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女性をターゲットにするスマートフォン市場

掲載日: 2011年11月24日

男性だけではなく、むしろ女性をターゲットにしたスマートフォン開発や女性目線の周辺アプリ、コンテンツ開発が活発になってきた。

スマートフォンやタブレット端末の登場で、デバイスの多様化がますます加速している。
矢野経済研究所「スマートフォン市場に関する調査2011」によると、2010年度の国内出荷台数は、前年度比391.2%の850万8,000台(2009年度実績217万5,000台)としている。国内市場では、スマートフォンは主力商品と位置付けられ、2011年度の出荷台数は前年度比250.5%の2,131万台と予測している。

中でも女性の所有率が著しく伸びており、カウネットの調査によると「現在スマートフォンを使用している人」は17%にとどまるものの、「今後購入したい」「興味がある」と答えた女性は64%に上っており、合わせて約8割の人がスマートフォンに興味を持っている。

「使用者」および「興味を持っている人」に「スマートフォンでどのようなことをしたいか(しているか)」と尋ねたところ、「調べたいことをすぐにWebで検索」が7割以上と高く、そのほかでは「地図や乗換案内」「パソコンのメールをいつでも送受信」などが上位に上がった。

このような状況を背景に、各社がハイスペックながら、小型で軽量の女性をターゲットにしたスマートフォンを開発している。カラーやデザインに留意することはもちろん、長い爪でも操作がしやすい工夫を随所に取り入れている。
スマートフォン周りの市場も変化している。女性目線でのスマートフォン向けアプリ、コンテンツなど関連レビューを掲載した情報サイトが次々に開設されている。

スマートフォンの普及で「情報量の増加」が予想される。買いたいものをまずインターネットで検索し、比較検討、購入、共有するといった流れが加速するであろう。
2009年度の流行語となった「歴女」に関しては700億円の市場が見込まれ、書籍や関連グッズ、史跡ツアーといった関連商品が生み出されている。

総務省が5年ごとに行なっている全国消費実態調査では、2009年に初めて、30歳未満、単身世帯の女性の可処分所得が男性を上回った。
携帯やスマートフォンを絶えず持ち歩き、ちょっとした空き時間にネットにアクセスし、ソーシャルメディアで情報を検索・共有する……幼い頃から携帯電話が身近にあった世代の姿が容易に想像できる。
女性がどのような情報を入手し、どのような購買行動をとるのかを分析し把握することが今後重要になるであろう。

(教育サポート部)

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