顧客視点経営を考える
掲載日: 2011年01月20日
昨今の通販市場は、競争激化に伴って販促効率が低下し、利益を上げにくくなってきている。今後収益化のキモとなる「顧客ごとのLTV(Life Time Value)」、顧客視点経営とは何か。
日本通信販売協会「第28回通信販売企業実態調査報告書」によると、2009年度の通販市場規模は4兆3100億円(前年比4.1%増)となり、調査開始以来の最高額となった。しかし一方で、媒体別売上高構成比で長らくトップシェアを誇っていた「カタログ」が「Web」に抜かれるなど、通販の販促手法は単一メディアからクロスメディアへとシフトし、それでも媒体効率の低下から収益改善は難しくなってきている。
ここで、今後の通販戦略でキモになる考え方が「LTV(Life Time Value)」、顧客生涯価値である。
LTVとは、個々の顧客がある製品や企業に対して、取引開始から終了までの間に支払う金額合計から、その顧客を獲得・維持するための費用合計を差し引いた
「累積利益額」だ。つまり企業から見て、ある顧客がその企業と取引している間にどれだけの価値(利益)をもたらしてくれるかを測定する、長期的な視点での指標である。
顧客の生活スタイルやニーズの変化により、従来の方法での新規顧客獲得が難しくなる中、固定客やリピーターを重視し、継続利用をキメ細かく読む行動分析力を身に付けながら、顧客視点に立った経営をしていくことが、今後ますます必要になってくる。印刷媒体もこのような視点で作っていくことが重要なのだ。
■PAGE2011カンファレンス ダイレクトマーケティングトラック
DM2
通販と媒体戦略の最新事情 ~クロスメディアから顧客LTV経営へ~
日時:2月2日(水) 15:15~17:15
【主な講演内容】
■「通販市場の現状」
■これまでの「通販市場のクロスメディア対応(または戦略)の経緯」
■今後の課題(収益改善のための顧客視点の経営へ)