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PAGE2009コンファレンス MIS/JDFトラック紹介
PAGEコンファレンスにおいて「MIS」トラックが設けられたのがPAGE2003であり、「MIS/JDF」トラックと名前が変わったのがPAGE2005からである。
当初の意図は、
というものだった。これらの重要性はまったく変わってはいないし、決して実現できているわけでもないが、いずれも印刷会社社内の業務改善であって、仕事を取ってからの仕組みづくりといえる。一方で印刷会社を取り巻く環境はさらに厳しさを増し、生産性を上げるだけ、あるいは原価を管理するだけでは生き残れなくなりつつある。
MISやJDF、あるいはWebToPrintといった技術、仕組み、そしてそれらを使いこなす人材は、CTPや印刷機といったハードインフラに対してソフトインフラということができる。PAGE2009のMIS/JDFトラックでは、こうしたソフトインフラを駆使してビジネス展開/ビジネス開発を行っている事例を積極的に取り上げる。
全体最適が唱えられて久しいが、その全貌はなかなか見えてこなかった。ハイデルベルグ社がPAGE2009で発表する「プリネクト2008」では、ポストプレス機器との連携や生産計画システムの機能が追加され、JDFをコアとした全生産工程の統合管理が実現される。
Press-sense社のERPシステム「Omnium」は、受注した仕事の仕様を登録するだけで、保有する設備の機能および稼働状況から自動的に最適な生産計画を作成するという画期的な機能が特徴である。
両社の概要を伺いながら、次世代の工程管理/生産計画を考える。
変化が早く経験が通用しない時代、「事前」の見える化が利益向上には不可欠である。ごく普通の、しかもたったふたつの「標準資料」でこれを実現、顧客満足向上、業務効率化、コストダウンで利益に貢献するMISを紹介する。
JDFの大きな特長として仕様の完全公開があり、CIP4のサイトにはオープンソースのJDFツールも公開されている。一方で日本での独自開発は、英語の壁や情報不足などから決して容易ではないが、それらの障害を乗り越え、自社のニーズに合わせてJDF対応のシステムを開発したユニークな事例を紹介する。
閉塞感を強める印刷業において突破口として期待されているWebToPrintやデジタル印刷であるが、そのビジネススタイルはさまざまである。E4 とE5 の2セッションにわたり各社の多様な取組みを紹介する。
JDFをはじめとする生産技術のデジタル化、自動化が進展する一方で、資材調達などの間接業務は、電話・FAXを中心とした旧態依然とした業務スタイルが続いている。用紙は印刷に欠かせないものであり、生産計画との連動など用紙調達のEDI化は単なる業務効率向上にとどまらない効果が見込める。
(株)カミネットでは、印刷業界と紙流通業界のEDI実現に向けて、2007年10月に「P2P研究会」を立ち上げ活動を続けてきた。2009年には実証実験の実施を予定している。同研究会の活動内容の紹介と実証実験の参加企業に標準EDI実現の期待と課題を伺う。