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クロスメディアビジネスを進めるうえで、デジタルサイネージを情報媒体のひとつとして活用し、様々な媒体をクロスさせるデジタルマーケティングという視点がある。今後のキーワードとして、リアルタイム性やインタラクティブ性が挙げられる。
ピットメディア社では、フォトモザイク技術の応用による販促ソリューションにて、デジタルサイネージとの組み合わせ事例がある。
ピットメディア社のソリューションは、ASP型で提供されるものだが、色調補正をすることでリアルタイムにフォトモザイクを構成できる。
具体的には、イベントにおいてユーザからケータイ経由などで写真やコメントを投稿してもらい、画像変換をして完成写真を次々に埋めていく。イベントに対するユーザのロイヤルティが高く、そのイベントへの集客や、フォトモザイク完成品を印刷物などにしたときのコンバージョンも非常に高い。
消費者にとって、「メディアに掲載される満足感」「自分が好きなシンボルとの一体感」「ビジュアルインパクト」「キャンペーン・イベントに参加した思い出」「エンターテインメント性」などのメリットが得られ、企業にとっても「ファン作り、及び継続したファンサービス」「ダイレクトマーケティング・情報取得」「ポスター等の印刷商品売上」「支持率PR」「社員の写真を使って企業PR]などのメリットが得られる。
オックスプランニング社では、単にパネルにデジタルコンテンツを映し出すものだけでなく、OOHという観点で様々なソリューションを提供している。
バスラッピングにtwitter表示をリアルタイムに組み合わせたものや、人の形をしたアクリルに特殊なスクリーンを貼り付けてプロジェクターから照射することでインパクトのある展示を実現するもの、通電することでスクリーンと化してプロジェクターの映像を映せるもの(オフにすると、透明となり向こう側が透けてみえる)。
店舗内デジタルサイネージ媒体としては「Water Vision」がある。これはスーパーマーケットに設置されている水の自動販売機にサイネージをつけたもの。利用者は、給水を受けている30秒ほどの待ち時間中に、CMを流すというもので、視認性が高く、ターゲットが明快であり、音を使ったプロモーションも可能である。広告枠は別に販売している。
ローソン店舗に設置されるサイネージ「東京メディア」は、特徴としては、約300店舗に設置されて1日あたり約400万人にリーチするというロケーション、豊富なコンテンツ、時間帯やエリアごとに編成可能であること、モバイルとの連動などが挙げられる。
また、顔認識技術により年齢層などを判別してマーケティングデータとして蓄積している。立ち上げから3ヶ月が経過し、前述の顔認識のデータも含め、実際に観ている(+注目している)人はかなりいるとのこと。TVCMの作り方とは異なり、短い接触時間で如何にしてメッセージを伝えていくかが重要である。
(クロスメディア研究会・Jagat infoより)