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企業のWebに必要な最低条件の大前提は、訪問者を失望させないことである。
Webにおける「アクセシビリティ」は、障害や不自由のある閲覧者だけでなく、さまざまな閲覧環境(ハード・ソフト・操作機器・モバイル等)への対応性を意味している。「ユーザビリティ」は、サイトの使い勝手を指し、ページを訪れた利用者(ユーザ)がどれだけ快適に操作できるかを意味している。
この2つの概念は、Webを構築する側にとって非常に重要なものである。例えば、利用者がそのサイトを再訪問する確率を押し上げたり、電子商店では商品の購入率を上昇させるなどの効果もあり、様々な企業や公共機関で取り組まれた事例も増えてきている。
メディアデザインとアクセシビリティ
Webアクセシビリティには、できるだけ多くの人がWebで提供される情報を支障なく得ることができ、サービスを支障なく利用できることが求められる。しかし実際には、「全く(一部)情報が得られない/利用できない」、「ページにたどり着けない」、「ユーザに身体的な損害を与える」など、問題は多い。
アクセシビリティの影響を最も受けるのは障害者や高齢者であるが、健常者でも色覚障害や、環境、状況などによる一時的な制限など、求められる機会は増えている。
アクセシビリティの支援技術としては、音声ブラウザやスクリーンリーダー、点字ディスプレイ、色の名前を表示するソフトウェアなど、様々なものが開発されている。
どのような状態になってもコミュニケーションをしたいというのが、アクセシビリティを必要とする人達の想いである。想像力を持ち、何が必要とされているのか、また伝える側、発信する側もどうしたら伝えることができるのか、執念を持って取り組むことが大切だということだ。
顧客が求めるユーザビリティ
ユーザビリティと聞くとよく、「画面の使いやすさ、分かりやすさのこと」と誤解されるが、正しい認識としては、「ユーザの行動、心理などの分析を踏まえて戦略的に導き出された、サイトのあるべき姿」だという。Webユーザビリティとは、あるWebサイトが特定のユーザにより特定の利用状況において、特定の目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率性、満足度の度合いである。
訪問者(ユーザ)に最適化されていないWebサイトや、ユーザビリティの最適化が実装されていないWebサイトは、損失を出し続けることに?がり、当該企業はそのことに気付いていない場合も多い。
企業のWebに必要な最低条件の大前提は、訪問者を失望させないことである。
その他にもポイントとしては、
1.訪問者が必要としている情報コンテンツがあること
2.それが見つけやすいこと
3.それがわかりやすいこと
4.その会社に決める理由があること
5.Web操作に不安がないこと
これらを全て満たし、訪問者の訪問目的を達成させてあげることが、ユーザビリティに繋がるのだという。
(クロスメディア研究会 Jagat infoより)