方が多い。

(教育サポート部)
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